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koigaamisama no iutoori
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
恋愛の描写はさておき(え?)、琥珀がとにかく可愛かったです!!
狐の神様で、“琥珀”というと別の作品のキャラクターを思い出しましたが、こっちの琥珀も、まぁー可愛らしいです。
人語は話せないので、筆談(しかもミミズのような字)とか身振り手振りで一生懸命意思の疎通をはかるのが、微笑ましいのなんの。
痴漢に遭った際に助けてくれたパン屋の月代にプチストーカーをする高良。恋をしているという自覚がないまま、パンを買いに行くか、電信柱から眺めるしかできなかった彼の元に、あるとき空腹の子狐が舞い降りて…ちゅうか、飛んでくるわけです。その子狐の正体は縁結びの神様の実習生。
読んでる途中で、もし高良の元に恋神様である琥珀が来なかったら、やっぱり両想いになることもなかったのかなー、と感じましたが、巻末の『電信柱より愛を込めて』を読んで安心しました。さすがにこの時は恋愛感情まではなかっただろうけど、気になる相手ではあったことがうかがえました。普通なら“気持ち悪い”と思ってもおかしくないのに。
吹雪も言っていたように神様が行なってくれるのは、あくまでも補助的な役割で、強引にくっつけようとしない琥珀のアシストがナイスでした。
大学受験の日に電車で受けが痴漢に遭ったところを助けてくれた攻め。パン屋さんだということしか手がかりのなかった彼を見つけ出し、ストーカーのようにパン屋に通う日々を送っていた受けの元に、恋を叶える子狐の神様がやってきて…というお話です。
大学生の受けは、行動はストーカーちっくですが、最初はまったく攻めに対して恋愛感情はありません。あるにはあるでしょうが、少なくとも自覚はありません。
でもパン屋に日参し、所持金に乏しいときは電信柱の影から攻めを見守っているという執着っぷり。
そんなある日、攻めのパン屋が閉店するかもしれない噂を聞きつけ、居ても立っても居られず近所の神社に神頼みに行きます。そこで天から降ってきたのは、受けにしか見えない、もふもふの子狐。子狐は神様で、縁結びが専門。攻めとの縁を取り持ってやると言われます。
一方攻めはパン屋の主人で27歳。痴漢されていた受けを助けたり、ストーカーみたいな客がいてものんびり構えている、心優しく大らかな人です。ひょんな事から知り合った受けが人外の神様を連れていてもすぐに順応するなかなかの大物。
神様は子狐姿から人間の子供の姿にもなるので、ちみっこ要素も楽しめます。そのちみっこ神様と、パン屋を営むがっしりイケメン攻め、天然だけど優しい受けとの疑似家族のようなほのぼの生活がなかなか楽しかった。
でも、受け攻めがどちらも、思い込みで怒ったりする人で、それがちょっと受け付けなくもありました。攻めは、受けがパンを捨てたと勘違いして怒鳴る(まあこれは、その時点で神様が見えなかったから仕方ないんですが)、受けは神様が攻めを操ったと勘違いして怒る(×2回)。もうちょっと理性的になろうよ、と思っちゃった。特に受け、いつも恋を手助けしてもらって喜んでるくせに、神様の言い分も聞かずそんなときだけ怒る勝手さにちょっと好感度がダウンしました。
まあほのぼのと可愛らしく、読んでて和まされるお話ではあったのですけれど。
ちっさい子の和服姿はいいですね。