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tokyo special night
触覚に痛い…官能と暴力
「東京シリーズ」の６作目・上巻です。
美貌のカリスマ・マッサージ師と、初々しい小学校教諭の、
（これまた）ありえなさそうな組み合わせの恋話です。
お客様をめくるめく快楽へと導くゴッドハンド・遼一のマッサージを受けた宇宙は、
彼の手練手管にコロリとまいってしまい…といえば、
怪しげな風俗店を想像しがちですが、これは正真正銘のマッサージ店です（笑）
体の関係（？）からスタートするのは、ＢＬの王道！
ところが…小学校教諭・宇宙のみならず、遼一まで．．
マッサージするほうもされるほうも、本気の恋に陥ってしまうも、
ハッピーエンドには程遠い展開をゆきます。
次第に明らかになる遼一の背後関係！
政治家のパトロンと、背後にある暴力団組織の残酷な支配と…。
常に付きまとう暴力の影を、ごまかすように抱き合う二人が痛々しいお話です。
それにしても、このお話はホントにエロいです。そして、ベッドシーンも長いっっ！
（↑たぶん、東京シリーズ中…一番なのでは？）
暴力シーンとセットになっているからエロいのか？
ベッドシーンが長いと、悪役達がよけい凶悪に見えるのか？ そのあたりは不明ですが…。
たぶんこれは…どちらのシーンも、描写が丁寧すぎるのが原因ですね。
（↑だいたいベッドシーンオンリーだと、どのＢＬも似たりよったりなのがホントです。
だって…人間のすることなんて、たかが知れてますものね～）
ところが、このお話では…くだんの（マッサージがらみの）ベッドシーンを、
微に入り細に入り、３倍くらいの丁寧さで描写してますから、そりゃエロい（笑）
ヤクザ達の悪行も…ここまでするかというくらいリアルで細かいから、そりゃ怖い…。
視覚的に（いえ触覚というべきかしら？）痛い１冊でした。
痛いお話が苦手な方には要注意！ でもエロいもの見たさがあれば、お薦めします。
さて…上巻は危ういところで終了です。
下巻は、もっと暴力シーンが痛いですから…覚悟しましょうね☆
まさかの上下２巻組
桜井遼一（マッサージ師）×春日宇宙（小学校教師）
シリーズ６作目にしてまさかの上下２巻組（!!）です。今までのシリーズ作品では主人公カップルのどちらかがヤクザという設定でしたが、この作品ではマッサージ師と小学校教師が主人公になっていて、冒頭はマッサージ師モノの王道（受がマッサージ中に感じてしまう）といった感じで話が進みます。
ちょっと脱力してしまうくらいの二人のやり取り（マッサージ）がしばらく続き、その中でお互いに恋心を抱くようになるのですが、ちょうどその辺りに差しかかると、マッサージ師・桜井の背後にはヤクザとつながっているパトロンがいることが分かり、今までのほのぼのした雰囲気が一転、何となくきな臭い雰囲気が漂い始めます。
そして二人が結ばれたと思った直後、桜井のパトロンに依頼されたヤクザが踏み込んできて、桜井は銃で撃たれケガを負った挙句捕らえられてしまいます。宇宙は裸のまま何とか逃げ出しホームレスに助けられ……というところで上巻は終了です。
引き離されてしまった二人は一体どうなるの!?というところで下巻に続く訳ですが、上巻を読んでいる限りでの感想は良くもなく悪くもなくと言ったところでしょうか（このシリーズの中ではという意味で）。でもこの最悪の状況を二人はどうひっくり返すのか!?という点はちょっと興味がありますし、伏線もいくつか出て来ていたのでそれをどう収束させるのか楽しみにしたいと思います。それにしても上下巻で余裕がたっぷりあるとはいえ、冒頭のマッサージ云々のくだりはあれほどのページ数が必要だったのかなぁ…。
