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異世界に飛ばされたら、王の愛妾になっていた――!?
isekai no ou ni dekiaisareteimasu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
タイトルそのままの作品です。
地方公務員の受けが通勤中、お地蔵さんに「誰かの特別になりたい」と願った所、異世界にとばされて、その国の王に溺愛される…という。
2ヶ月連続刊行の第二弾で、初回限定で先月刊行された『極道さんは今日もパパで愛妻家』のSSペーパーが付いてきます。興味のある方は初版での購入を!
受けの有理は、無自覚ながら天然の色気があるタイプ。トリップ先でまず湖に落ちたため、ビショ濡れの半裸姿で攻めの前に出現です。
攻めのバルドはかなり上からのオレ様。まぁ、王様なので当たり前かもしれませんが…。出会った当初から傲慢な態度ながら、有理を保護して独占欲らしきものをチラチラ見せるのですね。「色香で惑わせるつもりか」みたいな事を言いつつも、自分のマントにくるみこんで他の人間に受けの半裸姿を見られないようにしたりして。
保護するという名目で、有理はバルドのハーレムに入る事になり、そこからどんどんイチャイチャモード。
王として頑なになっていたバルドに、星空が綺麗な事を思い出させたり、二人で翼竜に乗って空を飛んだり…というロマンチックエピソードが素敵です。
受け視点なのですが、自然体で小さな事でも幸せを見付けようと前向きな有理に、バルドが惹かれていくのがよく分かります。
このあたりが個人的に大変ツボなのですが…!
人に弱みを見せない冷酷な王だった攻めが、受けの前でのみ甘えて子どものようにワガママを言ってみせたりするのです! そして受けを喜ばせようと、珍しい果物を毎日食べさせたり、高価な宝石を持って来たりする。また、それが微妙に外しているのが可愛らしい…!
もうここでの甘々っぷりがすごいのです。膝枕で受けに髪をすかしてもらい、あ~んで果物を食べさせてもらう…。眠くなると受けの腰に抱きつき…と、めちゃくちゃ自然にイチャついてます。
また、攻めが独占欲をむき出しにしているのに、やや天然な受けが、ただ単に「スキンシップの多い人」だと思っているのがなんとも笑えるのですね。
そんな中、異世界人を狙うドラゴンを連れた男の出現によって有理に危機が…という展開。天涯孤独で人に頼らず生きてきた彼が、自分で決着をつけようとした事で、頼ってもらえなかったバルドとも若干すれ違いです。
ツッコミ所が多少あって、まずこの山場自体が割とあっさり決着がついちゃう事。それと常に敬語で話すという設定の受けですが、これも若干ブレがあります。異世界人が危険と分かっているのに、宿に受けを泊まらせていいのか…とか。あと、衣装なんかがイギリス貴族風だったり、アラビアンナイトの踊り子風だったり、メイド服だったりと統一感ゼロです。これは楽しいからいいか!
そんな感じで、ちょくちょく気になる部分があったりするのですが、とにかく甘い二人のシーンが多く、甘いもの好きの私は楽しく読めました。
細かい事は気にならないよー…という方は、二人の甘さを堪能出来ると思います。
異世界トリップものです。
地方都市で公務員をしている天涯孤独の美青年が、ふと見つけたお地蔵さまに「誰かの特別な存在になりたいな」と願ったら、あっさりポーンと異世界に飛ばされちゃったという、何の因果も因縁もないライトな異世界トリップです。
異世界に着いた後も、受難は湖に落ちたくらいで、すぐに保護してくれる人に見つけてもらえます。天涯孤独なため元の世界に心残りもないし、異世界でも最初から言葉は通じるし、精神的肉体的苦痛はカケラもありません。
そんなお気軽トリップなので、異世界でひどい目に遭ったり厳しい状態に置かれたり、そういうドキドキハラハラ展開を楽しむ作品ではありません。
傲岸不遜ながらも可愛いところのある異世界の王様攻めと、空から降ってきたおとぼけ天然ぽやぽや受けが、どつき漫才のような会話を繰り広げながら距離を縮めていく過程を楽しむ作品です。
とにかく肝は受けのキャラクター。すごい色気のある美人さんなのに、育った環境のせいで自分ではまったく自覚なし。自己評価が低いので、ハーレムに入れられても、王がせっせと通ってきても、たんに保護してもらっているだけ、攻めは受けがあてがわれた部屋の眺望が気に入って来るだけだと思っています。
攻めは一国の王で、基本荒々しく人に弱みを見せないキャラ。なのに受けには速攻手懐けられて牙を抜かれた猛獣状態。毎晩受けの元に通っては膝枕を所望し、髪を撫でてもらいながら眠るという甘えっ子さんになります。
甘やかされている王様ですが、受けに手を出さず、べったべたにスキンシップを取るだけの攻めもまた受けを甘やかしているんだなと思います。
全体的にはおとぼけなコメディだけど、元の世界で人との繋がりが希薄だった受けが、自分を特別に思ってくれる攻めと出会えて2人で幸せになる姿にジンとしました。
自分が無二の存在と出会えただけでなく、相手にとっても無二の存在でいれるのは幸せなことですね。
この2人のお話は延々読んでいられるな、と思う、微笑ましくきゅんとするお話でした。
とても素敵な作品だったのですが、設定にちょっと粗が目立つのと、受けの敬語が不自然なこと、あとイラストが合ってないのがマイナス点でした。
攻めのビジュアルはもっと荒々しくイカツいタイプのイケメンであってほしかった。こうじまさんのイラストだとすごい優男なんだもん…。あと色気にあふれる美人なはずの受けが、ただのやせっぽちな貧相さんに見えたのが本当に残念。
突然異世界に放り出された受けが拾ってくれた王に愛される話
