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koiwazurai
若手イケメン社長(自信たっぷり傲慢系)の敬也はゲイ。高校時代に彼氏はいたものの、特定の相手がいないまま、仕事に明けくれる日々。
都市開発の立ち退きを迫るボロアパートで出会った管理人の寛康(ノンケ)に惹かれてしまう。
気持ちを素直に認められない敬哉の、惚れた相手の一挙手一投足に振り回されっぷりが最高でしたw
うんうん、わかるよ、勘違いしちゃうよねーw
寛康とは両想いになってからもちょっとした行き違いはあるのですが、寛康の方もべったりになりまして、濃厚なエッチを堪能できます♡
あとね、秘書が最高!
志水ゆき先生の作品が大好きで、それにつられて読んでみました。まずはイラストの感想。最高です。やっぱり志水ゆき先生の絵って惹きつけるものがありますよね。素晴らしい。
肝心なストーリーですが、率直に面白かったです。カップルは対等な二人という感じで、特に受が良かったです。この受、なかなか口が悪くて、面倒くさい奴だなぁと思うけど、憎めなくてかわいいんですよね。攻は真っ直ぐな天然さん。
砂原糖子先生の作品は初めてでしたが、読みやすくてクスッとして、気に入りました。
都市再開発事業を計画する会社の社長(槻島)と、ボロアパートの管理人(永沼)
槻島視点
kindle unlimitedで読んだ。
冒頭、ボロアパートの壁の穴から隣室の男の自慰行為を夢中になって覗き見るという…どういう状況!?と思って心掴まれてしまった。
自分は受け攻めの属性にあまりこだわりがある方ではないので、受け攻め表記は事前に確認しないことも多い。
大体は読み進めるうちに察するものだけど、この作品はいい意味で騙された。
視点の槻島が、不遜な金持ち攻めみたいな態度でいるから、てっきり攻めかと思った。
でもアイロンをかける永沼の挿絵でおや?(受けっぽくない?)となり、
壁を舐める槻島の挿絵でおやおや~?(これは受けの表情…!)となり…
文章だけならベッドイン本番まで騙され続けただろうところを挿絵で察したので、惜しいような美味しいような。
(こんなに攻めっぽいのに抱かれちゃうんだろ~?と期待高まって楽しかったので、個人的には美味しかった)
攻め×攻めのお話って、あんまりハマらないことが多いけど、これはかなり好きだった。
なにより、槻島みたいな金も自信もあって不遜な態度の男が恋に翻弄されるのが堪らなく好き。
永沼も、生真面目で真っ直ぐで、本能に忠実なの良い。
あんな悪態ばかりの槻島をこんなに手放しで「かわいい」と思ってくれる存在貴重だと思う。
社長秘書の樫谷も好き。名脇役かつ影の功労者。彼視点の話とかあったらかなり楽しそう。
「委員長」は残念なキャラだったけど、今目に見える部分だけが真実とも限らないので、裏にドラマがあったらいいな~と思う。
登場人物がみんな魅力的で、もっと読んでいたかったなと思う作品だった。
いけ好かない俺様社長な槻島が恋に落ち、情けない姿を晒しながらも恋を成就させるお話。メインカプも良かったが、社長秘書の樫谷がなかなかの曲者で、物語をさらに面白くしてくれたと思う。特に後半は読んでいてずっと楽しかった。
槻島は特に女に対する物言いが酷い。単純に性格が悪いのでなく、何らかのコンプレックスやトラウマがあり、遠ざけたい存在と認識しているような。過去に付き合った男のこともやたらと思い出していて、ちょっとしつこい性格なのかな、という印象。
嫌な奴ではあるけれど、嫌いにはなれない。他人に対して投げやりなところとか、子供のようにストレートに感情を動かすところとか、気になって目が離せない。ふとしたときに人間味を出してくるところも良かった。
永沼は最後まで好青年。ここまで裏がないのも逆に驚くが、槻島と恋人として長く付き合っていけるのは永沼くらいなのかも。
永沼に惚れてからの槻島は、一人で空回っていて大変そう。たまに共感性羞恥で居た堪れなくなるほどにみっともない立ち回りをしている。でもその相手が永沼だと、恥もイタさも吹き飛ぶ気がする不思議な組み合わせ。
恋人になってからも、槻島はくだらないことに躍起になっているように見えるけど、本人的には大事なことなんだろう。とはいえ大人版あほのこみたいな、やっぱりどうにも恥ずかしい。策も悪意も皆無の永沼に負けっぱなしで、惚れた弱み感がすごい。
そして、してやられているといえば樫谷。社長としても個人としても、槻島は樫谷の手のひらの上な気がしてならない。後半のお話は、槻島はいつ樫谷の秘密の一つを知るのか?とわくわくが止まらなかった。
中の挿絵の古臭さがどうしても受け付けなかったけど、本文は楽しく読めた。写真のエピソードとかすごく良かったな。
覗き、首筋の黒子、板前、元タチの受…
