異常な男に、異常な自分。

M

M
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
4
得点
29
評価数
13
平均
2.6 / 5
神率
0%
著者
いとう由貴 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
せら 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥889(税抜)  
ISBN
9784773088458

あらすじ

「怯えた顔は、最高にそそる」
学生時代に訪れたロシアで、明人は友人達によって輪姦されてしまう。
六年後、明人は癒えないトラウマに悩まされながら日本で社会人となっていた。
だが取引先のトップ・ヴィタリーに、その秘密を暴かれてしまう。
冷酷な瞳に見据えられ、逃げられない証拠をネタに犯される日々。
怯えれば怯えるほど、ヴィタリーは楽しげに明人を嬲ってくる。
終わりのない凌辱に、明人の心の奥底に眠るなにかが次第に開花していき……。

表題作M

取引先のロシア企業トップ,34歳
大手商社の海外事業部勤務

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数4

いうほど・・

結局のところは、攻められ願望があって、
精神的に攻められながらのほうが燃えるタイプだったってことですわな。
気づかず抵抗を見せていたもののというやつなのかいなか。

タイトルも、見出しもすごく好みだったので
楽しみに楽しみに楽しみに読み始めたものの
結局サクッと流し読みになってしまいました。
萌えたりない(´;ω;`)ウッ…

若かりし頃、お金を貯めて世界を回る旅に出た受。
ロシアの友人に誘われて赴いた先。
これまでひどい目に合うということがなかったので気が緩み
あれよあれよと罠にかかってしまう。
体格のいいロシアの男たちに目くるめく凌辱にいざなわれてしまうのです。
旅先で気が大きくなり、大麻にまで手を出した受。
頭は朦朧とし、無理やりのはずなのに身体は快楽だけを生み出した。
忌まわしい記憶。

から数年がたち~というお話し。
忘れたくても忘れられなくて
あの記憶でしか性欲を発散できなくて。
そんな最中に、また過去を思い出す人物との遭遇と~というところ。

個人的に、攻の感じは嫌いじゃないのです。
弟がオイタした相手に惚れてやってきて
半分脅す形で体をつなぐ。
ま、受は結局のところMの素質満載だったために
あれよあれよという。。

快楽に流されて、流されるままに。
Mゆえに、、、というのはいいのだけれどタイトルにM!!とするほどの
インパクトはなかったかな。

個人的には、性懲りもなくオイタを続けるあの子が
知らないところで同じように凌辱され・・・・そんな番外が読んでみたい
なんて思いながらの読後でした。

4

結末に好みが分かれる

表紙がすごい凝っていて素敵です。
タイトルもすごく惹かれました。

いとう由貴先生のお話しは、受けが酷い目にあうものが多い気がします。

今回の受け明人も性癖がMで身体は喜んでいますが、攻めヴィタリーと攻めの弟に振り回されて散々な目にあいます。

もっともヴィタリーのやり方は愛があり、明人の様子を見ながら明人が喜びそうに酷いめにあわせてますが。

でも仕事を辞めさせて南の島に永住するまで、強引なのは違うかなと思ってしまいました。

明人は身体は喜んでいますが、気持ちでは嫌がってますし、明人も大きい会社で頑張っていたのだから、あの段階で人生まで歪めるのは?

ヴィタリーが本気で明人を愛して大事にしてる甘々な様子や、明人の身体やおねだりしない所以外に人格で愛してる心情などの描写があれば、Sに人生まで支配されるM萌えるってなるんですが。
ヴィタリーが利己的な感じがしてしまって。

明人は最後まで気持ちは嫌がってるし、仕事なくして南の島でヴィタリーに捨てられたらどうなるんだろうと考えて。

いとう由貴先生の、秘密や危うい秘め事など他のお話しは大好きですが、すみませんが今回はあまり萌えられませんでした。

4

性癖って厄介だなぁ…

6年前、大学生だった高藤明人は旅先のロシアで友人に騙され輪姦されます。
その後、忌まわしい記憶に悩まされながらも堅実に商社に勤務していた明人は取引相手のトップ:ヴィタリーから思いがけない言葉をかけられますが、それは明人の内側に潜む秘密を暴くもので…。

ロシア転勤になった明人はヴィタリーからの度重なる行為や、ヴィタリーの弟で6年前に自分を犯したシーダからの接触を受けて体だけでなく心も次第に衰弱していきます。

人によって作品のどの部分に興味を見いだすかは異なると思いますが、私は「何かが壊れて修復していく」ようなものを期待していました。

ヴィタリーによって暴かれた自分の密かな被虐性を拒絶→葛藤→諦め→性癖として目覚める明人の歓びが読みたかったけれど明人は終始、ヴィタリーの圧倒的な存在(手管含む)にひざまづいていただけの気がします。

そう!歓び!
明人が体の悦びだけではなく精神的な歓びに震え開花する姿が見たかった。
被虐性という性癖を嫌悪しながらも、ヴィタリーに与えられる快楽に抗いきれず乱れる明人を待っていたんですが、精神的な満たされ感までは感じられなかった。

