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daremo boku wo aisanai
初読みの作家さんです。
最初はあまりの受の性格の悪さにイライラしましたが、後半からの受の育った環境や実の母親からの仕打ちに自分を守るためにそうならざるを得なかったのかなと悲しくなりました。
最近たまたま愛着障害のコラムを読んだのですが、必要な時に親や周りの大人から必要な分だけの愛情を与えられないと成長してから上手く人間関係を築けないそうです。
作家さんが、「性格の悪い受けがどん底まで落ちて、最後にようやく恋に気付きほんのちょっと救われる」と後書きにあるんですが、正にその通りで攻めからの強い愛情で実母と決別し前向きに歩きだせるようになります。
愛で満たされる事で、人を愛する事が出来るようになったんだなあと受の成長に感動しました。
攻も最初は何を考えてるんだか分からないんですが、ただ単に不器用なだけなんだと思います。
でも心から受の事を愛していて、受けの汚い部分やずるい所をを見てもゆるがないです。
へたをするとストーカーになりそうですが、受にとってはこの攻と出会えた事がとても幸運だったと思います。
最初はあまり期待せずに読んだのですがですが、とても面白かったので作家さんの他の本もチェックしたいと思います!
それにしても受の実母が本当の酷すぎ(>_<)
星野先生の既読の作品のなかで一番よかったです。
なんでそうなった?という部分が気になって、他の作品はなかなか読み進めるのに時間がかかったのですが、こちらはするっと読むことができました。
主人公の及川さんが不幸すぎて気の毒になりました。
横にいる刀根さんが、周りにいる人のなかで一番信用できるいい人だよ!
と読みながら応援状態でした。
本当に、周りにいる人が酷すぎました。
及川さん自身が良くない人を呼んでる気さえしたのですが、それにしても人に恵まれなさすぎる。
他の方も書かれていますが、刀根さんが及川さんのどこがそんなに好きなのか解りにくかったかもしれません。
でも「何回でも、何百回でも何千回でも好きだと言います」という台詞はとてもよかったです。
及川さんには今までの不幸分も幸せになってほしいです。
あとがきに、性格の悪い受けが最後の最後に改心する話…というようなことが書いてありますが、相手役の攻めもあまり良い人物には思えず、登場人物の誰にも共感できない作品。
そこにリアリティがあるというより、むしろ受けを不幸な境遇に陥れるために無理やりな展開を作っているような作為性を感じてしまいました。
主人公は、大手化粧品会社に勤める優貴(受け)。
ある日、仕事でのミスを職場の後輩・刀根(攻め)になすりつけてしまい、それが元で刀根は閑職に回されてしまいます。
1年後、上司の紹介で見合いをした優希のもとへ刀根が現れ「(当時のことを)黙っていてほしければ僕に抱かれて下さい」と脅迫してきて…
というような話。
優希は確かに仕事でのミスを上司に問いつめられ、咄嗟に「自分ではない」と嘘をついてしまいますが、そのとき「僕がやりました」と名乗り出たのは刀根です。
優希を守るためとは言え自分が勝手にやったことで、そのときは何の見返りも求めず、1年後優希が出世コースに乗ったときに脅迫するというのはかなり陰険なやり口に思えました。
更に刀根は毎週優希を抱くばかりでなく、行為中、優希の付き合っている女性をその場(ドアの前)に呼び出し、優希に彼女を振るよう強制する等、こちらも優希に負けず劣らずの性格の悪さ。
優希の罪悪感につけ込むだけでなく、彼の人生設計までめちゃくちゃにするのは、いくら気持ちがあるとは言え酷すぎるように思えました。
物語後半では、優希の不幸な生い立ちが判明し、実の母に度々金を無心されていることも分かります。
母親に金を作るため生活を切り詰めていた〜とのことですが、その割に彼女とセレブなデートを繰り返しており、そんな余裕どこにあったのかな?という疑問が。
また、クライマックスは優希が刀根に諭され、母親と向き合うことを決意する〜という展開ですが、そもそも優希を精神的に追い詰めた一人が優希に偉そうに愛だ何だ語る資格はあるのかな?と、やや冷めてしまいました。
奈津が刀根と幸せになっても、過程が過程だけに、良かったねとは到底思えない結末。
母親の人でなしぶりも後味が悪く、何を訴えたいのか理解し難い作品でした。
主人公は化粧品会社の営業部で主任を務める優貴。家族愛に恵まれずに育った彼は仕事面では要領よく出世街道を邁進しながらも、根本的なところで「自分は誰も愛せない、だから誰にも愛されない」と思っている孤独な男です。ある時、優貴は無愛想な部下である刀根から告白され、さらには仕事のミスを切欠に半ば脅迫される形で彼と肉体関係を持ってしまいます。母親の愛に飢えている優貴は、とある秘密を抱えつつ、上司の娘との見合い話と刀根の執着の間で揺らぐのですが――…。
この作品のテーマの一つに「不幸」があると思います。優貴の生い立ち、母親に金の無心をされていること、実家での扱い、そして母親に愛されてなどいない事に気付かない(気付こうとしない)こと。確かに事実としては不幸なのですが、そのことを優貴自身がどう考えているのか最後までよく分かりませんでした。一人で行きていこうと覚悟しているわけでもなく、諦念に捕らわれているわけでもなく、逆に境遇に抗おうと必死に生きているかというと、そうでもない。小狡い男ですが、その小狡さが不幸な過去に由来しているとは思えず…。いっそどうしようもないクズであってくれたほうが良かったかも。
一方、攻の刀根ですが…この男がまたよく分からない。優貴と見合い相手を別れさせようとした思考もその手段もまともじゃないです。まともじゃないですが、狂気を感じるかというとそこまでではない。そもそも刀根は無愛想ではあるものの優秀なビジネスマンのはずなのに、なぜ優貴が絡むと変な人になるのか、どうにも腑に落ちませんでした。あんなアプローチで他人が心を預けてくれるはずないのに…。
そんな感じでどちらのキャラクターにも感情移入できませんでした。見合い相手のことも母親のことも、それどころか二人の恋愛さえも、最後は適当に片付けられてしまった感じで残念でした。この二人は幸せになれるのでしょうか。不安しかありません。不幸や狂気を描いて、人物を良くも悪くも魅力的に見せ、物語としてカタルシスを書ききるには筆力が必要なんだなぁとしみじみ思いました。