条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
heptagon wahohoemu
水原先生は、たまにオカルト要素入りの作品を出しているけれど
オカルト要素入りの水原作品は余り面白くないので 敬遠してました。
これもそうかと思っていたけど、現代もので オカルトというより、
サスペンス要素が濃かった。
合言葉の「へプタゴンは笑っているか?」と突然声をかけられる七生。
heptagon(七角形)、「七芒星」、
七生は、秘密の政府特殊機関に属する美貌の宗教学者。
七生の裏の顔を知って、声をかけてきた男は、公安調査官の鬼防。
冒頭は不安要素を盛り込んだ展開だったけど、ハピエン。
★七色とか西欧では幸せをイメージするけれど、
東洋の占術で七は切るという意味を持ってます。
理詰めで事件を追うアクションサスペンスかな。
なんとなく勝手にオカルティックミステリーとかもっとファンタジー設定かと思っていたのですが、全くそんなことはなく、地道な努力で問題に対処するお話でした。
主人公の七生は大学の講師をしながらある秘密組織の一員となっていて、その組織の仕事として公安警察官の鬼防と共にある宗教団体の調査をすることになるのですが…。
「ヘプタゴン」七角形が持つ意味が重要なモチーフとして繰り返し登場します。
せっかく大きな風呂敷をひろげた設定なので、お互いに出会うべき時に出会う運命だった七生と鬼防には、これからも生涯を共にするパートナーとして、この国を守るため難問題と立ち向かっていってもらいたいものです
あらすじ:
政財界のアドバイザーとして特殊機関「ヘプタゴン」に所属する七生(受け)。
ある日、公安警察の鬼防(攻め)に新興宗教団体の調査を依頼され…
宗教団体と政治との関わりをテーマとしたポリティカル・サスペンス寄りの作品。
『防人の男』等、水原さんの近年の作品はこうした政治的題材を取り上げたものが多いように思えます。
本書は新興宗教団体の内部紛争の話から始まり、その勢力拡大の様子や近隣諸国との繋がりなど、少しずつ問題の全貌を明らかにしていくような構成。
実在の宗教団体を連想させる向きもありますが、踏み込みすぎない描き方が上手いと感じました。
七生は、表向きは普通の大学講師ですが、裏では特殊機関「ヘプタゴン」所属のアドバイザーとして政財界をサポートしている人物。
頭が良くてユーモアのセンスもある美人ですが、恋愛に関しては淡白で、深刻な睡眠障害も抱えており、どこか地に足のついていない不安定な一面もあります。
鬼防は、ワイルドな男臭い外見ですが、意外と紳士的なところもある男前攻め。
七生の美貌と知性に惹かれ、さりげなく彼に好意を示そうとする姿がちょっと可愛いです。
こんな二人が自然と惹かれ合い、やがて身体の関係を持って恋人に…という展開は最近の水原作品で非常によくあるパターンで、やや面白味に欠けるかも。
ストーリーとしては、ラストのアクション等エンタメ要素もあり、手堅く楽しめる一冊かと思います。
欲を言えば、「ヘプタゴン」の全貌に迫る話や、宗教団体と(知的に)戦う展開等あれば更に面白くなったかも。
BLとしての読み応えは微妙ですが、題材はなかなか興味深い一冊でした。
ヘプタゴンは微笑む
ヘプタゴンと呼ばれる組織に所属して政財界へのアドバイスをする宗教学者の七生(受)が、
公安から派遣された鬼防(攻)に頼まれて、ある新興宗教の調査を手伝うことになります。
新興宗教にわざとお家騒動を起こし、それに乗じる形で乗っ取りを図る外国の宗教団体の企みを阻止するというのが、話の流れです。
七生は10年位前から睡眠障害を患っていて薬を常用しているのですが、鬼防がそばにいると無意識に緊張が解けているようで、よく眠れます。初めてあった時からお互い本能的に何か感じるところがあったようです。
2人一緒にいることで今まで足りなかったものをお互い補完でき、成長することができました。
サスペンスドラマを読んでるような感じでした。
もう少し内容を膨らませたらBLじゃなくても、話を作れたかもと思います。
でも、そう思うくらい恋愛要素は物足りなかったです。
私が感じるだけかもしれませんが、最中の七生は女性のような雰囲気で(台詞が)、脳内イメージと違って違和感を感じました。
イラストも綺麗で素敵なんですが、あまり感情を出さないキャラだからか、鬼防の最中のイラストで、合意してやってるはずなのにどうして?というほど、無表情なのがあって余計に絡みの部分はあまり萌えられなかったです。
組織絡みの話は面白かったと思います。理不尽なセックス描写も無く、ストレスを感じなくてよかったです。
絡みがもっと濃かったら萌×2なんですが。
続編あるのかな?
この設定は今回だけだともったい無い気がします。続きがあったら読みたいです。
あらすじ読んで面白そうだと思い読みました。
タイトルが「ヘプタゴン〜」なので七角形にちなんだ何かが出てくるのかな、と思っていると「ヘプタゴン」という組織は正式には「七芒星の会」のことだと。
え、七芒星なら「ヘプタグラム」では?とモヤモヤ。
しかも作中で正七芒星は存在しないと書かれていますが、コンパスと定規で描けないだけで存在します。
この他にもリアリティに欠ける表現が散見され、内容に説得力を感じず物語に入り込めませんでした。
主人公たちが惹かれ合う描写も少なく、気づいたら両思いになっていて感情移入もし辛いし、事件は事件で、これ七生(受)いなくても関係者精査したらわかったでしょってくらい単純な結末で、恋愛面もサスペンス面も両方中途半端な印象でした。
イラストも綺麗だし、設定も面白いのでもっと長編で掘り下げて書いて欲しかったです。
一時期、海外のミステリとかサスペンスに填まっていた時期があって、このお話の様な政治や宗教団体や、あるいは軍事が絡む、それも『国際時な陰謀(!)』に広がって行く話は嫌いじゃありません。むしろ好き。
ただ、どうも私は癖(『くせ』ではなく『へき』と読んでください)が強い所があって、細部で気になる所があると、頭がそればっかりになっちゃって物語に入って行けない傾向があるのです。
『見えない所で何らかの陰謀が進んでいて、それが日常を侵食してくる』というタイプの物語は、風呂敷を広げれば広げるほど面白いものだと思います。
で、その風呂敷は「えーっ?そんな事ってあるの?……でも、ありそう」と思えることが大切なんだと思うのです。
お話の中で起きた事件は『ありそう』なのですけれど(って言うか、これ、似たようなことが実際にあった様な気が……)尺の問題なのかもしれませんが「いや、こんな単純じゃないよねぇ」と思ってしまって。
七生の造形も、日常生活と濡れ場での印象があまりにも違いすぎて、違和感を感じてしまいました。
もし続編があるのであれば、七生や鬼防の所属する組織や彼らがこんな風な生き方を選んだ背景を、もう少し「ゴリッ」と来る感じでお願いします。