素材が良すぎます!!しかもそれらが、すべて美味しく料理されていて言うことなしでした。
会社社長である元タチの受・槻島のキャラが最高でした。ツンデレ(ツン多め)、女嫌いの男好き、負けず嫌いで天邪鬼、中学生相手に大人げない態度をとるような可愛い男です。もう、大好き♪自分の立場を演じて、わざと悪ぶっているような言動に、むしろそれとは真反対の彼の本性が見えるようで面白かったです。
古いアパートの壁穴から覗く男と覗かれる男という背徳的な出会いが、たまらんエロスでした。槻島の秘書やアパートの住人の中学生等、男性の登場人物が多めなんですけど、その中でも、槻島の初めての男「委員長」の存在は印象的でした。高校卒業と同時に別れたけど、永沼と出会い、”こんなに自分が男を求めるようになるんだったらつないどけばよかったな~”と思っているところで再会し、実は単なる欲求不満で永沼に興味をもっているんじゃないんだ!と気づかせる展開がうまいな~と思いました。
また、個人的に性癖のど真ん中の、”どっちがどっち”問題。180㎝と182㎝の身長で、2㎝小さいから組み敷かれてください的な会話に、私は萌えました。いや俺タチ専だから無理、と軽く拒否る槻島でしたが、結果、好きな人とつながれないくらいならプライドもバックバージンも捨てる男気に惚れ惚れしてしまいました。
愛ですね、愛。
志水先生のイラストが男前×男前のガチンコな2人にドはまりしていて、こんなにご褒美みたいな作品だったのか…と今更ながら気づいたのでした。
いやー、これ大好き! こういう攻✕攻なら全然オッケー、と思った作品。
まったくレビューもなにも読まずに読み始めたんだけど、それがかえってよかった。
まず冒頭、淫靡であやしいシーンから始まって惹きつけられた。壁に開いた穴から隣人の男の自慰行為を覗く男…。
これってアレか? 覗き穴からアレコレしちゃう変態的なやつなのか? とドキドキ。覗きという行為自体は確かに変態っぽいんだけど、それは恋心(と性欲)を募らせる結果にしかならず、だんだん薄れていったので無問題(ちょっと残念?)。
槻島の目線で語られていくお話なのだけど、まあこの槻島が、なんともいけすかない男。金持ちの社長で、女嫌い。高校の時に付き合った同級生の男の子がいたんだけど、卒業と同時にあっさり捨てている。ちなみに、その時はタチ。
結構ひどい男なんだけど、弱みもある。それは自分が愛人の子で、実の母に捨てられたということ。産みの母親が赤ん坊の自分を抱いている写真を、後生大事に持っていたりして、ちょっと可愛いところもあったりして。
中盤、高校時代の恋人との再会もあったりしてしんみりしたり、念願叶って永沼を組み敷いての兜合わせでドキドキしたり。
で、レビューなどの前情報なしで読んでた私はこの時点で、挿絵を見ながら、受けと攻め、逆じゃないかな~?なんて思ってた。
でもって、いざそうなった時に、ああこういうやつか~って思った。
実は攻め同士の攻防って言うのが、わりと本気で苦手。セックスのポジション争いって、延々とやられると萎えてしまう。
でもこの槻島!!
「嫌ならやめようか」って言われて、いやいやせっかく男とやれるのに、それは勿体無い、とばかりに、あっさり抱かれちゃうんだよ。いや~、いいヤツじゃないの。
しかも可愛いくて、その上気持ちよさそう! 私、もともとタチだったキャラが、渋々ネコをやって、屈辱とか肉体的な苦痛ばかりを強調されるのが苦手なんだけど、いやいや、この槻島さ~。
もともと素質あるんじゃないのっていうくらい、しっくり抱かれるの(笑)。
また永沼もいいよねえ。もともとノンケだし、物腰はソフトなんだけど、時折見せる雄みがいい。この先、いい攻め様になると思う。
後日談の「恋模様」は双方の目線から。
普通BLだとどちらかに肩入れしてしまうけど、このふたり、どっちもいいんだよなあ。お互いに嫉妬し合うのが可愛くて、ニヤニヤしちゃう。
もう一度「正しいポジションで…」と思ってる槻島(笑)。永沼を押し倒すんだけど、結局また気持ちよさそうに抱かれちゃった。いつか抱ける日が来るのかしら。でも、実にいいツンデレ受けだと思います。
秘書の樫谷さんがまたいい。なんでもお見通しのお母さん、とあとがきにあったけどまさにそんな感じ。
しんみりと泣かせるところもあり、時々くすっと笑えるところもあり。可愛くて甘いお話で、最後までめいっぱい楽しめました。
二人とも180cm超えの攻め×攻めではありますが、受けの槻島のタチ時代というのは高校生のときだけで、それからは女に嫌気がさすほど女を抱き潰してきて、ようやく俺は男の方が好きだと自覚するも男と関係できないまま燻ってる……みたいな状態なのでタチの現役感はないというか、俺はタチだ!と思ってるのは槻島だけで、私から見ると充分受けです。
買収狙いの築50年のボロアパートに偵察と称して部屋を借りた槻島。
