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ore ga inakay damedaro
他作品のレビューでも書いてますが、谷崎泉はずっと避けていた作家でした。←言うまでもないですが、単に私の苦手系統の作風だからというだけですので、念のため。
とにかく『無理矢理から始まるラブ』ってのが個人的にものすごく苦手なんですが『無理矢理から~』が標準装備というくらいに多い(らしい)のが第一、もうひとつはやっぱり苦手な『お仕事もの』が多い作家だということなので。さらには(これもお得意らしい)ヤクザものも好みじゃないんですよね。
それが、初読みのファンタジー(『華蜜の斎王』)が意外とよかったので、思い切っていくつか読んでみた中の1冊です。
結果・・・それほど悪くはなかったんですよ。
失礼ながら、決して『よくできた』『素晴らしい』作品というのではないと思うんですが、攻一人称のコメディはそれだけで楽しいね~。
とにかく可愛いお話なんです。
いまどきありえないような田舎ののどかな高校を舞台に、一見やんちゃな金髪の高校生・キク(攻)と、生真面目で熱血で融通利かなさそうだけど実は天然でトロい新任教師のナオちゃん(受)。
しかし、ホントに終盤が近づくまで『BL(ラブストーリー)』というより『青春学園もの(ドラマ)』のようでした。→というより、そのほうがよかったからかもしれんが。
ラブなしの方がいいと思ってしまったくらい、と言うより個人的好みで『生徒×先生』が生理的にどうしても受け付けないくらいにダメなので、ラブストーリーとしてはまったく好みじゃないんですが、コメディとしては楽しめました。
ラブ無関係なら面白かった。
ごくありふれた日常(都会から来たナオちゃんには非日常?)を描いた青春群像劇のようなストーリー。もう、なんとも爽やかキラキラ~って感じでした。
そこにさりげなくゆったりとラブが絡んでくるわけですね。
ストーリー展開はどうってことないんです。ラストもまあご都合主義で綺麗に纏めたハッピーエンド。
でも、それはもうそれでいい。
これと他数冊谷崎作品読んだ後、なるべく大丈夫そう(個人的苦手要素が薄そう)な作品を選んで読んでみたんですが・・・まあハッキリ言って『やめとけばよかった』です。
これはもう作家との相性の問題ですね。
あとはイラスト。
いくら10年以上前でもこれはないだろう・・・いっそイラストいらないくらい残念です。