花嫁代行、承ります!

hanayomedaikou uketamawarimasu

花嫁代行、承ります!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神11
  • 萌×217
  • 萌2
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
7
得点
132
評価数
36
平均
3.8 / 5
神率
30.6%
著者
榛名悠 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
花嫁代行、承ります!
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784796408127

あらすじ

女子顔負けの美貌を見染められブライダル会社のPVに花嫁役で出演する事になった便利屋の奏多。
ところが何故だか現れた新郎役は、かつて奏多が振った同級生…桐丘博臣だった。
しかも、いまや大企業の専務となった博臣に家政夫として雇われ、メイドエプロン着用や耳かきを強要される羽目に!
これは昔の復讐か?と警戒する奏多だが、自分が作った料理を嬉しそうに食べ、些細な言葉に一喜一憂する博臣に次第に心が揺れてしまう。
そんな折、奏多をつけ狙うストーカーが現れて…?

表題作花嫁代行、承ります!

28歳,巨大複合企業専務でグループ後継者
28歳,便利屋社員

その他の収録作品

  • 永久就職、所望します!
  • あとがき

レビュー投稿数7

ふたりなかよく。

あらすじを読み 同級生で再会もの、しかも花嫁まで…と、ウキウキして手に取りました。
とても読みやすく凄く面白かった(というか自分好みでした)ので、文句なしに神評価つけさせて頂きます。花嫁…というより、執着・執着、そして溺愛・・・のイメージ。

町の小さな何でも屋のスタッフとして働く奏多(受け)は、ブライダル会社のやり手女社長・四宮史香 直々の依頼により、彼女の会社のPVに花嫁役として出演することに。そこへ相手役として現れたのが高校の同級生だった博臣(攻め)。実は親同士の再婚により、博臣は史香の弟となっており・・・というお話。
高二の夏の一ヶ月半の間 奏多の事情により、相手の些細な癖に気づくほど毎日一緒にいた二人ですが、ある事がきっかけで それ以降疎遠になっていました。
十年以上の月日を経て再会した奏多と博臣。
いまや巨大企業の次期社長の椅子を約束されている身である博臣は、流れるように しかし虎視眈々と奏多をハウスキーパーとして雇うことに成功。そして「単なる暇潰し」と称し、身の回りの世話→恋人代行へ しれっと契約をエスカレートさせていくのです。

話の展開としては王道ではありますが、最初 まるで誂えたかのように自分にぴったりなメイド服を心底気持ち悪がっていた奏多が、ふとした時に高校生だった頃を思い出し、博臣との他愛もないやりとり・気楽な食事を懐かしんでいる描写は『同級生ものって良いなぁ』と、しみじみ思わせてくれます。

加えて、二人の恋模様に彩りを与えてくれるアイテムが2つ。一つ(一人?)は、やり手女社長・史香の息子である晃太君(6歳)。
博臣を尊敬している晃太君は、時々「博臣おじさんのお友達」の話を奏多に聞かせてくれるのですが、そのどれもが奏多には心当たりがあるものばかりで、読み手には きゅんきゅんクる場面です。
もう一つは晃太君お気に入りの、白うさぎ(ピット)と黒うさぎ(ラック)が登場する絵本。
絵本の中でピットとラックが紡いでゆく物語が素朴で可愛らしく、本当に素敵で…
この小説の中で何が一番心に残ったかというと、ちょっと おっちょこちょいで好奇心旺盛な白うさぎと、いつも傍に寄り添って健気に白うさぎの世話を焼く黒うさぎのお話だなぁ。

全身にぞくっと甘ったるい震えが走るほどの執着、存分に楽しむことができ満足、満足です。

5

ふたりは とっても なかよし

便利屋をしている北森奏多(受け)はブライダル会社社長、史香に見初められ結婚式場のPVの花嫁役をすることになります。当日現れた新郎役はなんと文香の義弟で高校生のクラスメイト桐丘博臣(攻め)でした。
化粧でしっかり化けていたし、気付かれないよう箝口令を敷いてもらい、細心の注意を払ったつもりでしたが、些細なことからバレてしまいます。とは言え、もう会うことはないだろうからと楽観視していたら博臣が訪ねてきます。
母親の再婚で大企業の御曹司となり今やその会社の専務になった博臣は、家政夫として奏多と契約したいと申し出ます。事務所の都合もあり断りきれない奏多はしぶしぶ家政夫として専属契約することになります。

