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平安朝を舞台にしたロマンスの第3段です。
ここへきて、やっと「春宵」「夏曙」「秋夜」と続いてきて四季を舞台にしているのだと気づきました(←遅い)。
次回はきっと冬だと思います。4巻で終わってしまうのがちょっともったいない気がしてきました。
今回も、またまた千寿丸は陰謀に巻き込まれてしまいます。
それは天皇の皇太子である東宮・道康親王が病弱であることと、千寿丸の出自がその東宮に匹敵する地位にある、先帝の息子であることから来るものでした。
些細な間違いから東宮付きの橘岳見の手のものの海賊によって、唐へ売られようとする千寿丸。
そしてその企みを知って、自らも負傷しながら千寿丸を助けようとする藤原諸兄。
二人の愛はまたまた引き裂かれそうになってしまいます。
そんな企みが進行する影で、いつものように行われる宮中の七夕の舞。
そこで舞を披露することになった在原業平と藤原国経。
童舞をすることになる千寿丸。
華やかな宮中行事と同時に進行する黒い企みが、とても恐ろしくてよかったです。
まだまだ黒幕がいそうな気配に、次の巻が楽しみです。
個人的には、在原業平に敵対する立場でありながら、どんどん惹かれていってしまう藤原国経が、よかったです。
2巻では悪いやつでしたが、どうもそうではない感じがしてきました。
千寿丸の父親と母親がやっとはっきりして、こちらはすっきりしました。