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shinrousama no koigusuri
可哀想な境遇の健気な受けさんが頑張る話が大好きな私にとっては、萌え要素がたくさん詰まった好きなお話でした。
ファンタジーものは前知識少ない方が楽しめるかと思うので、少しのネタバレ程度で纏めます。
受けさんのトウリ視点で展開されるお話。
髪と目の色が普通の人と違う事から町の人達から迫害を受けながらも、山で薬草を摘み、亡くなった父とから教わった薬作りで生計を立てながら祖父と祖母と共に慎ましく暮らすトウリ。
ある時、親が町で1番の有力者でもありトウリの元同級生の妹が病気で危ない状況に陥っている事を知り、自分の作った薬で助かってほしい一心で一晩中寝ずに薬を作り続け持って行くのですが、トウリを待ち受けていたのは裏切りと生贄にされる事でした。
生贄として神に捧げられた時、雷が落ち、気を失い、気が付けば町とも暮らしていた家があった村の外れとも違う立派なお屋敷に居て。
そのお屋敷の主であり、死にそうなところを助けてくれた攻めさんでもある蔡牙と共に暮らしていくうちに惹かれていくのですが、トウリにはまだ秘密があって…
という、王道ファンタジーなんですが、やっぱりウルっとしてしまい。
中盤あたりまで、どんな境遇でも、どんな所でも、自分に出来る事を精一杯頑張ってるトウリがいい子すぎて、それがリアルさに欠けいまいち共感出来なかったのですが、途中更なる秘密が蔡牙にバレた事で色々と問題が解決し、一皮剥けた様に逞しくかっこよく成長していく姿に好感を持てました。
そんなトウリを終始支える蔡牙は、包容力抜群で長く生きてる分大人の余裕さもあり、トウリを大切に溺愛する王道攻め。
そんな蔡牙が、トウリの再びの命の危険性が迫った時に我を無くして怒り狂うシーンがあるのですが、それまでどこか余裕のある大人な攻めが必死になるというのも萌えポイントで。
この2人はこの先もずっと相思相愛のらぶらぶ具合が想像出来るような受け・攻めでした。
王道ファンタジーでほっこり温かくなりたい時におすすめです( *´︶`*)
祖父母に育てられたトウリ(受け)は、生まれついての銀髪のために村人から化け物だと迫害を受けていた。ある日、村長の娘を助けるための生贄に選ばれたトウリは、命を奪われる寸前に蔡牙(攻め)と名乗る神に助け出される。そしてそのまま神の館に連れ去られるが…。
神様と人間の、時代ものファンタジーです。
受けは、薬草を作って生計を立てている、祖父母とともに暮らす17歳。銀髪碧眼で、村人たちからは化け物だと忌み嫌われています。亡き母が人狼だったため、新月の夜だけ銀狼の姿になってしまう秘密の持ち主。
攻めは、そんな受けを生贄に捧げられた神。信じる人間の認識によって神にもなり魔物にもなるという設定の、人知を超える力を持った存在です。
殺されそうになっていた受けを助け、自分の館に連れ去るのですが、それまでの人生で激しい迫害を受けてきた受けはビクビク。そんな怯えた受けを保護し、癒しながら穏やかな生活を送る描写がメインのお話です。
日常の描写が多すぎて、童話などの「それから主人公は幸せに暮らしました」部分をひたすら読んでいる気分でした。あと攻めの口調が「〜せぬよ」とか「ならぬ」とか、なんかおじいちゃんっぽかったのが、BLというより人外養い親と人間の養い子のファンタジックジュブナイルぽかった。
その後事件も起こるのですが、やや駆け足で、あっさり片付いてしまった印象。受けの悩みと事件が一気に解決されすぎな気がしました。
ひとつ気になったのが、攻めが受けに「そのうちお前の家族も呼び寄せよう」とか言ってるくせになかなかそれを実現させなかったところ。口だけですか? と思っちゃった。しかもそのせいで祖父母が悪者に人質に取られるに至り、攻めに対して「使えねー」ってイメージがついてしまった。
時代は定かではありません。学校はあるし医者も祈祷師もいるし神も魔物もいる、いろんな時代が混じった感じのあるとても昔といったイメージです。
