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ugomeku inka
あらすじ:
横浜の名家「逢坂家」に奉公にやって来た志乃(受け)。
ある夜、裏山に通じる庭で一人の青年と出会う。
匡喜(攻め)と名乗る青年は、逢坂家当主の弟で、病のため裏山で一人で暮らしているらしく…
冒頭、志乃が触手責めされているシーンからスタート。
その後、志乃が逢坂家にやって来たところまで遡り、冒頭のシーンに至った経緯が描かれます。
志乃は家族のため日々頑張って働く健気な青年。
匡喜は温厚な美男子で、志乃は庭での逢瀬を重ねるうち彼に惹かれていきます。
匡喜の正体については、作品ページあらすじで既にネタバレされていますが、それでも正体が判明するシーンはなかなかのインパクト。
触手責め自体はそう珍しいものではないですが、その触手が攻めの身体から無数に生えているというのは、想像すると結構グロッキーだと思います。
後半は、匡喜から全てを聞いた志乃が、匡喜に取り憑いた物の怪を倒すため奮闘するという展開。
匡喜を救うためとは言え、好きな人の顔面をパンチしたり、彼のいる場所に放火したりと、意外な行動力が見え面白いです。
最後は匡喜が呪いから解放され、志乃と甘い日々を送るというハッピーエンドですが、
匡喜の兄が都合よく記憶喪失になった点はいただけないかも。
彼が家のため神木に魂を売った気持ちも、弟を差し出したときの心境も、何一つ分からないままなのが残念でした。
また、エピローグで匡喜が志乃を海外に連れて行こうとしていましたが、唐突感が否めず。
兄は置いていくのか?一緒に連れて行くのか(行けるのか)?という点も気になり、やや消化不良な読後感でした。
触手責めならぬ触手攻め、という設定自体は面白いですが、匡喜の正体判明後の展開にもう一捻りあれば、更に楽しめたかなと思います。