奏多は便利屋として、彼氏彼女代行や引っ越し業務、犬の散歩、虫取り、順番取り、買い物付き添い、等々なんでもやります。華奢な体躯のため、女装もよく頼まれる仕事で、仕事なら気にせずできる人です。(比較的小柄と表現されてましたが、170超で比較的小柄って他の人達はどんだけでかいんだ。それに、モデルはわかるけどお試しデートの相手にってのはちょっとでか過ぎではと思ってしまいましたが、ここはツッコんではいけないところかしら)
そのため、PVの花嫁役もすんなり引き受けるのですが、相手役が高校時代に仲良くしていた同級生で、ある日突然キスされ驚いて酷い言葉で拒否ってしまった相手なのでした。
家政夫に雇われた時、「すわ、復讐か!」と警戒するのですが、そういうわけでもなく、高校生の時も一緒にいるのが居心地良くずっと友達でいたいと思っていたので、もしかしたら今度こそ友達になれたらいいと思います。

博臣は母子家庭でしたが、母親が大企業の社長と結婚することになり、生活が一変します。卒業後も就職希望だったのに、急に進学することになりアメリカの大学に進学し、次期社長として義父の期待に答えるため努力して今の地位についています。奏多のことが忘れられず、副業で自分たち二人を白いうさぎと黒いうさぎに擬人化し絵本にして出版しています。

普通に家政夫をしていた奏多でしたが、文香の息子、晃太のベビーシッターも兼任することになります。
晃太はまだ幼稚園児ですがとてもしっかりした子で博臣のことを尊敬しています。
本を読むのが大好きで、博臣の話をして、博臣の書いた絵本も晃太が教えてくれるのです。
晃太の話す博臣の青春エピソードを聞き、自分がすっかり忘れていたできことを博臣が大事にしていることに気づきます。
晃多は大好きな叔父さんの恋のキューピットでしたね。

そして、この絵本がとてもかわいいです。出て来るエピソードにすべて奏多との思い出と妄想が詰まっていて読んでいてきゅんきゅんします。全13冊出ているこの絵本が読みたいです。絵本の表紙だけでも挿絵で見たかったです。
この絵本のおきまりの最後の文、
「ふたりは とっても なかよし」
が、博臣の心の声だと思うと泣けてきます。

私は執着攻めが大好きです。執着しすぎて闇落ちになるのもいいですが、こんな風に明るい執着攻めは本当に好きです。
奏多を落とそうとしているのにそれほど表立ってするでもなく、でも少しずつ囲い込みながら機会を待ってる姿は、すごい執着なのに全然昏くない。
自分の妄想を子供用の絵本の中に全部押し込めて全国の子供に読ませてしまうなんてなんて可愛いんでしょう。一人でご飯を食べるのは寂しいとか、弱いところを奏多にだけ見せる博臣がとても愛おしいです。
途中、絵本の中のうさぎが自分と博臣だと気付いた奏多が晃太の話も相まって、博臣の想いの深さにおののくところは、読んでるこちらも胸がつまりました。

長い長い片思いの末やっと実った初恋。博臣は今まで親のために頑張ったんだからこれから幸せになって欲しいです。そして、奏多への愛を突っ走ってほしいです。

この話を読んで、昔子どもたちに何度も読んであげた白黒うさぎの絵本を思い出し久しぶりにに読みました。当時は子供達が気に入って暗記するほど読み聞かせました。きっと、博臣の白黒うさぎの話もこんな風に読まれてるんだろうなとほのぼのした気持ちになりました。絵本の白黒うさぎたちは結婚しますが、博臣の絵本の白黒うさぎもずーっといっしょにいるんでしょうね。

4

ピットとラックのおはなし

とっても可愛いお話でした!

便利屋を営む受けが、かつての同級生である攻めと再会する。受けはかつて攻めの告白を手酷く振った過去があって……という話。
テンポのよい会話が読みやすく、設定を読んだときはありがちだなという印象を受けた便利屋稼業でしたが、中身を読んでみればそうは感じませんでした。
明るくていい二人だなという印象。
攻めがとても健気で泣けました。

そして何より一番印象に残ったのは、作中に登場する「ピットとラック」という白うさぎと黒うさぎの絵本シリーズ。
このふたりがとっても可愛くて!
うさぎたちの力もあいまって、可愛いな~可愛いな~と思いながら読み終えました。

それとともに、榛名先生は本当に子どもの使い方(描き方)がうまいなぁと。
本作でも、攻めの甥っ子(6歳)が出てくるのですが、この子が本当に可愛くていい仕事をしています。
読み終わってから、また読み返しても本当に可愛くてあったかいお話。
大好きです。

3

理想的な執着攻めで萌えた〜!!

