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sabishigariya no Retriever
今、本を読み終えたばかりです。
思わず初めてレビューしてしまいました。
迷わず神評価です。とにかく最高にキュンキュンするのに心温まる物語です!
登場人物の葛藤や心情を言葉にせず、絆創膏や植物やタバコといった小道具を使ってひとつひとつ丁寧に表していくところが素敵すぎました。
美しい風景描写だけで登場人物の心が表現できる筆力に脱帽です。
攻めの子のレトリバーっぷりが絶妙でたまりません!
犬がどこにも出てこないなーと思っていたら、完全に攻めの子がレトリバーでした。ずっと出てました!笑
最初は高校生ワンコなのに成長して大人のワンコになり、一粒で二度美味しいとはこのことです。
受けの先生の葛藤は一見、教師と生徒や男性同士といったタブーへのことのように思えますが、その実普遍的なものを描いているようにも感じました。
きっと誰だって、人生うまくいかないなぁってことがあるはず。だからこそ読者も感情移入できると思います。
ちなみにエッチシーンもしあわせいっぱいな感じです。なんか体温を感じました笑
おそらく、月村奎先生や初期の木原音瀬先生、木下けいこ先生や日高ショーコ先生がお好きな方は絶対に好きな作品です!
ぜひお手にとってみてくださいね(^^)
あらすじ:
高校の養護教諭・支倉(受け)は、男と遊んでいるところを生徒の湖賀(攻め)に目撃され、以来彼と度々言葉を交わすように。
生徒と付き合う気はない支倉だが、湖賀は何かと支倉を慕ってきて…
支倉は美形のゲイで、素の言葉遣いは結構荒いタイプ。
湖賀にゲイだとバレ、口止めとして自分からキスする等、結構ワルい大人です。
しかし生徒を思いやる気持ちは強く、複雑な家庭環境の湖賀に親身になったり、湖賀と身体を重ねた後は自ら身を引いたりと、年上らしい分別を見せます。
湖賀は懐っこい好青年で、作品タイトルにもなっているように大型犬を連想させるキャラクター。
しかし実は父親の暴力から家族を守っており、そのせいで度々怪我もしています。
支倉は親にゲイだとバレて勘当された過去があり、そのとき殴られた傷が今も残っています。
そんな自身の過去もあり、家庭に問題を抱える湖賀のことを放っておけず、何かと一緒に過ごすように。
湖賀に惹かれる気持ちはあり、求められるまま身体を重ねてしまいますが、その後、生徒に手を出した責任をとって学校を辞めてしまいます。
物語後半はそれから7年後の話。
塾講師として働き、年上の医師と付き合っている支倉の前に、成長した湖賀が現れます。
大人になっても支倉のことが忘れられない湖賀と、湖賀を想いつつも自分にブレーキをかけ続ける支倉のすれ違いがなかなか焦れったい展開。
恋人に抱かれながら湖賀に思いを馳せる支倉は、大人の対応をしていた7年前と比べるとややヘタレ気味です。
支倉の恋人が良い人すぎて別れるのが勿体なく感じますが、収まるところに収まって良かったと思えるラストです。
再会モノとしてはオーソドックスな展開ですが、受けの教員としての葛藤が丁寧に描かれているところや、年下ワンコ×屈折気味の美形というカップリングには魅力を感じる作品でした。