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最強の恋敵、登場!?
otonarisan wa dekiai prince
「愛しの従兄弟は漫画家様」から続く4作目。
「お隣さんは過保護な王子様」の続編です。
「愛しの~」の宗弘と七生が前作よりは出てくるので、読んでなくても大丈夫な程度ですが、読んでいると会話の背景が見えてより面白いと思います。
前作で恋人同士となった龍一と玲史の二人。恋人になったことで今まで以上に龍一は玲史を溺愛します。
そんな中、龍一を唯一のライバルと認める大学剣道の絶対王者・高岡が訪ねてきて、本気の剣道を見せてほしいと懇願します。在学中に司法試験合格を目指す龍一は剣道にばかり時間を取られる訳にはいきません。でも、在学中しか剣道に取り組めないとわかっているため挑戦したい気持ちもあり悩みます。
悩む龍一に、玲史と一緒にいる時間が無くなって愛想すかされるのではないかことが一番のネックだと聞いた玲史は、背中を押してあげます。
高岡に勝つため、剣道漬けの毎日になる龍一を偶然再会した幼馴染の絵里がつきまとい始めます。
龍一の態度は一貫して拒否の態度でかなりキツイ言葉で拒絶しているのに、絵里は何故かそれを都合よく脳内変換できるお花畑な頭をした女子で、読んでいて本当に鬱陶しくてイライラしました。
玲史も龍一のことは信頼していますが、やはりもやもやしてしまい七生に話を聞いてもらったりして気を紛らわせます。
今作は学校生活はあまりなく、剣道に打ち込む龍一とそれを支える玲史、追いかけ回す絵里との攻防と、その両方で疲れた龍一が二人でいられる時間を大切にと毎日いちゃいちゃする二人の話で構成されています。
前作で恋人になったことに加え、剣道の練習で昂ぶった身体を治めるためというのもあり絡みは多めです。ただ、あまり濃くはなかったかな。
鍛錬の結果、全国大会で高岡と対戦し、インタビューで支えてくれた恋人に感謝すると宣言してもらい感激しきりの玲史でした。
ほぼ最後まで絵里は追いかけてきますが、自分の都合のよいように脳内変換していたくせに最後はキレて帰っていくところが、どこまでもお馬鹿で将来が心配になる残念さでした。
今作も女どもは怖かったです。前回は龍一を追いかけ回す姿が怖かったですが、今作では自分だけ特別扱いで元カノだったと称する絵里の出現でそちらに対する攻撃が、鬼女や般若もかくやという感じでした。
それに引き換え、七生との会話や4人でお茶をしているところは楽しかったです。宗弘の漫画にイケメンハーフ剣士が登場するのももうすぐでしょう。
今作も、前作と同じく会話文が多く読みやすいと思います。ただ、餃子やパスタの種類やすき焼きの具は何が好きかなどのどちらかというと話に関係のない会話が多かったように思います。日常生活ではこういう会話の方が多いはずで、リアルではあると思いますが、そんなにたくさんいらなかったかな。それよりは話に関係のあるものを読みたかったと思います。
とは言え、七生たちとの4人の会話はとても楽しくて、そっちだったらもっと読みたいと思いました。
『お隣さんは過保護な王子様』の続編。
『愛しの従兄弟は漫画家様』の宗弘と七生も登場しています。
大学1年生の玲史(受け)は、高校からの先輩でお隣さんの龍一(攻め)と、前作で恋人同士に。
元剣道部エースで、今は司法試験の勉強に励む龍一ですが、剣道部時代のライバルにもう一度全国大会に出るよう勧められ、勉強との両立に悩みます。
更に、龍一の幼馴染の女子高生が、龍一にしつこく言い寄ってきて…というような話。
大きな事件はなく、ひたすらラブラブな二人を堪能できます。
龍一が剣道を再開すべきか迷う一番の理由は、剣道に時間を割きすぎて玲史に愛想を尽かされないか心配なため。
もちろん玲史はそんなことでは龍一を嫌いにならず、むしろ剣道着姿の龍一にみとれるほど彼にベタ惚れで…と、終始甘々です。
当て馬女子はちょっとしつこいですが、龍一が玲史以外眼中にないため、不快感はそれほどありませんでした。
日米ハーフの美剣士としてたえず女子にキャーキャー言われる龍一ですが、
本人は玲史一筋で、玲史も龍一を信用しているため、変に嫉妬することもなく。
剣道の試合自体も、マネージャーで新妻(?)の玲史の栄養管理のおかげもあって問題なく勝ち進み、特にピンチに陥ることなく終わりました。
ラブ甘な雰囲気は良いのですが、ときにあまりにスイーツすぎるやり取りに「女子か!」とツッコミたくなる部分も。
玲史と龍一がカフェでケーキを物色したり、
主夫仲間の玲史と七生がスーパーの広告の話をしたりする場面では、
そのへんの女子大生の会話でも聞いているような錯覚を覚えました。
また、
ハンバーグとミートローフの違いとか、
自宅のガスをIHにしたとか、
どうでもよい雑談で尺を稼いでいるような印象がなきにしもあらずで、やや物足りないかも。
日常描写多めなのは悪くないのですが、会話の内容はもう少し中身あるものにしてほしかったかなと思います。
話としては物足りないですが、前作の二人がお好きな方にはオススメの内容です。