壁に開いている穴を覗いたら、管理人さんである攻めがオナニーの真っ最中……。
穴があくほど(実際あいてる)その様子を見つめる槻島の渇望感が良かったです。
すっごーーくいいなぁと思った表現がありました。
高校時代に「委員長」と呼ばれる男と付き合って、卒業と同時に別れを告げた槻島は、(この時はタチだけど)同窓会で彼と再会します。
記憶の中にある委員長は俯いてボソボソ喋るような男だったけど、実は計算高くそれを表に出さなかっただけという事を知ってしまう槻島。
おまけに大人になった彼はその狡さを隠す事もなく、ゲイだけど出世のために偽装結婚をしつつも、槻島を狙ってる事を隠さないヤツに成り果てているという現実。
別れを告げた後、道の角に消えるまで一度も振り返ることなく立ち去ってしまった在りし日の委員長の姿を槻島はふと思い出すのですが、それは赤ん坊だった槻島を捨て去ってしまった母親や、母親代わりに懐いていたのに、自分を差し置いて家政婦に懐く姿を快く思わない義母に契約を打ち切られてしまい来なくなった家政婦の姿とも重なって何とも切ないんです。
幼い頃から自分の元には誰もとどまってくれないという経験を繰り返した末に、「人はいなくなるものだ。」という考えを持つに至ってしまっている槻島。(だからどうせいつかは…と好かれる必要もないから口も悪くなるというところに繋がる)
委員長に再会した後の
「確かなのは、もう「委員長」はこの世に存在しないことだ。たとえ目の前に本人が現れようと、あの日自分が見送った高校生はもういない。」
というモノローグが、槻島の決定的な喪失感みたいなものを感じさせて、胸を打ちます。
(ここだけ取り上げてもピンとはこないと思いますが、その前から読み進めてくると、この一文が何とも切なく沁みるのです)
ぶっちゃけ言うと、受け攻めのキャラとか関係の深まり方などBL的にはあまりピンとこなくて萌くらいなのですが、ここのシーンが好きなのでそれだけで萌萌です。
それと槻島が、優良物件を嗅ぎ分ける女達の嗅覚をトリュフを見つける豚に例えるくだりが、何とも言い得て妙だし、槻島の徹底した女嫌いも同時に感じさせるので砂原さんの表現力って凄いなぁと感心しました。
槻島がなんか憎めないんですよね。
口が悪いといっても相手をディスるようなものではなく、憎まれ口をたたく感じ。
自分が憎まれるような事を言うけど、他人を貶めるような事は言ってないと思います。
中学生相手にムキになったりするけど。
でも永沼に対しては結構素直なんですよね。永沼の手をジーっと見つめてみたり。
それに、言ってることは意外と正論で、ごまかしたり隠したりしない正直なところもあるんですよ。
名前を呼んでほしくて偽名で契約してるのに本名を名乗るとか。まさしく恋煩い。アホ可愛いです。
永沼はなんとなく目が離せなくなったんでしょうけど、ちゃんと槻島の柔らかい部分を見抜いていると思います。自分に対して特別な感情をもっているのを感じて可愛くなっちゃったんだろうと思います。
だから抱きたい。になったんでしょうね。
最後にはちゃんと両想いなんだなって思えました。
キャラが魅力的で挿絵がマッチしてました。読んでよかったって感じです。
攻めしかいない攻めキャラワールド。
二人とも一筋縄ではいかない性格で、口が悪い槻島にイラッとすることもあるのですが、お話が進んでくるとその理由が分かってきます。
お仕事描写がしっかりしているのでお仕事BLとしても楽しめます。
お話の展開は王道、でも恋愛が始まるスタートの部分が珍しくて面白いです。
あと絵師さんが素敵。
こんな絵も描かれるんだなぁと、いつもと違う感じに感動しました。
続きが読みたいです。
電子書籍で読了。挿絵有り。志水さんのイラストの益荒男ぶりが素敵です。
最初に、槻島の仕事は『不動産会社』というより『都市プランナー』の方が近いと思います。読み始めの辺りでは「プランナーとしては考え方が古くない?」と思いましたが、ちゃんとそれもストーリーに絡んでいましたので、ご安心して読み進めください。
今まで砂原糖子さんのお話を読んで「あ、イマイチ」と思うことがありません。どこかで必ず楽しませてくれる。いつも読み終わってから「すごいなぁ」と思います。
今回、私が萌えに萌えたのは『組み敷かれる攻め属性の男性』(笑)。
攻め×攻めというシチュは他の作品でも何度か読んだのですが、何故だろう?このお話ではやたら具体的な絵面が描けるのですよね。おかげさまで「あら、私って男男しい人を組み敷いて上から覗きたい願望があるのね」と気づきました。新たな萌えツボの発見!素晴らしい。
イラスト効果もあると思いますが、なんだかんだ言ってこれは、描写の力なんじゃないかと思います。壁穴から隣室を覗く槻島さんに不快感を感じない所とかも含めて、砂原さんはファンタジスタだなぁ……