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やだわ、アタシ……恋でもしてるみたい。
ie ni kaette hitoride nakune
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ひと目でオネエものと分かる上に、オネエさまの性格やストーリー展開まで想像がついてしまうこのタイトルがキャッチーで、まず好き。
オネエさまが「家」で「ひとりで」泣くシチュなんて、めちゃくちゃ切ないに決まってる!と思って読んだのだけど、思った以上でウッカリ泣いてしまった…。
女性に恋しているノンケの佐々木に、女心も男心もわかるオネエの高坂が恋愛アドバイスをするうち、相手に惹かれてしまう…というお話なのだが、幼い頃から男が好きで、そのせいで傷ついた経験も多かった高坂は、絶対にノンケには恋をしては駄目だと、自分の中ではっきりと線を引いている。
だから、自分の恋心を自覚した後でも、佐々木が好きな女性と結ばれる可能性がわずかにでもあるのなら、と相手の幸せを一番に思って身を引く。なぜなら佐々木の夢が、自然の中の一軒家に、奥さんと三人の子どもと一緒に暮らすことだから。
個人的にここ最近、ノンケとゲイの組み合わせなのにあっさりエッチしてあっさり結ばれる話ばかりを見てた気がしていたこともあって、この高坂の行動には「これだよ、これ!」と、すっかりやられた…。
自分が傷ついている時にも、精一杯強がって、なんかもう本当に健気で不憫で、可愛いくて…。
オネエ受けは初めてだったので、最初は女性っぽいのかな?と若干抵抗があったが、逆にこんな風に、男×男というのをかえって強く意識させられるお話になっているとは思ってなかったな。
そして攻めが、真面目一本やりに生きてきた人で、女性とお付き合いもしたことがない(キスもしたことなかった)、という設定だったのもよかった。
バーバラ先生ってわりとこういう、真面目系もっさり童貞攻めが多いのも好きな理由の一つ。真面目で堅物っぽい攻めが、真剣な顔で受けの乳首を弄ってるのってなんか可愛いと思っちゃう。
それに、受けに会うまでこんな真剣な恋はしたことがなかった…という設定なのに、エロの経験値は高い攻めってモヤッとしてしまうし、それほど好きでない人と適当に済ませるくらいなら、三十過ぎて童貞でも全然いいじゃないか! そのほうがスッキリ心置きなく萌えられるので、こういういい歳した童貞攻めは個人的には大好き。最後まで楽しんで読めた。
健気受けです。
タイトル通りオネエ口調のオネエ受けですが、ナヨナヨ&ウジウジ系ではないのでオネエ口調に抵抗がなければ楽しめると思います。
ノンケに惚れちゃったオネエってやつです。
最初は惚れる気はなかったんです。
だけど会長令嬢に一目惚れしてしまった同期の佐々木(攻め)から、協力してほしいと言われて、女心をレクチャーする羽目になる高坂(受け)
素材はいいけれど色々残念な佐々木のために洋服を選んだり、店を選んだりとあれこれしているうちに……というやつ。
過去の経験から、ノンケとは絶対に無理だとわかっている高坂。
だから「ノンケに惚れちゃダメ」と言い聞かせつつも、止められない気持ちを抱えて、惚れた男が惚れた女のために嬉々としてる姿を間近で見る辛さ。
おまけに会長令嬢は、まさに「女」を体現したかのような存在で。
いい香り、手入れの行き届いた長い髪、華奢だけど出るところ出たボディ、そして文句のつけようがない美しい顔。
高坂も人目を惹く容姿だけど、どうやっても男でしかなく、令嬢を見るにつけ何で自分は女として生まれてこなかったんだろう……と思ってしまう。
そういったものを抱えつつも、佐々木の前ではカラリと笑顔でいるんです。
会長令嬢は深窓の令嬢かと思いきや、たいしたタマというか、色々裏事情があり、高坂に関するとんでもない嘘を佐々木に吹き込みます。
どう考えてもそんなハズないじゃん!!というやつなんだけど、「私と高坂のどちらを信じるの?」と彼女に言われて、信じられない気持ちで高坂に確かめると……
ここからがビックリ。
否定→会長令嬢の化けの皮が剥がれる→めでたしめでたし!かと思いきや違うんです。
敵に塩を送るどころか、大切に育ててきた宝物を差し出しちゃうんですから。
ノンケとゲイの壁は超えられないと思ってる高坂。
そして佐々木が以前描いた「妻子と無人島で楽しく暮らす夢の未来予想図」を見せられている高坂は、自分ではそれを叶える事ができないと痛感してる。
その心情が痛いほど伝わってきて、健気ぇぇぇ!!!と思わざるをえませんでした。
「ノンケに惚れちゃった受け」という一つの王道キャラではあるけれど、オネエという味付け、そしてそれぞれの心情がとても丁寧に描かれていて楽しめました。
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これは作品の評価とは関係ないのですが。
高坂の容姿を「ハンサム」だと何度か表現していて、ひと昔前感を感じてしまいました。
2016年の作品だというので、少し驚きました……。
タイトルが印象的。
上手い(≧ω≦)b
高坂さんがほんっともう健気だわ、いじらしいわ…幸せになってくれて良かった。
正直ね、ナヨナヨした受けは苦手です。
男の娘とかも苦手です。
なので〝おネェ受け〟ってことで、最初はどうなのかなー?って躊躇った。
躊躇ったんだけど、そんなの吹き飛ばしてくれるぐらい素敵なおネェ受けでございました。
対する佐々木の夢も切ない。
幼い頃から苦労したんだなーってのが窺える夢。
が、攻めとしてはイマイチ魅力に欠けました。
最初の頃の朴念仁っぷりは面白かったけどねwww
憧れの女性(社長令嬢)への接触計画、話し掛けるタイミングが分からずひたすら無言で後を着いて行く…「ストーカーか!」という高坂さんのツッコミと私の脳内ツッコミが被ります(´^ω^`)ブフォwww
高坂さんレクチャー無かったらやばいわwww
令嬢へのメール返信文案もビジネス対策会議並だし。
ラストの〝夢の絵〟の変化にほっこりする。
そうだよ、変わるんだよー!
