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お前はオレと同じ匂いがする。
gin no shishi to migawarihime
表紙の雰囲気から、キラッキラのイッチャイッチャのデレッデレな内容を想像していましたが、意外にも硬派な部分があり、驚きました。
女装をして王女の身代わりになる……というあらすじから、男の娘っぽい軽い内容かと思っていましたが、女装をしたマルスが立ち向かう様々な困難は意外にも政治的要素が絡んでいて、読んでいてとても興味深かったです。
その中でオスカーとマルスがにゃんにゃん(表現ではなく、そのままの意味で)する事によって、ギャップから非常に美味しく頂けました、有難うございます、幸せになりやがれ。
文庫一冊ですので、にゃんにゃん(表現ではなく以下略)しつつも、民主主義へと移り変わろうとする国政や、それに関わる人々、マルスの本来の姿やマルスの身の回りの人達の想いは、少しページ数が足りないかな、という印象は受けましたが、にゃんにゃん(表現ではなk)しつつも様々な困難に挑むという硬派な面と、オスカーとマルスのにゃんにゃん(以下略)の温度差の絶妙さはとてもよかったと思います。
二人の関係と、今後の国政の在り方は気になるので、是非続編を出して頂きたいですね!
にゃんにゃんは……本当に可愛かったです。可愛かったです!尻尾は正義ですね。
あらすじ:
人間とヴァリエ(半獣種族)が共存する世界。
士官学校を卒業し、近衛隊に入ったマルス(受け)は、隊長のオスカー(攻め)の命令で、女装し王女の影武者を務めることになり…
マルスは小柄な体格ながら、士官学校で五番という優秀な成績を修めたなかなかの優等生。
身寄りのない孤児で、オスカーとは子どもの頃、幼なじみと美人局をやっていて危ない目に遭ったところを助けてもらって以来の顔見知り。
Mっ気があったり、やんちゃだったり、任務に一生懸命だったり…と、場面によって印象が異なり、ちょっと掴み辛いキャラです。
オスカーは、子どものマルスのイチモツを躊躇いなく触る等、ちょっとアブナイところがあるものの、基本的に硬派で男前な人物。
現国王の甥で、ヴァリエで、翼のある銀のライオンに変身できるという大変華やかな設定持ちのキャラです。
こんな二人が、近衛隊の訓練や影武者の特訓などでしばしば行動を共にすることに…という展開。
甘い雰囲気で悪くはないのですが、マルスが設定の割にあまり活躍の場がなく、愛でられる対象にとどまっているのが物足りない感じ。
作品ページのあらすじにあるように、実は白豹のヴァリエなのですが、この設定をもう少しストーリー展開に活かして欲しかったです。
マルスとオスカーが猫科のヴァリエ同士じゃれ合うシーン等、ほのぼのシーンは悪くなかっただけに、ラストにもう少し捻りが欲しい気がしました。