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boukun no okiniiri furachi na tora to aisareusagi
ウサギの姿が本性である受けは、虎の姿が本性である攻めに、幼い頃からちょっかいをかけられている。本能的に虎が怖くて逃げ回っていたのに、攻めと同じ学園に転入することになり、無理やり攻めの所属する生徒会に入れられる。かまい倒されていちいち楯突いていた受けだったが、攻めのことを好きだという美貌の同級生が現れてなんだか落ち着かない気持ちになり…。
あらすじをまとめようと思った時に、どこに注目したらいいのか悩むような、メインとなるような出来事が絞れない作品でした。受け攻めの一族の説明&幼い頃の出来事を書こうか、学園に転入して生徒会に入ったこと&当て馬の出現を書けばいいのか、事件が起こって助けてもらって心が揺れ…って書こうか、と。
しばらく悩んで結局2つ目の学園系あらすじでまとめたのですが、なんだか学園ラブコメディみたいな印象になってしまいました。あまりうまくまとめられなくてすみません。
獣に変化する一族の中心的な家系に産まれた攻め(虎)と、攻めより1歳年下の受け(ウサギ)の話です。
攻めがやや暴君で、ジャ○アンっぽいイメージでした。でも外見は美麗な王子様タイプ。イラストが高星麻子さんなので尚更麗しいです。対する受けは、元気が取り柄の、ちょっと考えの足りない意地っ張りタイプ。攻めに対する当てつけで勝手な行動を取り、窮地に陥るパターンです。
そういう受けにはよくイラッとしてしまうのですが、この受けの行動には割と納得がいくというか、「腹が立ったから逆らった」「兄ちゃんが危険だと思ったから飛び出した」的な感じで、アホだなぁとは思いましたが腹は立ちませんでした。
受けはお子ちゃまなので、攻めに言い寄る当て馬を見て嫌な気持ちになっても、それが嫉妬だとは気づきません。攻めも言葉が足りないので、くっつくまでにはかなり時間がかかりました。そのくせ想いが通じる時は一瞬で、ここで告るならもっと早くにいくらでもタイミングがあっただろう、とやや腑に落ちませんでした。
でもなかなか萌える、きゅんとするシーンが多くて楽しめました。受けくんのお兄ちゃん(人間)のエピソードがえらく中途半端に終わったので、たぶん次のスピンオフはお兄ちゃん受けの作品になるのかな。
天社村もふもふシリーズ・3冊目は、これだけが他とは趣向が違っていて学園もの仕様となっている。
眷属の本性を持つ者同士のカップルなので、この話だけは"命名者と眷属の結び付き"って設定が薄い。
学園ものが好きだというそこの姐さん!!
シリーズものの中で、この一冊だけでも読めるようになってますよ!!
舞台となる私立天社学園は、天社村の主である九条家が眷属の本性を持つ村民の秘密を守る為に、財力を駆使して設立した学校だ。
生徒達も俊敏系な者から温厚な者、更には外来種族といった本性の持ち主に、彼らの命名者となった身内の人間が入り混じって賑やかで和気あいあいとしている。
そんな全校生徒の権力者として君臨しているのは、虎の本性を持つ九条家の次男・嗣仁(つぐひと)。
兎って本性以外はごく平凡な二郎は、幼い頃に偶然出逢って以来彼が苦手なのに、何故だか気に入られてしまい強引に生徒会入りさせられる。
次第に格好良くて強くて自分にだけ優しい嗣仁に惹かれていく…といった、まさに王道的な展開なのだ。
嗣仁のキラキラ度が際立つ一方で、受けとなる二郎がパッとしないってところまで、学園ものによくある"カリスマ的人気者×平凡な男の子"ってパターンに当てはまっている。
嗣仁が二郎の事を愛玩動物のように愛でまくっているのは充分に伝わるが、二郎のほうはまだ子供でブラコン気味なので、甘々なムードに浸りきれない部分はあるかな。
当て馬キャラの雅もパンチ力が弱く、あまり二人に絡めないまま終わってしまった。
ちなみに、二郎の兄・一郎が一般人なのに、特定の眷属を惹き付けてしまう特殊な持っているって辺りの設定のほうが個人的に『おっ!!』って興味に引っ掛かる。
こっちのほうが眷属攻めにとって刺激があったんじゃないかな?って思うのだけどね…