高校時代にこっぴどく振った相手と、まさかの再会をした受け。
おまけに、専属家政夫として指名されて相手の家へ毎日通う羽目に……という冒頭。
高校時代は寡黙キャラだったのに、再会後はちょっと俺様キャラになってて、嫌がる受けにメイド服を強要したりしてるので、あの高校時代の攻めはどこいった……?と読んでてちょっと困惑しましたが……

しかし!
途中から、攻めが実はかなりのロマンチストだということがわかるんですね。
そこがとにかく超〜萌える!
受けがとっくに忘れているような10年前の小さな出来事の数々を覚えてて。
受けにとっては取るに足らないエピソードでも、攻めにとっては大切な大切な記憶でまさに宝物なんだなとわかるので、読んでてめちゃくちゃたまらない気持ちにさせられるんですよ。

おまけに作中で登場する「ピットとラック」という絵本シリーズが、萌えの塊なんです。

好奇心旺盛でおっちょこちょいな白うさぎのピット。
そんな白うさぎをいつも見守る黒うさぎのラック。
この仲良しうさぎによる絵本は、「ふたりは とっても なかよし」というフレーズで毎回締めくくられるんです。

この真実を知った時に、萌え転がりましたよ。
これをどんな想いで……と思うと。

ぎゃ〜〜〜!!!!
あんた、どんだけ受けのこと好きなのー!?
最高すぎるぅぅーー!!!と悶絶。
こういう一途でいじらしい攻めが大好物なので、大変楽しく読めました。

ただ、エロが好みではなかった……。
10年越しの成就で、おまけに攻めはロマンチスト男。
夢心地で感動に浸るエッチをしてほしい。

なのに、余裕かましたちょいSな言動を繰り広げる攻めの姿に、違和感が……。
10年越しの初合体で言葉責めとかいらないんだ!
求めてたのは、これじゃないんだっ……!!!
なんなら「夢みたいだ‥‥」とか呟いて欲しいのっ!!!

でも、お話の最後の最後、締めの文句がとても素敵でここもとても良かったです。

エロが好みじゃないので最初は萌萌にするつもりでしたが、こういう一途な攻めが大好きなのでおまけして神で。

2

面白かったー

何でも屋で働く奏多(受け)は、ブライダル会社の女社長の依頼で、女装してウェディングドレスを着、プロモーションビデオを撮ることになる。しかし撮影当日、花婿役として現れた男性を見てびっくり。それは自分が高校時代に告白され、こっぴどく振った元同級生、博臣(攻め)だったのだ。
女装してメイクしていたのにあっさり正体はばれ、家事代行の仕事まで依頼されて攻めのマンションへ通うことになったが、攻めがまだ自分のことを好きなのか、それとも復讐が目的で雇われたのかわからない。そんな折、受けに不穏なメールが届くようになり…。


攻めが、健気で一途で、すごく可愛かったです。親の再婚で大企業の跡取りになったものの、子会社であるブライダル会社社長の義姉にいじられ、いいように使われている攻め。そのおかげで受けと再会できたのですが、寡黙で何を考えているかわからない(攻めの姉談)無愛想人間なのに、再会してうれしくて毎日ウキウキ(姉談)なのがすごい萌える。昔こっぴどく振られたせいで、今度はじっくりゆっくり攻略しようと思ってて、じんわり搦め手。純情奥手な恋心と、社会人としての腹黒さが共存しています。攻めの姉も、すごくいいキャラで、嫌味がないので素敵。

受けは、高校時代は子供だったし攻めの告白が突然すぎたしで、ひどい言葉を投げつけてしまったのを悔やんでいるキャラです。あのときのことを謝りたいのだけど、攻めが自分に近づいてきたのがまだ愛があるからなのか復讐なのかわからず、口に出せずにいます。その受けにも、攻めと半同居したり、ともに過ごすうちに愛が芽生えます。

今度こそ逃がさないようじっくり攻略する攻めと、ぐるぐるしながらどんどん攻めに絡め取られていく受けの関係がすごく萌えました。
ただエロが…もっと攻めに余裕なさげだったらよかったのにな、と思いました。割と余裕あってちょっぴりがっかり…。そこんとこでもっとキュンキュンさせてくれたら神でした。

7

博臣に泣ける

初読みの作家さんです。面白かった!