明人…もうちょい頑張ってくれよ…シーダの言うことを真に受けたり(混乱してるとはいえ頭わるいのか)、ヴィタリーに言われるまま会社を辞めちゃうとか、大人なのに流され過ぎだろ…。
まぁ、ヴィタリーはめっちゃお金持ちで自宅や滞在しているホテルにカメラ仕掛けることができる人で、彼の秘書:イリネイ氏の有能な撮影テクも手伝って、追い詰められ方が半端ないから仕方ないのかもしれませんが…。

弟の不始末から偶然、見つけた明人をあらゆる手を使って欲しがるヴィタリーの心情も描かれていていますが、少ない~。
もうちょい攻め視点があれば執着に納得がいくのになぁ。
自分の好みにぴったりのMが明人だけだ!お金持ちの自分に金をタカりにこない!イイね!って…お気に入り度が増すのはいいけれど、もうちょい明人の人格を認めて欲しい。
堕とす過程で恋愛っぽさがチラ見できたら良かったんだけどヴィタリーからはベッドパートナーとしてのギブアンドテイクしか感じなかったです。

ただ、これって私がM奴隷のなんたるかを理解できてないから感じられないだけで、その方面に詳しい方からしたら「SMや調教の愛」はこんなもんよ!となるかもしれないし、お好きな方にはたまらんだろうなぁ、と思います。

そしてエロ場面ガッツリでちょっとお腹いっぱい。
自慰も含め結構なページ数を割いてました。

攻受の関係が【砂漠の牢獄(プリズン)】とかぶりました…。

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コミコミ特典小冊子は本編の続きで、早期リタイアしたふたりが観光地で盛り上がる姿が描かれています。
明人もプレイを楽しめるようになってますが、慣らされてる感じ(笑)
優しく抱いても(抱かれても)燃えないっていうことで、つくづく「性癖って厄介だな」と思わずにいられなかった。

発売記念ペーパーは「いろいろできる秘書」イリネイ氏の1日。
優秀すぎる秘書はヴィタリーが快適に過ごせるように働きまわっているようです。
働きすぎだ(笑)
見た目はクールどS攻のイリネイ氏の話がまた別に出たら楽しいですが。

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表紙が良いですね~。
太い帯に描かれた明人。
帯を外すと下からタイトルロゴがどーんとお出ましです。
困惑したような顔の明人の下には【M】が隠されていた…読後に見直すと「なるほどね」と思えるデザインが素敵です。

16

何でも性癖のせい?

あらすじ:
学生時代、海外旅行中に知り合ったロシア人に騙され輪姦された明人(受け)。
それから6年。商社マンとして働く明人は、取引先のロシア企業の社長・ヴィタリー(攻め)と出会い…

そのものズバリなタイトル通り、潜在Mの明人がヴィタリーにその性癖を見出され、調教されていくという内容です。

輪姦されて以来女性に対し不能になり、当時のことを思い出し自分を慰めることでしかイけなくなった明人。
そんな明人がロシアに転勤になり、そこで再会したヴィタリーに当時の輪姦画像を送りつけられたり、強姦されその動画をネタに脅迫されたりするうち、Mに目覚めていくという展開。
目覚めていくといっても明人本人は最後まで自身の性癖を認めたがらず、身体だけがヴィタリーの責めに反応してしまうという状態。
グダグタ悩む描写が続くため、展開として面白みに欠ける感じです。

また、ヴィタリーが弟と自身を比較して自分の明人に対する行いを正当化する下りも、言い訳じみていて説得力がイマイチ。
出会って早々の脅迫や強姦を棚に上げて、自分の強請りはイマジネーションとしての強請りだ!とかよく言えるなという感じでした。

全体的に、明人がMであることを免罪符に輪姦や脅迫といった犯罪行為が正当化されているように思え、SMってそんなか?という違和感が拭えず。
明人が勤めていた会社を辞め(辞めさせられ)完全にヴィタリーの支配下におかれるというラストも、性的嗜好がMだからといって自身の仕事や生き方まで他人に左右されるのは違うんじゃないかな〜と釈然としない思いが残りました。

エロシーンは多いものの、SMモノとして特に目をひくプレイや描写はなく、やや物足りなさが。
ヴィタリーの語りによると、いきなり部屋の明かりを落として明人を襲う等のプレイもやっているようですが、そういう心理描写を楽しめそうなプレイの描写をもっと頑張って欲しかった気がします。
良くも悪くも一番印象に残ったのは、明人がヴィタリーの弟にナイフで性器に切り傷をつけられる(!)というシーンでした。

SMモノとして特殊プレイやSとMの関係性の面白さを堪能できるでもなく、
BLのLの部分を楽しめるでもなく(ヴィタリーと明人との間にまともな日常会話は殆どなく、二人のこの先の暮らしがまるで想像できません)、
やや消化不良な読後感でした。

すみませんが、中立評価とさせていただきます。

8

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