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再会モノです。
高校時代に反発しあってた相手との再会。
当時は分析できなかった自分の感情が、恋だと知る。互いに自分の感情を理解できるようになってて、改めて関係を作っていく。
攻めは自分の気持ちに素直なんだけど、主人公である受けはいまだに意地っ張りです。
前半はすごく好きでした。
何度読んでも私好みの、再会モノの王道のようなストーリー展開が心地良かった。
高校時代にたった一度だけしたキスの思い出。あのシーン、妙に好き。
後半も、熱に浮かされながらしたセックスの場面など、キュンキュンしてすごく萌えました。
ただ、後半で受けのする一連の勘違い…「香水の匂いを嗅いで、攻めには他に付き合ってる女がいると勘違いする」「攻めに本命がいると聞いて、自分以外の誰かだと勘違いする」←このあたりには萎えました。
いやいや、どう考えても攻めが受けを本気で好きなのは分かるやん、と。あれだけ誠実にラブビームを出しまくってる攻めが可哀想だぞ、と。
しかも受けはその疑心暗鬼のせいで、自分から攻めを冷たく遠ざける。
こういうありがちな疑心暗鬼ネタで話を引っ張るのって、個人的に苦手なんだよね。
普通はこういう態度を取ってたら、いくら相手が自分のことを好きだったとしても、それが原因で冷められちゃうよ。
冷たくしても、惚れた相手が自分を好きでいてくれるっていうの、理想ではあるけれど。
んで、唐突に、「ああ、だからこういうストーリー展開は需要があるんだな」と理解しました。乙女の理想の一つの形だ。
私は逆に、好きな相手に必死でしがみついていくような受けくんが好きなんですよ。典型的な当て馬キャラっぽいタイプが好きw
トータルとしては面白かったですが、後半は引っかかりました。
残業が終わり、ようやく帰宅するところだったコピーライターの透がタクシーを止めようとすると、割って入った男がいた。
それは、高校時代のライバルであり、今は有能な高級外車のディーラーである瑞彦だった。
学生時代と変わらず、強引でマイペースな瑞彦は、「一度キスしたこと覚えてる?」と透に迫ってくる。
今では本当は学生時代から、瑞彦に惹かれていたことを認めていたが、自分の中にある弱い自分を認めたくな気持ちから「つき合うかどうか身体で決める」と、瑞彦を挑発してしまう。
自分に正直になった瑞彦はどんどんマイペースに透に迫ってくるが、透は素直に「好きだ」と言わず、駆け引きめいたやり取りを続けていくことになって。
そんな感じの話なんですが。
透は、何処までが「自分の意思での駆け引き」なのか、「天然」なのか、がとーってもわかりにくいタイプの人で、これはこれでいいのかな? と、思ってたんですが。
やっぱり、何も波風が立たないというのはありえないので、勝手に透が「瑞彦に本命の彼女がいる」と勘違いして、勝手に落ち込んでしまう。
……いやいや、あんなにあんたと会ってたら、他に本命の彼女といつ逢うのよ……?
と、外野からはツッコミたくなるようなかわいい勘違いなんですが、一度してしまったら、透が素直じゃないだけに、どんどんこじれてしまって……
どっちもどっちで主導権を水面下で奪い合っている二人のやり取りを、もうちょっと見てみたい! と、思わせるような展開でした。
結局、最初と最後で二人の関係が変わったのは、数センチくらいのものだと思うのだけれど、それはそれで幸せなんだったらいいかな。
お互いの仕事を尊重できる関係っていいよね。