まさかの同級生再会ものですね。

もう博臣の一途さに泣けます。
高校時代の思い出をいつまでも大切に大切に宝物にして。
奏多にあんなにこっぴどく振られたのに、それでも想い続けて。

ひょんなことから12年ぶりに再会して、そこからは博臣の押せ押せですね。
奏多も28歳の今になれば色々人生経験も積んで、博臣の告白をあんな形ではねつけた自分を反省するし、博臣がどれだけ勇気を出して想いが溢れてああなったかわかるのに。

再会した博臣はまるで別人のように愛想笑いができて、奏多をからかったり雇い主だと言って偉そうで。
奏多はこれは博臣の復讐だと最初は身構えるのですが…。

専属契約の家事代行から恋人代行やら博臣セレクトのエプロンやら耳かきやら博臣ったらやりたい放題ですね!
でも奏多のために並んでチョコレートを買ってきてくれたり、デートの名目で楽しませてくれたり。
奏多との思い出の焼きそばやサンドイッチをとても幸せそうに食べて。

とにかく博臣が泣けます。
絵本に大切な思い出を二人になぞらえた2匹のうさぎに重ねたり。
宝物だと言って奏多からもらったインクの切れたボールペンやメモを大切にとってあったり。

奏多もだんだん博臣の気持ちがわかってきて、そこまで自分をずっと好きでいてくれて、大切にしてくれて、そばにいてどんな顔をしたらいいのか。セルフ絆され受けか?

そこにストーカー事件も重なり、奏多は自分の気持ちをやっとはっきり自覚して…。

二人とも良い人なんですよ。
とくに博臣が一途な変態で応援したくなります。
ただ、エッチがちょっといただけないなあと個人的に思ってしまいます。
12年越しにやっと恋が叶って初めてのエッチなのに、がっつくとかとにかく奏多を味わいつくして欲しいのに、ベッドの上でも意地悪で。そして手慣れた様子も…。
これなら抱き合って朝チュンでも良かったかなあ。

大きなうさぎもこれからもずっと一緒にいたいって!

2

かわいい愛と執着

疲れてるのかな〜最近、無性にあまいお話が読みたくなる。って事で再読( ´ ▽ ` )♪

お話について。(博臣×奏多)
便利屋の奏多が、ブライダル会社のPVに花嫁役で出演して欲しいという依頼を受けるという所から物語りが始まります。
撮影当日になり、新郎役と対面してビックリ。高校時代の苦い思い出の同級生、博臣だったのです。
再会モノって良いですよねー。こちらのお話もご多分にもれず、攻め様がかわいい執着を拗らせております٩( ᐛ )و良きかな。

あと、再会モノですから、過去の2人の事もでてきます。高校二年生の時のふたり。
泳げない奏多は、もうすぐ始まる水泳の授業で恥をかきたく無いため、市民プールにこっそり通い、練習をしている時に同じクラスの博臣に出くわす。泳ぎを教えると申し出てくれた博臣と、どんどん仲良くなっていくのですが…。
お約束設定で、博臣の恋心をきっかけに2人の仲が拗れます(´-`)
多感な時だもんね、、。同性から自分に向けられた恋心なんてすんなり受け入れられないよね、、。これがBLの醍醐味の一つであると思うのですが、私、実はちょっとだけ苦手…。好きになってしまっただけなのに、気持ち悪いとか無理とか否定されちゃうのが、心臓ギュッてなる。(今作は好きになっただけでは無いから奏多が怒るのも無理はない)
でもですね、こちらのお話では、奏多が博臣を心ない言葉で傷つけた後悔や、奏多がどうしてその時そう思ったかがとても丁寧に書かれています。
それプラス、お話の最後の方で分かるのですが、傷ついたであろう博臣がどうして大人になった今でも奏多を大切に思っているのか。その理由に個人的にとても救われました。
奏多にとっては些細な行動でも、その時の博臣にとっては、本当に嬉しい事だったと思う(^-^)♡

奏多が博臣に家政夫として雇われるだとか、ストーカー騒動だとか、まだまだこのお話、見どころがたくさんあるのですが、すでに結構長くなってしまったので割愛。

博臣の愛と執着は、とてもかわいい。
ドロドロの欲にまみれた愛と執着が好物ですが、こんなかわいい愛と執着も一興。
癒されました(^U^)♪

1

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