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子供の頃に水難事故に遭ってから人ならぬものが見えるようになった馨(受け)は、ある日の仕事帰りに不思議な鏡を見つけた。割れていた鏡の破片の一部を合わせてみると、そこから山伏姿の男の子が現れ、自分は黒狼であり、影御霊を統べる神であると言う。大牙と名乗ったその子供を家に住まわせ、一緒に風呂に入ったり抱き合って寝たりしていたが…。
人の背中に妖が見えることのある広告マンの受け。変なものは見えるし、小さい頃に溺れた自分を助けるために父親を亡くしたのを自分が殺したと思っていて、慢性的に精神が参ってしまっている人です。
その受けは、仕事帰りに不思議な鏡を拾います。そこから出てきたのは山伏姿の小さな男の子。尊大で俺様で、でも健気で可愛くて、気を抜いたら狼の耳と尻尾まで生える、自称影御霊の神。その幼神・大牙(攻め)を一人暮らしのマンションに住まわせることになるのですが、小さい子供のいる暮らしは受けを心から癒してくれ、穏やかで楽しい生活が始まります。
攻めは、鏡が完全ではないので幼体になっていますが、本来の姿は受けよりもでっかい大人。攻めはずっとそう言ってるのですが、なにぶん現在の姿が子供なもので、受けはとにかく攻めがいじらしく可愛く、一緒にお風呂に入ったり、抱き合って眠ったりしています。
でもだんだん受けは攻めを意識するようになり、攻めの前で裸になったりするのが恥ずかしくなってきます。攻めも受けの裸をガン見するし尻は撫でるし、なんかそのあたりがすごくコミカルで可愛くて萌えました。
受けと小さい攻めの生活は読んでいて楽しいし、お互いに意識するようになってもだもだしているのは萌えるし、そんな部分はとても良かったのですが、とにかくそれ以外のファンタジー描写や受けのお仕事描写が多すぎて…。そちらはそちらで楽しいのですが、これはBLなんだからもうちょっとページ配分を考えて、その他のことは抑え気味にしてほしかったなと思います。
非常にもったいない感がありました。
あらすじ:
広告代理店に勤める馨(受け)は、人ならざるものが見える特異体質。
ある日、「黒狼の化身」を自称するケモミミの少年・ 大牙(攻め)と出会い、彼と一緒に住むことに…
作中の大半、攻めが少年(ケモミミ+尻尾)の姿でいるため、ラブ要素は少なめ。
受けが幼少期のトラウマや仕事の悩みを攻めと共に乗り越えていく、受けの成長メインのお話です。
馨は、幼い頃川で溺れたところを父に助けられ、そのせいで父が亡くなったことにトラウマを抱えています。
その事故以来、物の怪(影御鬼)が見える特異体質に。
人の負の感情に接した時それらの影御鬼が見えるため、父を死なせてしまった自分に対する母の感情も知ってしまい、ますますトラウマや罪悪感を抱えるはめに。
穏やかで優しい性格ですが、それ故に仕事で思ったことを言えず悔しい思いをすることも。そんな悩みを大牙に打ち明ける等、いつしか彼の存在が心の支えになっていきます。
大牙は、スサノヲから影御鬼の統治を託された王で、人の世界と鏡の世界を行き来していた存在。
しかし、400年前に何者かに「鏡」を割られたせいで力を失い、今の子どもの姿に。
側近の亜礼が鏡を割ったと疑っていますが、当の亜礼に当時の記憶がないため、それ以上責めることはしない…
そんな大らかなキャラクターで、馨のことも堂々と口説きますが、いかんせん見た目が少年なのでいまいち相手にされず。
物語終盤で大人の姿を取り戻すまでは、カッコよさより可愛いさの方が印象に残るキャラクターです。
物語終盤、本来の姿に戻った大牙に馨がドキドキし始めてからの展開がラブ面での見どころ。
馨に拒まれた翌朝、泣き腫らしたような目をしている大牙が可愛くて、大人の姿でも少年のようなあどけなさが残っているところに萌えました。
そんな大牙に馨が少しずつ身体を許していく展開に注目です。
鏡が割れた事件の真相については、散々引っ張った割にこれだけ?感は否めず。
物語終盤でいきなり新キャラ(重要人物)が出て来て、亜礼との関係が語られますが、説明が唐突な上にスピーディすぎていまいち気持ちが入りませんでした。
全体としては、ファンタジーあり、仕事描写あり、子どもの可愛い描写あり…で、バランス良く楽しめる一冊です。
もふもふを期待して購入。読んでみると狼姿はあまり登場しなくて、子どもで耳と尻尾はある姿でいるのが長い。異形の物が見え、そしてそれらを毛嫌いしない主人公に懐くのがカワイイ。
物語は神道の「神」の在り様を基にしており、その辺りを理解するのが少し難しいかもしれない。出来るだけ解りやすいように作者が書かれていると思うので、出来たら毛嫌いせずに読んでみて欲しい。
力を取り戻すと成人男性となる攻はカッコイイので2度オイシイ。和風ファンタジーとして楽しく読めた。脇役もいい感じだったのでスピンオフが読みたい。