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幼い頃からご主人様一直線の一途な下僕ストーリー。
元のテーマが「伯爵と下僕」らしく、ご主人様は生まれながらにして高貴で我儘で、態度はデカく。
しかしちゃんと悪いと思えば素直に謝ることもできる頭のよい坊ちゃんでしたので、気持ちのよいスマートな主人と下僕の物語でした。
また、犯人は誰?みたいな推理も含まれており、舞台はほとんどがお屋敷の中だけで登場人物もたった5人という、コンパクトな作りがまるで舞台劇みたいで、新鮮味がありました。
朋宏の父親は大企業の社長ですが二週間前に車の事故で死亡。
好きな事をやればよいと、十数年イギリスで絵の勉強をしていたのですが、父の遺言で会社を継ぐことになり帰国します。
そんな彼を待っていたのは父親の秘書の一島。
一見年上そうな一島でしたが、何と朋宏より一つ年下!
帰国した日から一島と3カ月間、社長になるべく自宅で勉強することになります。
厳しい一島に反抗しながらも、どうしてもぬぐえない両親の死の真相。
疑わしいのは会社の社長代理を務める安達と、副社長の横田。
厳しい一島に八つ当たりしながらも、彼のその態度にだんだんと彼の気持ちを感じとるようになります。
・・・というのが大体のあらすじ。
とにかく一島が滅私奉公の”朋宏命”で、思わず笑ってしまうほど、その献身ぶりは犬にふさわしく。
しかし、締めるところは締め、緩めるところは緩め、ビシっとしながらも陰で一喜一憂している姿は年相応の若者っていう感じ。
自分を思い出してほしいと、チョコボンボンを買ってきて朋宏に拒否されるシーンの落ち込みが、笑っちゃいけないが楽しかった。
でも、謝りに行こうかなやんでいるところへ、先に謝罪に来るのが朋宏だったのが意外!
彼は、ただのワガママ坊ちゃんではなかったっていうことなんですね~
端々に、朋宏の賢さが垣間見えて、彼はさすが帝王の器というのを暗にしめしているようでもあります。
それが顕著に出たのが、会社の人間と会う時の観察眼。
それは、父親の死亡事故の犯人探しともリンクするので、誰が怪しいか読んでいる方も何となく検討はつくんですが、朋宏の言葉が頭の良い人の言葉になっているのが、とても考えられたセリフだなと感心させられます。
謝罪も朋宏なら、一島の気持ちに敏く気がつくのも朋宏のいいところ(?)
「お前、僕の事が好きだろう?」www
ちゃんと、その「好き」の下に隠された欲望まで感じ取っていて、バレバレだっちゅうの!一島ww
優秀な秘書でボディガードの一島も、恋の前にはダダ漏れの初心い奴なんですねv
この恋は、一途に思っていたのは下僕だけど、やはりご主人さまが主導権。
ご主人様の賢さありきでした。
ドラマティック展開ではないけれど、下僕が下僕らしくてよかったです☆