イラスト入り
chichioya
宮緒先生の作品は好きでほとんど読んでいるのですが、本作はちょっと食指が動かなくて敬遠してました。
というのも私には乳首萌えがなく、女装萌えもなく。
兄弟レベルでの近親相姦は好物だけど、親子の近親相姦は苦手で。そして3P(受けの共有)は好きじゃないから。
そんな私なので本作は、私の地雷を余すところなく踏み抜いている気しかしなかったのです。
ところが。
これが結構……いや、かなりおもしろかった。楽しめました。
まず一番良かったと思ったのは、カップリングが菫親×朝幸に固定されていたこと。
攻め(菫親)の受け(朝幸)に対する独占欲と執着が絶対前提となっていて、最後まで一瞬たりともそれが揺らがなかったのがよかった。
そこに“息子のように可愛がってきた幸菫”という第二の攻めが加わるわけですが。
菫親と幸菫は、親子であっても受けをめぐって牙を剥き合う雄同士なので、受けを共有してるという感じがしなかったのもよかったです。
例えるならば、狼の群れの若い雄が、ボスの目を盗んで雌に近づこうとしている感じ。
ボスは当然、若雄を薙ぎ払うわけだけれど、雌は若雄を心配するという構図でした。
なので一番萌えたのは、菫親の絶対王者ぶりと、受けに対する並々ならぬ執着ぶり。
これはほんとよかった。
宮緒先生といえば犬攻めが有名ですが、宮緒先生の俺様攻めもいいんだよなぁっと再認識した次第。
一方の、若雄こと幸菫はワンコ攻め。
小さい頃から、受けのことが好きで好きでたまらない感じがとても萌えました。
でも武士の子でもあり、何より菫親の子なので、本当にしっかりしているし、菫親ほどではないけれど微腹黒い(笑)
これは将来、絶対恐ろしいことになる……とわくわくさせてくれる若雄ぶりでした。
私にとって懸案だった乳首攻めですが、もちろんあったけれど嫌悪感を催すほど母親を全面には押し出していなかったのにほっとしました。
というか、乳首萌え属性はないのに、なんかちょっと萌えた……。
3Pも基本好きじゃないのに、本作のは割とオッケーだったんですよね。共有されてる感じがなかったからかな。
同じシチュエーションでも、萎えちゃう場合もあるのにきっちり萌えさせてくれるのはさすがだなと思いました。
また、イラストの美しさも嫌悪感をなくすのに一役買ってたように思います。
読み終わってすぐに次巻をポチりました。
電子書籍で読了。挿絵有り(お武家様が月代でないのがちょっとがっかり)。
いかにも宮尾さんらしい執着責めと、絡め取られちゃう薄幸美人受けです。
今回の攻めは『犬』と言うより『蛇』ですね。それも二匹で親子蛇。子蛇の方はちょっとだけ犬の匂いがしますが、その本質はやっぱり蛇でしょう。
蛇系のお話だった「悪夢のように幸せな」と、構造は似ている様に思います。私は『犬派』なので「大好き―っ」とまでは行かなかったですが。
なんと言っても『乳付け(生まれたばかりの子どもに母乳を飲ませること)』をこれだけ曲解しちゃって、違和感が半端ないのに、それでも尚、お話を破綻させずにグイグイ読ませちゃうのがスゴイ。
これぞ宮尾さんの力だよなぁ、といたく感心いたしました。
タイトルに「ん?」と思った執着好きの方は、是非ご一読を。
父親でありながら乳親
字面で見るとギャグみたいですが、そのままの内容です。
個人的に息子(攻)×(受)よりも元々のカップリングである菫親×(受)が萌えました。
執着が濃いです。濃い二人から迫られる純粋な受け。定番ですがなかなか楽しめる3Pでした。
乳首責めもあるので好きな方にオススメします。
番外編もあるんですね。
買おうかな。