お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
mayoineko
好みの話っちゃ好みの話なのだが、読むたびに思うことがある。
意味深なタイトルだな、と。
猫といえばネコを想像して、受けである優留のことを連想するが、読み進めていくうちに優留には猫の「きまぐれさ」というイメージは似合わない気がしてくる。猫というより、手負いの獣、人間に虐待されて人間不審になった犬というほうがしっくりくる。
気まぐれさからいったら日比野のほうが猫に近いし、傍に居る人を欲し、気持ちが迷っている印象がある。
深読みしすぎなんだろうか。
出会い篇というべき表題作よりも「猫の気持ち」のほうが好きだ。
基本的に受けがグルグルと悩むのが好きだ。できれば攻め視点が基本で、受けがグルグル悩んでいるのをどうしたらいいのか、と見守っている感じの話が好きだ。
「猫の気持ち」は攻め視点ではないが、優留が悩んでいるのを見守っている日比野の姿は好きだ。ポイントは大人の余裕を持って見守っているのじゃなく、本当は口出し、手出しをしたくてやきもきしているのに、優留のために見守っているところ。不器用な大人はツボだ。
オヤジモノが読みたいというより年の差モノが読みたくて、尚且つ、どこか抜けたところのある受け+切ない系な気分のときに必要な本。