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この白い肌を、俺の印で埋め尽くそう
tsuki to knife
カバーイラストの美しさにひかれて購入して、積み本箱に埋まっていたのを発掘。
カグヤは、長い年月を孤独に放浪していた亜種の吸血姫、薔薇の精気で生き永らえて、人間の血は吸わないヴァンパイア。
ヴァンパイアである事を隠すため、人と深くかかわるのを避けていたカグヤだったが、自信満々で今まで手に入らないものは何もなかった侯爵家の息子グリフォンに迫られて…。
運命の対の相手に出会ったら、もう逃れる術はない、拒絶して、遠ざけようとしても、結ばれてしまう。
カバーイラストのカグヤもグリフォンも、とても美しい。
お話の基本設定そのものは好きなタイプ。
でも、グリフォンがどうにもこうにも、特にカグヤを落とそうと追いかけまわしている時のグリフォンが私の好みじゃなくて、カグヤも嫌々ゆうてるわりに今一考えが浅いしで、いっぱい読んだ割には萌足りなかった。
よくあるヴァンパイアもの。
イラスト的にはイメージが逆なことが多いですが、流れに目新しさはありません。
カグヤがヘンリーに甘すぎ。
ヘンリーも、自分のせいでカグヤが自分達のもとを離れなければならなくなった経験があるのに、相変わらず考えが足りない言動で呆れます。
そして、グリフォンがしつこい。
若さゆえ・お貴族様ゆえの我儘・自己中さ爆裂で。
グリフォンを拒絶しようとするカグヤだけど、口先ばっかりで、突っ込みどころ満載だし。
で、2人は「つがい」だった、というオチ。
それだったらそれなりの描写をもっとしてくれよ、です。
猟奇的なドクターについても、なんか中途半端だし。
あっさり捕まって、気がついた時も逃げられないって、それでもヴァンパイアなの? です。
そして、タイトルが何を意味するかわかりませんでした。
月が重要な要素ではなかったし、ナイフが重要な小道具として描かれてもいませんでした。
文章量が多かったけど、満足感は無いです。
この文章量の割に・・・という感じでした。
ヴァンパイアもの。
許されざる恋、背徳感には心惹かれるのですが、攻めが受けのヴァンパイアに惹かれる理由が薄いです。
また、300年も生きてきて体液交換が危険だと分かっているにも関わらず、自ら1回だけという条件でHしてしまう受けの脇の甘さも気になりました。。
嫌だ嫌だと言いながら、心の奥では望んでたということですかね。。
正体を明かすまでの葛藤は長かったのに、攻めがあっという間に決断して、それからはあれよあれよという感じでアッサリした終わり方でした。
吸血鬼ものです。
300年の時を生きるヴァンパイアのカグヤ(受け)は、昔死に瀕したところを救った子供、グリフォンに時を経て再会します。グリフォンは青年貴族となり、遊び人のようになっていましたが、なぜかカグヤに会うなり執着するように…という展開。
お軽い青年貴族な攻めにあまり好感を抱けず、受けに付きまとっているのが邪魔に思えてしまいました。せっかく受け攻めの視点入れ替わり式なのだから、攻めの視点の時にでも、もう少し受けにどうしようもなく惹かれる雰囲気なんかを出してほしかったです。最初の時点の執着が軽すぎて萌えない。
受けも、攻めに深入りしてはいけないと強く思っている割には、結構なびいている感があり…。本当に攻めを巻き込んではいけないと思っているなら、もっと完膚なきまでに拒んでほしかった。友人の婚約者を見るまでは、と友人の貴族宅にダラダラととどまっているので、結局攻めを巻き込むことになったのが確信犯っぽく思えてしまった。もっと明確な「巻き込みたくない」という意思が見えたほうが、逆に愛を感じられたと思います。
まあ受けがダラダラと屋敷にとどまり、攻めを徹底的に拒めなかったせいで、攻めがますます受けに執着し、身体の関係を持つことに。
体液の交換は相手をヴァンパイアにしてしまう恐れがあるので、一度だけセックスに応じるかわりにキスはあまりしないでとか、精液は飲まないでとか、中で出さないでとか、いくつも条件をつける受け。
攻めは守る気なんてさらさらないのにそれを了承し、セックス開始。これにも萌えない…。「先っぽだけだから」とか「中で出さないから」みたいなイメージが…。あと受けの必死の頼みをまるで聞かない攻めにも小ずるさを感じてしまう。
オチも、ヴァンパイアものと聞いてまず思い浮かべるようなラストで、あまり新鮮味が感じられませんでした。
ただ、受けをヴァンパイアにしたアーノルドという純血のヴァンパイアの話はとても良かったです。受けとの関係もとても萌えました。個人的にはアーノルド×カグヤのカプが作品になったほうが良かったな、と思ったりしました。
中世ヨーロッパを舞台としたヴァンパイアもの。ダークな雰囲気に満ちた正統派です。
あらすじに、青年貴族×ヴァンパイアの運命の恋とありますが、正に運命と言う言葉がピッタリ来る素敵なお話です。世界観にどっぷり浸かって心が震える感じで、読み終わった後もしばらく余韻が抜けません!!
ヴァンパイアのカグヤ(受け)は、かつて落馬して命を落としかけていた少年・グリフォン(攻め)を救います。
そして12年後、再びこの地を訪れると、立派に成長したグリフォンと夜会で出会い…という展開です。
攻めのグリフォンは自信に満ちていて、出会ってすぐにカグヤを強引に口説きます。今まで望めばすぐ手に入ったのに、カグヤはちっとも落ちない事に苛立ちつつも、強く惹かれてどうしても諦める事が出来ないのですね。
そして受けのカグヤですが、元々は人間だった所を純血種のヴァンパイアであるアーノルドと情を交わし、ヴァンパイアになりました。愛人の子であった為に冷たい仕打ちを受けていた彼は、アーノルドに魅了され一緒に生きたいと強く望むのです。しかしアーノルドは100年程でカグヤを庇い死んでしまいます。それから200年、カグヤは罪の意識に苛まれながら一人で生きてきたのです。
外の世界に連れ出してくれて、素敵な景色を見せてくれたり、ピクニック等新しい体験させてくれるグリフォンに強く惹かれながらも、自分達は違う存在だからと身を引こうとするカグヤが切ないです。本音の部分では、あんなに愛していたアーノルドを時が経つうちに憎んでしまった自分のように、グリフォンをヴァンパイアにして自分も同じように憎まれる事が怖いのです。苦悩が深いといったタイプで、普段この手の受けは苦手なのですが、作品のダークな雰囲気、そして彼の長い孤独を思うと深く共感してしまいます。
二人は抗えない程強く惹かれ合いますが、互いが対の相手という特別な存在だったからです。最後の最後まで臆病で拒み続けるカグヤに対して、「後悔しないとは誓えない。その代わり決してカグヤを一人にしないと誓おう。俺が逝く時は、カグヤも一緒に連れて行く」と話すグリフォンが非常に男前で、胸が熱く震えます。一緒に連れて行ってくれるのが、長い孤独を抱えていたカグヤにとっての、無類の幸せなんですね。
そして二人の絡みが非常に濃厚と言うか、官能的です! 本能で求めあうからでしょうか。エッチの最中に血を吸うというのが、なんとも背徳的ですね。
この後二人はひそかに旅立ちます。遠い異国でいつまでも二人が幸せである事を願いたいです。そして、そんな未来を感じさせてくれる素敵な余韻の残るラストでした。