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イラスト買いした積本でした。
大失恋から本当の愛を手探りで見つけていく物語。時代柄求められていた王道ストーリーではないでしょうか。池戸先生なのでシリアスです。
社会人同士の、一途献身攻め×恋は盲目受け。
大学で出会った国府に好意を持たれて、初めて自分の存在意義を見出した佐野。幼い頃に母親に見捨てられ、祖父母に育てられた彼は、愛情に飢えていました。大学を卒業して数年後、結婚を機に国府から別れを切り出され、佐野はショックを受けて絶望します。深く傷ついた彼を慰めてくれたのが同じく大学生時代から友人だった高見でした。
国府の傲慢さや卑劣さから高見に守られていたことに思いもよらず、可哀想な自分のことばかりしか頭になかった佐野が痛すぎます…
綺麗なだけでそれしか価値のない見た目。しかも生い立ちのせいで人として何かが欠けている。自分を卑下し、国府との別れでさらに不安定になった佐野のことが心配でたまらない高見は、側にいさせて欲しいと佐野に好意を伝えます。最後に、ナヨナヨしく思われた佐野が意外にも男前の片鱗を見せてくれました笑
本編後の「光の庭」では、付き合うようになった二人が高見の仕事絡みで同居を始めるのですが、佐野が高見から与えられる本当の愛情に気づいたそばから、高見にとって自分の存在が重荷でしかないと思い知り、愕然とします。
それでも、ずっと自分を支えてきてくれた高見の誠実さに応えるために、佐野は自ら行動を起こします。愛に気付いたら人は強くなれる。高見の後輩から嫉妬されようが、知人に騙されようが毅然と対処し、なんとか高見の力になりたいと、誰かに助けを求めることをも恐れません。
最終的に二人は苦難を乗り越えて、愛が深まっていくハッピーエンドです。
攻めからの無条件の愛を得て、愛を知らなかった受けの人生がやっと動き出すようなストーリーは大好きなんですが(逆パターンでも好き)、最近はコメディタッチの方が読みやすいのかな〜と、ぼんやり感じています。