街で化け物と忌み嫌われるトウリ(受け)は街に出た際、祈祷師に唆された長の息子・ショウに捕まり、病気のショウの妹の快癒のための生贄にされてしまいます。儀式の際に呼び出された神・蔡牙(攻め)はトウリを憐れに思い、神の住む土地・水晶宮へ連れていかれるのです。
トウリは銀髪碧眼の数えで18になる少年です。人とは違うその髪と瞳と美しい容姿で逆に人々に恐れられ、化け物と呼ばれ忌避
されてきました。
実は、トウリは銀狼の母と人の父との間に生まれたハーフで、その容姿は母に似て、ひと月に一度新月の夜に狼に変身するのです。
母親はトウリを生んですぐに亡くなり、父親も早くに亡くなったので祖父母とともに森でひっそりと暮らしています。
そんなある日、街へと薬の行商に出かけたところ、長の息子・ショウに絡まれ、ショウの妹が病に伏せっているのはトウリのせいだと生贄にされそうになるのです。
蔡牙は神の一族の住む水晶宮の王です。
古の儀式により呼び出されましたが、生贄を喜ぶことはなく、トオリを憐れに思い禁忌を破って水晶宮に連れて帰ります。
蔡牙たちは人がその都合により神とも鬼とも魔物とも読んでいる特別な力をもった一族で、水晶宮にはたくさんの神様とその家来たちが住んでいます。
水晶宮の王である蔡牙の館で大切にされ、家族にしか与えられなかった愛情を受けトウリは戸惑いながらも幸せに暮らすのです。
二人とも「いとしい、お慕いしております」と言い合い、匂いで気持ちがわかる
ということもあって、はじめから甘々です。
水晶宮では、神様たちにも人間の薬が効くことがわかり、彼らのためにと薬作りに精を出しながら、二人の出会いやトウリの出生の秘密がわかったり、蔡牙の気持ちを疑ったりしながら、幸せな毎日が続きます。
その中で、蔡牙の館に出入りする近所の3つ子の子神様たちがとても話をにぎやかなものにしてくれました。暗い気持ちになったトウリも彼らが無邪気にはしゃぎ、トウリを心配する姿はとても和みます。
水晶宮の人々は皆いい人ばかりで、トウリを嫌な気持ちにさせる人は一人もいません。逆に人間の世界にいるほうがずっとトウリを傷つけるのです。
ただ、水晶宮がどういう感じで成立している街なのかは少しわかりづらいです。
神様たちとともに家来たちもたくさんいるのですが、全体が一族という感じなので少し違和感があります。神と家来の違いというのは単純に能力値の違いなのか、人間の世の貴族に似たものなのか、どういう成り立ちをしているのか気になりました。
毎日蔡牙がしている執務とはなんなのか、また、他の神の一族との付き合いはあるようですが、生計をどう立てているのかもわからないままでした。
トウリが生贄にされるきっかけを作った祈祷師も見方を変えれば、蔡牙たちと似たようなもののようでしたが、そのあたりもよくわからなかったので、わからなくても話の筋は変わらないとはいえ、細かいことが気になる性質な私としては蔡牙がちょっと話の流れで解説してくれたらすっきりしたのにと思いました。
トウリの他人を決して恨まない純粋さには脱帽です。化け物と言われずっと傷付いて生きてきたのに、今まさに自分を追い出そうとし
ている男の妹が明日をも知れぬ命だと聞き、寝ないで薬を作るという姿勢も凄いのに、自分を生贄にしようとし、あまつさえ大切な家族さえ犠牲にしようとした男に対しても、妹の病気のせいで心が疲れていたからだとあっ
さり許してしまえる奇麗な心はきっと祖父母や父親がそういった人だったからだったのだろうと思います。
ただ、ずっとトウリに辛くく当たってきた街の人たちに全くお咎めがないのはちょっと不満でした。
せめてショウがちゃんと反省して謝ってたらこんなにもやっとしなかったと思います。反省も何もしない街は壊したままでよかったんじゃないかと思いました。
街を直しながら自分たちのしたことを反省するべきだったじゃないかと思いました。
全体的には甘々な話でしたが、ちょっと世界観がファンタジーなせいで色々気になった話しだったと思います。
不憫な受けが幸せになるシンデレラっぽい話がお好きな方にはよろしいかと。