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koushaku to katakoi no cinderella
表紙を見たら「え、普通の純愛もの??」と思っちゃうほど受けが可愛らしいですよね。
パッと見BLには見えない・・・。
文中にも出てきますが、受けはとても16才には見えないほと、華奢で幼いです。
でも芯はそこそこ(←ここ大事)しっかりしてます。
孤児院(教会)で育ちましたが、とても優しく又時として厳しい院長(女性)に育てられたので、本当に良い子に育っています。
攻めは当然『侯爵さま』
侯爵と言っても、スワン城の跡取りが無くなり、法的に1番の近い血筋が無理やり継がされた、中流家庭のでもお育ちの良い、頭も良く何事も自分でちゃんと判断出来る、一人の男(長身でめちゃカッコイイ)です。
『侯爵』で『お金持ち』で、その上『長身&ハンサム』な彼に、次々と縁談が持ち込まれるのですが、それを嫌ってどーにか縁談をバシバシとなぎ倒せないか・・・
な所から物語は展開して行きます。
タイトルの『シンデレラ』からも察せる様に、ラストは必ずハッピーエンドになるに違いない!
と思いつつも、受けが意としない撚れがあちこちから入って来て、なかなか一筋縄ではハッピーエンドに持って行けない。
でも、「なんやこれ!めっちゃ腹立つ!!」受けの代わりに「悔し涙」って程でもなく、そこそこなスリルとサスペンスとすれ違い、が撒いてあり、読んでいてとても楽しかったです。
しかも最後の山場が「おおっ!」と焦りましたが、ここも優ぁーしく、それも白馬の王子様が颯爽と駆け付ける!、な。
そりゃ物語は19世紀風の、お城を舞台にした物語なんですもん。
読んでいて『ダウントンアビー』がついつい過ぎりましたが、それより幾分と前で。
でも執事さんやメイドさんとかが、自由に動き回ってくれて、世界に酔えました。
倫敦(ロンドン) こんな字も良いじゃないですか。
イギリス、スワン城、湖水地方、馬車、鉄道、執事、院長、舞踏会、ドレス、バッキンガム宮殿、タウンハウス、そして極めつけは『侯爵閣下』
ンン~~~ん、どれか一つでも「大好き♡♡」と思われたなら、読んで下さいまし。
安心して、ハラハラドキドキ切ない、を味わって『王道』を楽しめます♡♡
あらすじ:
十九世紀半ばの英国。
孤児のシリル(受け)は、ヴァレンタイン侯爵の城で下働きすることに。
そこで、現当主のスチュアート(攻め)の縁談を断るため、彼の許嫁として女装して夜会に付き添うことになり……
タイトル通りのあまあまシンデレラストーリーで、シリルの健気なキャラクターがなかなか魅力的。
報酬目当てだとスチュアートに誤解されたり、スチュアートを狙う伯爵令嬢に嫌がらせされたり…と何度か辛い目に遭いますが、言い訳せず自分一人で何とかしようとする姿が健気。
スチュアートに想い人がいると誤解し、黙って身を引こうとする姿にグッときます。
スチュアートは、最初こそシリルのことを金目当ての強かな人物と誤解し冷淡に接しますが、シリルを知るうち少しずつ態度が軟化。
男のシリルを花嫁扱いして早々に身体の関係に持ち込むのはどうかと思いましたが、その後少しずつ溺愛攻めにキャラがシフトしていく展開には萌がありました。
シリルの出生の秘密、使用人の一人に拉致されての救出劇などお約束ながらドラマティックな展開も楽しめ、王道の良さを感じる花嫁モノでした。