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chiisana kimi no ude ni dakarete
大学図書館司書の奏一は、ある朝目覚めたら裸でいた。そして自分の部屋には大学生の祐貴が。自分が何かをしたのでは、青ざめる奏一だが、祐貴は大人びた様子で、サラッとかわす。
8年前に出会っていた2人だが、奏一からしたら隣の部屋の子どもだった祐貴。でも祐貴はその頃から奏一に恋心を抱いていた。
自分に懐く小学生から、愛しい人へと変わっていく奏一の気持ちや、幼さを隠して大人びた雰囲気を出す祐貴を見ていると、双方の気持ちに影響され苦しくなりました。
とくに、奏一が別れを決意したときは、バッドエンドなのかと思うくらい。
あんなに温かな雰囲気だったのにと。
だからか、そこからの駆け上がりが、すごく良かったです。
我慢をしない祐貴や、甘えさせようとする奏一。
『小さな僕の夏のこと』で、「かなちゃんのそばで死ねるかなと思ったらいうね」と言った祐貴の言葉が泣けました。
奏一と再会するまでの彼の気持ちを考えると、今がどんなに幸せか、凄く伝わりました。
本当に良い作品です。
昔、少しの間面倒を見た少年が青年となって自分の前に現れる。そして好意を示す。ありがちなBLなら、ただ年下攻めの話が始まっていちゃいちゃして終わってしまうでしょう。でもさすがは菅野先生。そんなありがちな展開などになりません。
主人公は昔の自分の行動が少年に与えた影響の大きさを受け止めきれず、過去の自分の行動を悔やむのです。読者としては「そんなことない」と強く否定するのですが。
主人公の後ろ向きな性格も含めて愛しい一冊です。涙を拭けるようにハンカチを用意してお読みください。
木下けい子さんが挿絵を担当されてるという理由だけで購入した、初読み作家さんでした。
これは軽い気持ちで読めない本だな!と、最初から静かな環境で読む事にするくらい、しんみりとした純愛もの?でした。
歳の差が8歳というのは、今だからこそ気にならない年齢差だけど、2人が出会った頃は攻めさんに当たる年下の祐貴くんがまだ小学生で、その時が彼の初恋でそれから受けさんのかなちゃんに執着してしまったことで、年上ならではの罪悪感に苛まれいざこざがあったりする、簡単にはいかない両想いのお話でした。
内容的には最終的には分かりやすいです!でも文体が難しい!
この作家さん独特の言い回しや表現方法なんだろうけど、このシリアスにこの難しさは読むのに体力を使った感があります。
でも。それだけ体力使っても読むだけの価値はあるくらい、あとからじわじわくるものがあります。
ただ、これだけ好きだと言っておきながら、私は脇役の峰崎俊司と雪森巴ちゃんが本当に本当に大好きなんですけどね。
番外編ペーパーでも笑わせてくれるこの2人は、将来仕事仲間としてなんだかんだ組んでそうな気もします笑。
あとは、内容にすごくあっていた木下けい子さんの随所随所の挿絵。
挿絵が2倍に物語の世界観を表していたと思います。
お時間のある時に、しっかりした内容の少しクセのあるお話を読みたい方にオススメの1冊です。
読んでいる途中とか、場面場面は素敵で雰囲気は好きなのですが、読み終わって結局何がどうなったんだ!と思ってしまった。
奏一の葛藤が、頭ではわかるんだけどあんまり共感はできず、結局くっついて、えっそんなに拒絶してたのに簡単にくっついちゃうんだと驚いてしまった。
もう一度読めば、共感できるのかなーと思わないでもないですが、読みたいものは他にもいっぱいあるので、すぐには読まないかな。それぞれのキャラクターはいい感じだったのに。
結構年下の受け(執着しまくりわんこ)×びびりーの受け
いちおう再会もの。
やむをえず夜働きに出てる母
その帰りをまつ子供→ピンチになったとき救いの手を差し伸べた昔の受け。
で、10歳の時から執着して探しまくって、とうとう見つかったというわけ。すげー執着にそぐった文章です。ややしっかりめ。
最後がかけあしというかまどろっこしいというか整理しきれてない感じが少々。
子供っぽさをうばっちゃったと思って受けさんは悩んでましたが
わかれる といいだしたら、最後の最後に号泣だだこね攻撃を始めた攻めさんを見るや否や、元さや?
ちょっと急で感情がついてかなかったっす。
全体的には読みやすかったです!
あらすじ:
大学図書館の司書・奏一(受け)は、国文科の教授と生徒の二人と飲んだ翌朝、自宅でほぼ全裸で目覚める。
部屋にいた学生・祐貴(攻め)は、以後度々奏一を訪ねてきて…
奏一が忘れている、幼少期の祐貴との出会い。
奏一の大学時代のトラウマ。
現在の奏一が祐貴の想いを受け入れるまで。
そんな複数の要素がややコミカル寄りに描かれた、少しごちゃごちゃ感のある一冊。
奏一は大学時代、声の美しさを先輩に買われボーカルに抜擢された過去の持ち主。
しかし本番で声が出ず、その大失態をきっかけに大学を辞め、音楽教師になる夢も諦め…というトラウマがあります。
何事にも消極的な彼は、恋愛に対しても臆病かつ受け身です。
祐貴は、奏一の学生時代隣に住んでいた子ども。
母親が仕事で家を空けることが多く孤独だった祐貴にとって、子守歌を歌ってくれる祐貴は心の支えで初恋の人でした。
そんな祐貴の奏一への健気な恋はキュン要素ですが、それを受ける奏一の態度がダメダメ。
祐貴に長年片想いをさせてしまったことに罪悪感を感じ、自分がいない方が祐貴は幸せになれると一方的に距離をおこうとするネガティブかつ逃げ腰の姿勢にイライラしてしまいました。
祐貴の声の魅力にしても、先輩や見知らぬ少女に見出されるほどの才能とのことですが、具体的にどう素晴らしいのかは描写不足。
そもそも祐貴自身にそこまで歌に対する執着が見えないのに、ここまで周囲に祐貴の才能を褒めさせる意味が分かりませんでした。
先輩や少女は才能ある者特有の我が道を行くキャラクターでいい味出してますが、彼らの存在が祐貴の成長や奏一との恋に影響するかというと微妙。
結局のところ奏一が祐貴の話をちゃんと聞いていれば解決する問題なので、脇キャラとの他愛ないやり取りで無駄にストーリーを引き延ばしているだけのような印象を受けました。
ほどほどに切なく、ほどほどにコミカルという点ではバランスのとれた一冊ですが、何を伝えたいのか分かりづらい難点もある作品でした。