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stay gold
久しぶりに読み返して、面白かったです!
あとがきでは、著者の中では初めて書いたBL小説とのことですが、
確かにこれまでの作品(歴史、海外もの)とは毛色が違います。
私はデビュー作(冬の日の幻想)が好きで、読み始めたので、
作風の変化にちょっと驚きました、、、。
ただ、やっぱり前作までと同様、このあとどうなっちゃうんだろう‥と、
ハラハラしながら最後まで一気に読ませます。
ストーリーもしっかりしていて、ドラマチック!
緒田涼歌さんのイラストのキャラが美麗で、素敵です。
残念なのは、この作品以降、出版がないようで、、、。
もう執筆はされていないのでしょうか?
幼なじみで恋人だった二人が、別れ3て年後に出会う再会ものです。
二人のなれそめやお互いどれだけ相手が大事かが丁寧にかかれていて、冒頭はとても引き込まれました。
攻めである裕也視点でお話はすすみます。
幼なじみで最愛の恋人、レイとバンドデビューを目指して頑張っていた裕也は、レイのみがスカウトされ、彼のために酷い方法で彼と別れるというけっこうシリアスな設定です。
3年経って、裕也は大学生、レイは有名なボーカリストに・・・。
後半までは回想シーンでしかレイが出てこないので、今裕也をどう思ってるのか不安でじれったいお話です。
再会した後もよりを戻すとかいう話にはならず、誤解もとけず、かなりもどかしい…。最後のほうまですれ違いがつづくので、引き込まれる半面もやもやしました。
以下は完全にオチまでネタバレしてます。
二人が離れ離れになることになった真相がかなり酷かったので、最後はハッピーエンドなのですが、納得できない悶々が残りました。
結局愛しあって才能もあった恋人が、その片方に横恋慕したプロデューサーに騙されて引き裂かれてしまった…ていうことなので、長い間離れ離れになっていたし辛い思いもさんざんした事を思うとこのプロデューサーさえいなければ2人は平穏に暮らせたはずなのに何だったんだ…と思います。
特に、レイは性的虐待のトラウマがあり、裕也に酷いフラレかたをして死ぬほど傷つき、好きでもない歌を歌わされて、でも母親のためだと我慢していたらその母親を事故で亡くす…。
おまけに今は時代柄、そんなことないでしょうが、ちょっと昔の作品だからか、作中でのゲイバッシングもかなり酷い…。もうかなり可哀想で…。
楽しいとか萌えよりも、せつない、可哀相って思うシーンが多い作品でした。最後はこれでもかってくらいの大団円なのですが、その最後に至までが辛すぎるという作品は、自分にはちょっと向いていなかったと感じました。
2人を騙したプロデューサーも新しい恋人が出来て、2人は新しくバンドデビューするという、こう言っちゃうとアレですが、ちょっと都合の良すぎるくらい幸せでいっぱい、全て綺麗に片付いた!て感じです。
でも辛い時間が長かった分、このくらい幸せにならないと割りに合わないかもしれません。
愛人が出てきて恋敵を刺すという展開はまるで昼ドラ…なのでさすがに古い感じはしましたが、告白シーンはとてもよくてじんわりきました。
告白シーンが良い、というのは私はとても重視するポイントなので、このシーンはとても感動してよかった~と感じました。
結局、終わりよければ、で許せるお話だと思います。