<あらすじ>
天涯孤独な役場職員・有理(受け)は、通勤途中に陰に隠れて気付かれていないお地蔵様を見つけます。
なんとなく自分の境遇と重ねてしまった有理はお地蔵様を軽く掃除し、何とはなしに「誰かの特別になりたい」と願い事をするのです。
すると、いきなり「その願い、聞き届けた」と声がしたと思うと、足元にぽっかり穴が開き、急速に落下したと思うと、森の中の湖に落ちてしまったのでした。
やっとのことで、岸辺にたどり着いた有理の前に現れたのは、馬に乗った軍服を着た男が二人。
有理が落ちたところはクラン王国。
有理を見つけたのは国王・バルド(攻め)と騎士団長・クラウス。
ここは異世界だと聞かされ混乱する有理でしたが、異世界人は貴重だということでとりあえず保護のためにバルドのハーレムの一部屋を与えられます。
他のハーレムの住人と違い、有理には下心がないため、迫られることにうんざりしていたバルドにとって有理の傍は心穏やかにいられる場所となり、二人はしだいに親しくなります。
そんな時、ドラゴンに乗った男・カイゼルが有理をよこせと言ってきます。
絶対に渡さないというバルドですが、旅客機並みの大きさのドラゴンに人間が勝てるとは思えません。
出会った当初、バルドは異世界人の有理を面倒だと思い、かなりそっけない態度を取るのですが、それでも有理の美しさに一目ぼれしているので、対応がツンデレになっているのが笑えます。
プライドの高いバルドが有理の方から頼み事をさせようとするのに、ことごとく失敗していく様が楽しかったです。
もともと、有理を匿うつもりなのに、有理に頼まれるというていをとりたいバルドが「行く当てはあるのか」と聞くと、昔読んだサバイバル術の本の知識を総動員しようと心に決めたり、ハーレムに入れと言われたことで拒絶しようとする有理に「相手に困っていない」と安心させ、「そちらから抱いてくれと言うなら・・・」「それはありえません!(きっぱり!)」「!!」みたいな。
慣れないハーレムの最初の夜「どうしてもというなら、今日はここで寝てやっても・・・」「おかまいなく!」とか。
親戚中をたらいまわしにされ、常に対価を要求される有理には人に頼るという選択肢がなかったのです。
有理はかなり天然さんなので、毎日通ってくるようになったバルドの態度をただ寂しいだけなんだろうとか、接触が好きなんだなーとか勝手に解釈しているのもまた楽しいです。
相手にされないバルドがちょっとかわいそうになるくらいです。
側近の二人にはバレバレでクスクス笑われているから余計に。
バルドのわかりにくい求愛に惹かれていった有理がやっと自分の気持ちに気が付いたとき、ドラゴンが現れます。自分のせいで国に犠牲者が出ることを心配してカイゼルについていってしまうのですが、自分を嫌いになってもらうためバルドに「嫌いだ」「うんざりしていた」など正反対のことを言って、後ろ足で砂をひっかけるような態度を取らなけ
ればならなかった有理はとても切なかったです。
反対に、バルドはすべてわかっていて、自分がドラゴンに負けると思われていたことに腹をたてていますが、こちらはこちらで信じてもらえなかったことがさぞかし辛かったことでしょう。
それが後のお仕置きにつながるのですが・・・
結局カイゼルの目的はいなくなってしまった恋人に会いたいということであり、バルドの情報で解決策が見いだせそうということで一応の決着を見、結婚式でめでたしめでたし。
本当におとぎ話を読んでいるようでした。
ただ、できればカイゼルの方も解決までもっていってほしかったなと思いました。
もしかしてスピンオフにできそうなくらい長くなるのかな。
カイゼルはかなり自分勝手ではありましたが、同情の余地もあり、根は悪い人でないだけに憎めないところがありました。
どうせなら協力して、彼をそんな目に会わせた奴らに一矢報いるところも読みたかったです。
電子書籍おまけ
贈り物をしても恐縮するだけで欲のない有理を喜ばせる方法がわからず困っていたバルド。
ある日、初めて有理からお願いをされます。
どんな内容かと警戒すると「二人で散歩がしたい」と。
あまりの些細な願いに肩透かしを食らったバルドでしたが、せっかくだから二人が初めて出会ったあの湖へとお弁当をもって出かけることちします。
「ピクニックだ!」と喜ぶ有理。
「この湖は水竜が棲んでいて、もし見ることができたら幸福が約束されているという伝説がある」とバルドは有理に教え、せっかくだから探してみようと二人で湖の中に入っていきます。
結局、服を脱いだ有理に我慢できなくなってしまいセックスに雪崩れ込むのはいつものこと。
最後には伝説の水竜が登場し二人の幸福が約束されたという明るい未来を予感させるのでした。
有理はまるでおとぎ話の世界の出来事のようだと、おとぎ話の最後の言葉をバルトに教えます。
ーそして二人は上長く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
二人の相変わらずのいちゃいちゃを堪能できました。
異世界の王、ドラゴン、魔法使い、ハーレムと豪華な設定がてんこ盛りです。
これまでさほど周りの人に興味がなかった様子の攻めバルドが異世界からやってきた地方公務員の青年に一目惚れしちゃいます。バルドはいきなり求愛するんじゃなく、最初はツンデレなのが可愛かった!
とくに切ない展開や、難しいエピソードはないので、さらーっと読めました。面白くはありましたが、ストーリーが軽めだったのと、有理がちょいちょいコスプレするのに萎えてしまったのです。
コスプレそのものが嫌というより、ただでさえガッツリファンタジーなんだから、今さらメイド服やベリーダンス風の格好をしなくても…、と。
ところで、カイゼルは南方で恋人に会えたのかなぁ?