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sensei to ore no ayaui nichijo
あらすじと題名から高校生と先生の話だと思っていたのに、まさかのファンタジーでした。途中までは委員長の司流(受け)が新任の担任カイル(攻め)にこき使われる話だったのに、父親とカイルが接触してから雲行きが怪しくなり、妖魔とか天使とかが出てきていきなりファンタジーの世界に突入です。ファンタジーは好きですが、そのつもりで読んでなかったからびっくりです。
司流はイギリス人と日本人のハーフで、母親は司流を産んですぐに他界しているので父子家庭です。父親は大事に大事に司流を育てているので、司流はひどいファザコンで、父親は過保護です。高校生になってもお帰りのキスをするくらい。物凄く迫力のある美形で、イギリス人だということなので貴族か王族かと思ってたらまさかの正体でした。
カイルは英語の先生として赴任してきますが、とても先生とは思えない言動で、子供の世話なんてメンドーだとのたまい、授業だけはきちんとしますが、その他の仕事はクラス委員の司流に丸投げしてこき使います。
実は、正体は司流父と同じで、かつ司流父と張るくらいの実力の持ち主ですが、性格が似ているためか近くにいると喧嘩になってしまうので、お互い近寄らないようにしていたようです。が、退屈しのぎに司龍父を探しにきて司流を見つけて気に入ります。
司流は素直でとても良い子ですが、流され過ぎな感が否めません。父親とのスキンシップ過多な生活をしているせいで、同じ雰囲気をもったカイルへの警戒心が薄く簡単にキスされてしまってます。カイルが俺様な性格で嫌がっていても無理やりキスする割には、自覚するまでは待っててくれたからよかったものの、そうじゃなかったらあっという間に食われていたと思われます。
話の半分は高校生活で残りはバトルに巻き込まれて自分の気持ちを自覚し両想いになる、という流れなのですが、続きものの序章ってところで終わったような感じでした。
くっついたけど、父親は認めてくれないし、ここで終わり?って感じ。高校生活の方も先生との恋愛も尻切れトンボになってしまった感じがしてもう少し読みたいと思いました。
高校生の司流(受け)のクラスに臨時担任として赴任してきた美形の教師・カイル(攻め)。
クラス委員長として何かとカイルと接するうち、彼に惹かれていき……
司流は、クラス委員長を務めるしっかり者。
イギリス人の父を持つハーフですが、青い瞳以外容姿に特徴はなし。
カイルに大好きな父を重ね、ついあれこれ世話を焼いてしまう良い子です。
カイルは、司流と同じくイギリス人の血を引くハーフで、モデルのような美貌の持ち主。
教え子をうるさいガキどもと一蹴する彼は教師としてはかなり自由奔放。
生活能力も乏しく、いつの間にか司流に家のことまでアレコレ世話をされてしまうほど、浮世離れした人物です。
司流の父とも顔見知りらしいカイルは一体何者?という謎が、後半まで引っ張られる構成。
その正体はなかなか突拍子ないもので、急展開にやや置いてけぼり感が。
普通の学園ものとして読んでいたのに、後半でいきなり妖魔と闘うベタなファンタジーに路線変更されても、なかなか切り替えが難しかったです。
カイルの正体が早めに明かされるか、もっと前半に伏線があれば、すんなり読めたかなと思います。
司流の、強気だけど素直で甲斐甲斐しいキャラクターはなかなか可愛らしいだけに、カイルとのラブより後半の急展開の方が印象に残ってしまうのがちょっと惜しい作品でした。