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chikaku no kawa ni minageshita
ミステリーBL。
この作品、タイトルで大損をしていると思う。
主人公は大阪弁。
痛い、どん底生活の冒頭。
父親の借金と縊死、不幸が次々続き、雪風はやくざの下働きにされ、暴力を毎日受ける。
守りたかった母の狂死で、生きる事に絶望。
シュルっと飛び込んで溺れだしたら、無意識に生きようともがく雪風。
通りがかったシアに助けられ、奴隷にされる。
気が強くて幼い雪風は、「つがいは愛の巣へ帰る」のウラナケの原型なのかな?
著者がこの作品で何を書きたかったのか、前半ちっとも分からない
・・暴力シーンを我慢して読み進むと・・伏線回収が「愛」だった。
両親を守れなかった雪風の後悔が、雪風に行動をさせる。
あの状態で頑張るなんて・・雪風は妖怪。
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中司雪風:18歳
大阪の裕福な家の息子。美術品に造詣が深い。
儚げで綺麗な容姿。口が悪くて、性格は不安定。苦しい時ほど笑って、諦める。
高校三年の卒業前、父が騙され全てを失い、縊死。
雪風は、やくざの下働きになり、耐える。母の狂死で、忍従が切れる。
親の死から3か月目、ヘドロが堆積する道頓堀川で身投げ、
死にきれず、助けられてしまう。
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シア/関虹霓:27歳 背が高い美男
中国が本拠地の大組織「廣 寒 幇」の次期党首
道頓堀のひっかけ橋で、雪風の身投げを偶然見かけて気になり助ける。
雪風の借金を肩代わり、雪風を「奴隷」にする。
ユイチィ:シアの秘書・幼馴染 小言が多いけれど悪人じゃない。
クォイラン:美形のシアの警護担当、雪風に優しい。
チャンア:シアの異母姉。超絶残忍な女。
変わったお話でした。
主人公である雪風は普通の少年で、目立った落ち度はなかったはずですが、あまりにもひどい目にあいすぎ。いろいろ展開に無理がありすぎるような気もしました。
そして一人称モノローグ的な文章の視点が割とコロコロ変わって、少し読み辛いですね。独りよがりなくらい心情を切々と語っていたかと思うと、急に別の人の視点になったりする所がありました。
雪風くんが酷い目に合わされつつもシアを深く愛していて、ベッドの中では赤ん坊のように失禁したり、頭の弱そうな口調になったりするのが作品的には見せ場なのでしょうね。
最終的には本人たちは幸せそうなので、後味が悪すぎる!ということはありませんが、癖はある作品でした。ちょっと同人誌っぽいテイスト。
受けが死ぬほど酷い目に遭ったり辛い思いをする描写等が大好きなので楽しんで読めました。
が、若干受けがイキり…?でしょうか?そういう雰囲気が漂うところがありそこだけ申し訳ないですがあまり趣味に合わず、「萌」から「中立」に。
後味は大変良いと思います。
若干エグいグロシーンがあるので苦手な方はご注意を。