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brighton rock
作品タイトルや、カバーイラストからも伝わるように、かなり古い作品ですが、BL小説初心者さんにはオススメの作品です。
全く接点のなかった二人が、出会って、少しずつ距離を縮めて、恋心を自覚して、トラウマを乗り越えて、深く愛し合うようになる。
王道というよりは、基本的な物語が、イギリスの海辺の町を舞台に描かれます。
受け攻めの設定も、体格の良いイギリス人の攻めに、日本人基準では小柄ではないが西洋人からみるとcuteで、自己表現が苦手な受けなのでわかりやすい。
描かれているシーンの諸々も、舞台が日本じゃないし、相手も日本人じゃないからと、受け入れやすい。
エチシーンも、本当に二人の心情が一緒に盛り上がった末のことなのでなかなか感動的です。
とりあえず、この作品の続きはあと1冊で(ただし、完結しているとはちょっと言い難いですが)、椹野先生のメス花シリーズや、いばきょシリーズよりはずっとハードルが低いので、お医者さん関係の椹野作品を未読の方はお試しで読んでみてもいいと思います。
思ってたよりもずっとよかったです(正直まったく期待してませんでした、すみません・・・)。
ジェレミー(攻)がイギリス(スコットランド)人なので、と言っていいのかわかりませんが、なんとも言い回しが大げさなんですよ。英語的なのかな?平気でコヨ(受)に対して『俺の天使』とか言っちゃってるよ!日本人同士だったら、その時点で本投げてるかもしれない。『これは英語!イギリスだから!』と、自分に言い聞かせながら読みました。
コヨは、年齢以上に幼い感じですね。東洋人だから少年のように見える、という描写もよく出てくるんですが、見た目だけじゃなくて、中身もどうも子どもっぽい気がしました。
まあ『モラトリアム』の象徴のようなキャラクターとして描いてるから、強調してるのかも知れませんが。
展開としては、淡々とした日常をベースに、多少は山もあるかな~という感じですね。事件というのではなく(事件も皆無ではないですが)、それよりも心の問題かな。『過去』の克服のような。
それにしても、椹野さんの作品によく感じるのが(全部ではありませんが)、なんかもうH(の描写)いらないんじゃないかな~ってことなんですよね。『H(体の関係)』が不要だという意味ではないですよ。それは不可欠。でも、詳細な描写はもういらないよ、と思ってしまう。
決して椹野さんのHシーンが退屈だとか下手だとかじゃないですよ!そうじゃなくて、なんかほのぼのCPが多くて、もう『Hしてるんだよ~』っていう事実だけでいいんじゃないの?という感じなんです。
すみません、余談でした。
それにしても、イラストが残念でした。なんというかぎこちなくて、見るたびにイラッと来ました。
『ブライトン・ロック2』に続きます。