狗神さまはもっと愛妻家

inugamisama wa motto aisaika

狗神さまはもっと愛妻家
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神18
  • 萌×25
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
116
評価数
25
平均
4.6 / 5
神率
72%
著者
雨月夜道 

作家さんの新作発表
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イラスト
六芦かえで 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
狗神さまは愛妻家
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784344836884

あらすじ

狗神の月影と神嫁の幸之助が夫婦になって一年。幸せに暮らしていたが、月影の親友・雪月が現れた事が不穏な事件の引き金になり……!

表題作狗神さまはもっと愛妻家

農村を守護する狗神,19歳
神嫁,19歳

その他の収録作品

  • 狗神さまは笛を吹く
  • あとがき

レビュー投稿数4

ストーリーに磨きのかかった続編

『狗神さまは愛妻家』の続編。
モフモフとラブラブを堪能できるのかと思いきや、それ以上に深いテーマがあり何だか圧倒されてしまいました。
ファンタジーながら何かと考えさせられる一冊です。

前作で狗神・月影(攻め)に嫁いだ幸之助(受け)。
益々仲睦まじく暮らす二人ですが、周囲の風当たりは強く、何かと苦労が絶えません。
他の狗神より妖力が弱く寿命も短い「白狗」である月影は、周囲から侮られ嘲笑される存在。
そんな月影の嫁になった幸之助も、月影を誑かした悪妻として悪い噂が広まっています。

そんな中、重要な新キャラが二人登場。
一人目は、月影の双子の兄・陽日。
月影と違い寿命が長い陽日は、まだほんの子犬。
愛くるしい見た目ですが、非常に強い力を持つ「稀犬」として周囲に大事にされています。
実は月影が「白狗」として生まれたのは、この兄に母胎にて全ての力を吸い尽くされたため。
その事実を知っても陽日を可愛がり続ける月影が非常に健気。
とても仲の良い兄弟なのに、陽日が大きくなる頃にはおそらく月影はもうこの世にいない。そんな未来も切ないです。

もう一人の新キャラは、月影の親友で同じ「白狗」の雪月。
「普通」の狗神になるべく形振り構わずな雪月の生き方は、愚かしくもひたむきで胸を打ちます。
月影に対しアンビバレントな想いを抱えてきた雪月が彼に最後に残したもの、その真意が分かるラストは非常に哀切。
道は違えど、最後まで友人であり同胞であった二人の絆に目頭が熱くなりました。

受けの幸之助も、これらの物語の語り手として重要な役割を果たしています。
彼が月影のことで胸を痛めるたび読者にもその悲しみがシンクロするし、月影を癒やし守ろうとする健気な姿にも感動しました。

展開が切ないだけに、月影と幸之助のおしどり夫婦ぶりが大きな癒やしとなっています。
幸之助を「ヨメ」ではなく名前で呼べるようになった月影は相変わらずワンコ全開で可愛いし、そんな月影にメロメロな幸之助も良い嫁っぷりに磨きがかかっています。
絡みも多く、そのどれもがラブラブで大満足。

前作より設定が更に掘り下げられ、大変読み応えある続編となっています。
オススメです☆

12

ついかえ、いじめゆ、めっ!

あいかわらず嫁大好きな月影と月影様命の幸之助。そこにもこもこの陽日がくわわって、ほんわか甘々な話…で終わるわけもなくて、新たな試練が襲い掛かる。
でも月影はどんなときでも月影で、他人を恨むでもなく優しくて強い。そんな月影を一生懸命支えようとする幸之助も健気で、そして強い。月影を強くしたのは幸之助との出会いが大きな要因かもしれないけども、月影を思い、それぞれに苦悩しながらも見守ってきた白夜や黒星、陽日の存在も大きいと思う。
残白と嘲りさげずむ他の里の狗神の言葉があんまりひどくて、でも、それに傷つきながらも月影を支えようと懸命な幸之助や、白狗という運命を受け入れてなお前向きに生きようとする月影、月影のぶれない嫁大好きぶりが、そんな痛くて重い気持ちを和らげてくれる。それと陽日、ふわふわもこもこで無邪気で、「ついかえ」大好きで、気持ちが和らぐを通り越してもうふにゃふにゃのでれでれ。かわいすぎる。
残白とか白狗とか悲しいというかせつないというか、もらい泣きしちゃうような話だったけど、月影のぶれない嫁大好きぶりと、陽日のかわいさで、甘々ほのぼのがバランスよく散りばめられてて、すごくよかった。

2

もののけ彦

ただ甘いだけのほのぼのストーリーかと思いきや、読み進めるうちに涙が出ました。

白狗であるがゆえ、蔑まれることの多かった月影にとって良き理解者であり、憧れでもあった雪月の真の思惑。
酷いと思う反面、やはり憐れでもあります。もし、雪月が陽日や月影と兄弟であったなら…と考えずにはいられません。愛情を知らずに育ったから周りを傷つけて、破壊して、それらを全て誰かのせいにして…。そんな雪月の生き方って、人間にも通じる様な気がしてゾッとしますね。

あの小鳥って、雪月だったのかなぁ。今度こそ皆に愛されて幸せになれるといいね。

1

おむつもふ

六芦先生たどりで前作を読み、続刊があることを知ってGET
前作より「人間の自然神に対する信仰心」や「異端のものに対する態度」を
問いかける感じが出てる気がする。
健気な攻め、受けとも、善人、善狗で、号泣ものっぽいテイストなんですが
なぜか泣ききれず、うーん、萌どまり。

攻めさん:狗神であるけど、すごい雑な扱いをされてます。
理由は、白狗で、白狗だったら病弱 というのが今までの通例だったため。(突然変異系)
上位の神である山神様の命に従って、里を守る狗神たち。
狗神一族長の次男坊(双子の兄が長子。表紙のおむつもふ)。
もちょっと大切にされてもいんでないの?と
思うんですが、一介の戦士としてこき使われています。
その理由等が前作より、より詳細に描き出されています。

たんぽぽがぽんぽん咲く可愛いシーンあり、
おむつもふが粗相して爆笑するシーンあり
白狗に対する非道な態度に無念さを感じるシーンあり・・・と
色々全部おんなじバランスである感じがして、それで泣ききれませんでした。
そうですね、ぐーーーーーーーーーーっと息詰まるシーンが続いて
最後にほ っとするタイプのお話がやっぱり好きなんだわ と
自覚した一冊でした。

ただ、もふには尋常なく弱く、
攻めさん兄の おむつもふが てて、てて、お尻フリフリ走ってる感じが
頭に浮かんで、もうそこだけは手放しで可愛い!!!!!
今回 やたらめったらしゃべるようになったのが、ちと残念。
(はゆ、こやくらいもん!(=春(自分)、こわくないもん!)等等)
可愛いんだけどさ・・・
きゅーきゅー泣いてるぐらいが個人的にはツボだった。

1

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