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『好きって100回言ってみな』の続編。印象的にはエッチ多めで、二人だけの濃密な時間がなんだかヨーロッパ映画みたいな雰囲気です(多分そう感じるのは自分だけだろう…)。三嶺の出自に因るのかもしれないなー。
今作では三嶺の義姉と彼女の息子が登場して、二人の仲を引っ掻き回してくれます。そのおかげで小鳩は嫉妬という感情を覚え、もっともっと三嶺のことが好きになっていたことに気がついていくんです。
三嶺の甥・未春が三嶺から譲り受けた猫のユキを可愛がっていたことを知り、自分と愛犬・修一郎を重ねて親近感を抱く小鳩。三嶺からは絶対に未春と二人きりで会うなと忠告してきたにもかかわらず、小鳩は未春を自宅にあげてしまい…
高校2年生の小鳩は、夏休みも冬休みも三嶺のマンションに軟禁状態でエッチ三昧、、。
受けがただ攻めに可愛がられて護られるだけの関係性は萌えないのに、受けが等身大だからなのか、キャラがハマったのか、彼らをとりまく環境が幸いしているのか…このカプは不思議としっくりきました。エッチばっかりしてるのも飽きるのに、なぜだか嫌な感じがしなくて。描写の加減がいいのかな?小鳩も頑張ってるしなぁ笑
三嶺の仕事ぶりもなかなか魅力的で、サラッと描かれるのに印象づけが上手なんですよね。小道具や演出がなにげにハイセンスっぽい。作家様の趣味好きです。
ちなみに、小鳩は受験勉強を頑張る意志を見せるので、ちゃんと先を考えられるようになったみたいです。真面目で良い子がセックスに溺れて先が見えなくなるんじゃなくて、家族以外の他人に関心を見せなかったぼんやりな子が恋を知って、大人に影響を受けて、愛されて、一人でも立てるようになっていくような道筋が力強くて素敵だなと。正直「美形」でなければ、そのチャンスは訪れないのかな〜というのが令和の感想ですが、BLの様式美なので…。
『好きって100回言ってみな』の続編です。菱沢さんでは断トツに好きなシリーズなんですよ。私は前作の方がより好みですが、こちらも悪くないです。
前作も、スイーツだけじゃなくて甘かったんですが、さらに糖分大増量って感じでした。でもこの2人(三嶺×小鳩)には、それが合ってますし、小鳩はもっと甘やかされてもいいと思うんですよ。
今回、脇で三嶺(攻)の甥・未春が出てきます。まあ、2人の仲を引っかき回す役どころなんですが、結局終わってみれば単に空回りしてただけというか、まるで相手にされてなかったですね。
未春は私のキライなタイプのキャラクターですから、それはまったくいい気味なんですが、あまりの歪さに逆に心配になったくらいです。静かに人知れず(でもないか?)歪んでるというのか、一見ごく普通で奇行に走るわけでもなく、別段『狂気の人物』ってわけではないから、余計に気分悪かったんですよ。
う~ん、情動未発達とでもいうのか、いろいろと足りないんです。親(三嶺の姉夫婦)の責任も大きそうですけどね。ホントに、この姉もなんとも言えないキャラクターでした。『あの』三嶺が極めて常識人に見えるよ!びっくりです。
しかし、前作もそうですが、タイトルがちょっとすごいんですよね。でも私は、菱沢さんのこのセンスは好きです。ストーリーの雰囲気にもピッタリでした。
あとはやっぱり、金さんのイラストが素敵でしたね。