何も夢は一つじゃないんだよー!
高坂さん良かったねー!!!
オネエ受け!?って思ってたんだけど受けが健気すぎて切なくなりました(´;ω;`)
バーバラ片桐さんの作品はドラマみたいな展開で面白いですね!
メインカップル以外のキャラクターも素敵です。
高坂の元彼は典型的な当て馬だけれど人間味があって私は好きです。
恋愛奥手の佐々木が恋するレズビアンの美人社長令嬢も色気ある感じで素敵でした❤️
何よりこのご本を手に取った時「家に帰って一人で泣くわね」ってタイトルがすでに切ないですよね。
泣くなら誰か見ているところで泣きなさい。なんて言われることもありますが、人知れず傷つき失恋を封印しようとするオネエ様にいたく感動いたしました。
普段完璧に取り繕っている高坂が元彼の暴行を受けてボロボロになって(ひげが伸びかけていたり)いる自分の姿を佐々木に見せたくないと思う気持ち。たまらなく切なかったです。
こんなに思われたら幸せですよね!!
健気なオネェを応援したくなる。
脇役やら、お手伝い要員やら、囃子要員としてよく用いられるオネェ様ですがそんなオネェ様も苦悩やらなんやらで一生懸命生きているんです!
恋愛を達観されているように見えがちなオネェ様とノンケ童貞の恋愛模様が胸に刺さる秀作だと思います。
『惚れちゃダメ』と自身に言い聞かせてことがすでに惚れてるんだろー!!!とか恋愛の王道フラグをそつなく回収していってもらって安心して読み切れた作品でした♡
オネェ様に嵌まりそうです。
ノンケ攻め×オネエ受けで、ほぼ受け視点の片想いモノ。
世慣れているようで意外と純情なオネエ受けの魅力が詰まった一冊です。
あらすじ:
中堅の専門商社に勤める佐々木(攻め)は、ある夜バーで別れ話をするゲイカップルに遭遇。
カップルの一人は同じ会社の先輩で、もう一人は同期のイケメン・高坂(受け)でした。
女性経験のない佐々木は、高坂に女心のレクチャーを依頼し…。
職場では王子様、プライベートではオネエな高坂が良いキャラ。
会長令嬢に憧れる佐々木に、服選びからデートコースまでレクチャーしていくのですが、そのときのきめ細やかなアドバイスがオネエならでは!って感じで面白かったです。
女なんてロクなもんじゃない、等キツいことも言いますが、佐々木を好きになってからは、女に生まれたかった…と悩む繊細な一面も。
自身が男であることを弁え、佐々木が会長令嬢とうまくいくようアドバイザーに徹する姿が健気でした。
タイトル通り、人前では殊勝にしていても家でひっそり泣いているような、いじらしく辛抱強いキャラクターだったと思います。
欲を言えば、仕事モードの高坂ももう少し見たかったかな。
佐々木は、貧乏な子ども時代を送った苦労人で、結婚して温かい家庭を築くことを夢見る一本気な人物。
高坂のアドバイスを参考に会長令嬢とデートを重ねるも、いつの間にか、いつも親身になってくれる高坂のことが気になりだし…と、わりと流され侍的なところがあるキャラクターです。
攻め受け共に男前で、好きな系統のカプではあるものの、ストーリーは会長令嬢中心に展開するためやや物足りなさも。
特に、物語後半のすれ違い展開。
高坂に乱暴された、という令嬢の嘘を見破れない佐々木は鈍すぎるし、
その嘘に乗る高坂もお人好しすぎて、
切なさを出すため無理やり二人をすれ違わせているような強引さを感じました。
また、令嬢のキャラが濃すぎてメインカプの存在がやや霞んでいる感も。
過去に男に乱暴されたことでレズビアンになったとか、外国人の美女に入れ込んでいるとか、そこまでの情報は必要だったのかな?
彼女絡みのシーンより、もう少し二人きりのシーンにページを割いてほしかったです。
クライマックスの絡みは、肉食系なのに肝心のところでは乙女な高坂が可愛くて良い感じ。
温かなラストも良かったですが、恋人になった二人のやり取りをもう少し見たかったかな。
萌×2寄りです。