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secret de yacchimae
砂原糖子さんの作品、語れるほどは読んできたかなァと思います。
私のBL読書ライフに欠くべからざる作家さんになりました。
ただ、めちゃくちゃ好きな作家さんというわけではないんです。
正直にいうと、常にぬるさを感じつつ読んでます。
この作品もしかりでした。
あと一歩踏み込んでほしいというか。
ただ、その『ぬるさ』が好きなんですよね。ぬるいというのは安心できるということでもある。作者である砂原糖子さんの神の視点は、常に優しい。それが物語のなかにある。優しい空気感は心地いい。
今作は刑事モノです。コメディタッチです。
主人公は遊び人で女にモテモテのキャリア刑事(受)。
相手役は皮肉屋で俺様で傲岸不遜な探偵(攻)。
ある事件をきっかけに二人は出会い、刑事はその探偵を、「犯人じゃないか?」と疑いはじめます。
探偵は刑事をひたすらからかいまくります。キスしたり、皮肉言ったり。
刑事はそれがムカついて仕方ないんだけど、ムカつきの裏側で恋心までも育っていってしまう。
俺様同士、ツンデレ同士です。この二人が仲良くできるのって、セックスするときだけじゃないかしらw
キャリアなんだけどナンパとサボりまくりの刑事、市居[受]はある事件の発砲現場で飄々とした俺様男の汐見[攻]と出会います。
その後、聞き込みに行った市居は汐見に一杯食わされ探偵仕事の為に利用されちゃって、彼への印象は最悪。
こんな2人が事件を追う内に、市居は次第に汐見の事を色々知って行く。
彼が元刑事である事や、奥さんを殺されてそれ以来暗闇が怖くなっている事等。
市居はナンパ野郎だし部下にも好き勝手言う俺様タイプですがどこか可愛気があって憎めません。
汐見は最初はつかみ所が無いんだけど、読んでいる内に段々と分かって来る。
俺様攻と俺様受のやりとりがなかなか楽しかったですよ。