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torawareta suna no tenshi
2006年の作品の文庫版。
書き下ろしSS等は特にありません。
あらすじ:
砂漠ツアーに参加した大学生・凛(受け)は、遭難しかけたところをアラブの王族・アシュファル(攻め)に助けられる。
凛を伝説上の天使「サラフェル」の再来だと言うアシュファルは、そのまま凛を宮殿に軟禁し…
凛はごく普通の大学生で、砂漠ツアーで置き去りにされる等、ちょっと抜けたところのある人物。
アシュファルに対して強気な言動をとり、そこがアシュファルの気に入ったようですが、単に世間知らずなだけなのでは?という感じも。
何だかんだ身体で懐柔されてしまうあたり、それほど芯の強い人物とも思えず、どうも魅力を感じないキャラでした。
アシュファルは、傲慢・俺様・強気…と三拍子揃った典型的なアラブ攻め。
凛のことを天使の再来と言い張ったり、勝手に宮殿に連れ帰って寵愛したりと、話の全く通じないところに『異なる文化・価値観の人』という感じがよく出ていました。
後に、この伝説には裏があって…というオチが明かされますが、アシュファルが伝説にかこつけて凛を拉致したことに変わりはないので、姑息な印象は拭えず。
巻き込まれた凛が不憫に感じる展開でした。
凛がすぐアシュファルに嫁ぐのではなく、いったん帰国し大学を卒業した上でビジネスパートナーとして戻ってくる、という結末は良かったと思います。
しかし、壮大なことが語られている割に、それまでの作中の仕事描写にあまり説得力がなく、スケールの大きさをいまいち実感し辛いのが残念。
都市開発の話など、もう少し掘り下げてくれればラストのカッコよさがより引き立ったのではないかと思います。
ただのBLファンタジーにせず現実的な要素も盛り込まれている点は面白いと思いましたが、その分攻めの狡猾さが目立ち、仕事描写自体も物足りないので、萌も読み応えもそれほど…な作品でした。
すみませんが中立評価とさせていただきます。