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migawari hitsuji no shitsukekata
あらすじに惹かれて購入しましたが……。
主人公のモノローグと回想の量が半端なかったと思います。
エロシーンが始まったと思いきや主人公の回想(主に自分の両親についての)が入り、思い出したようにまたエロシーンが再開されるもそんなに長くは続かず終わり…というのを何度も繰り返していた、という印象です。
その回想の内容も似たようなものばかりで、何度も何度も同じ文章を読んでる感じがして正直読むのがしんどかったです。
そして文体が苦手でした。主人公の独り言をずーっと読んでいるような感じで……。自分で自分にツッコミを入れてたりするのが正直痛かったです。
また、主人公が攻めを好きになるまでの過程がよくわからなかったです。似たような回想シーンとエロシーンが交互に続いていき、特に劇的な展開(起承転結でいうところの転)もなく、この物語は一体どうやって終わるんだろう?と思いながら読み進めていくと最後の最後に突然主人公が攻めのことを受け入れ始めて戸惑いました。 主人公と攻めがくっつくまでの過程をもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
プレイもそんなに代わり映えのしないものばかりで、正直表紙から想像するようなエロさはなかったです。
父親の借金を返済するため、資産家の剛也(攻め)に売られた朝日(受け)。
監禁され身体を弄ばれながら、少しずつ剛也の人となりを知っていき……
エロいのを目指した、とあとがきにありますが、残念ながらそれほどエロさは感じませんでした。
朝日はほぼ全編にわたり監禁され乳首にローター+後ろにバイブを入れられていますが、その状態で過去を回想したり、剛也と会話したりしており、時々思い出したように調教シーンが挟まれる感じ。
全編もろ出しでメリハリに欠けるため、単調に感じてしまいました。
また、主人公の朝日より父親(競馬狂い)のダメ人間エピソードや剛也との関係の方が印象に残ってしまうのもマイナス。そのエピソード自体も結構意味不明です。
競馬場で出会った朝日の父親を気に入り、彼に金を貸し競馬を楽しんでもらっていた剛也。
しかし父親は金を借りっぱなしの罪悪感からもう競馬場には来ないと言い出す。自分との関わりを絶とうとする父親に腹を立てた剛也は、返済を要求し…
という流れで朝日が監禁されたのですが、そんなに父親を気に入っていたのならどうにかして父親を繋ぎ止めればよかったのでは?
一緒にいるうちに朝日を気に入ったようですが、父親のことはもういいの?
等、色々気になってしまいました。
父親のせいで大学進学の道を絶たれ、攻めに身体まで売るはめになっても現実を受け入れる朝日は健気ですが、「父親に振り回される可哀想な子」以上の特徴はなく、インパクトに欠けるのが残念。
剛也に至っては、借金を取り立てる理由も朝日を好きになった理由も説得力に欠け、ただの頭のネジの緩んだお金持ちという印象でした。
朝日のハイテンションな心の声と、鬱な現実とのギャップがブラックな世界観を作り出していて悪くはないのですが、個々のエピソードはもう少し作り込んでほしかったかなという印象です。