はねっかえりのりーさん
ferando
2000年代〜2010年代にかけてのちょっと古いBLというのがものすごく好きなんですが。
何パターンかある王道展開に少し影が残る作品の雰囲気、耽美やJUNEに近い精神的な繋がり、etc
スピンアウト元の僕の悪魔、憂える天使が正にそれなんですね。
そんな中、この作品は名脇役、しかも元敵役のフェランドの物語でした。
フェランドは、本編中でも割合好きの部類に入る人物であったのですが、番外編を続々と読み進めるにつれ、もうどんどんその魅力がたれ流されて、気がつけば大好きになっていました。
そんな彼の古いお話。
勿論、BLの商業誌的には多分歓迎されない雰囲気の物語ではあるんですけれども、このシリーズ全体にそこはかとなく漂う不穏さ、シリアス具合がものすごく好みな私としてはもう溜まりませんでした。
なんて色気のある男なんでしょう。
リクに対してずっと、ぼうやって言ってますけれど、このころからそうだったんだなぁとしみじみ。
それがまた似合うこと。
死神と言われているくせに、優しいんですよねぇ。
その優しさが上っ面だけじゃなくて、心底滲み出てるというか。
優しいし、紳士なんですよね。
あ〜もっとフェランドのお話が読みたいなぁ〜〜〜
かと言って、現在(リクのお目付け役)の立場的に、変に新しい恋人が出来てしまうのはなんか複雑なんだよな、というファン心…笑
リクと絡んでリクを甘やかしてくれたら嬉しいな〜〜
もちろん、恋人にするような甘やかし方ではなく、大事に思う1人の人間として、守ってあげたい人として、リクを甘やかしてくれればいいのにな〜〜〜
クラウディオに後でお仕置きされてしまいますねぇ。ふふふ
『憂える天使』のスピンアウトで、クラウディオを殺しに来たアメリカン・ギャング、アルゲーロの死神と呼ばれていたフェランドの二十代の頃のお話です。
バールで働く、アカネ(受)は、10時きっかりに店に来て、いつもエスプレッソを注文する彼が気になり好きになります。
アカネは彼の事を毎回カウンターの中から見ているだけですが…
彼はアカネの住むアパートメントの向かいの一つ下の階に住んで、覗かれるのも気にせず、毎朝違う女性をベッドに引っ張り込んでいます。
ある日、アカネは同じ店のウェイトレスの女の子に、同じアパートで殺しがありまだ犯人が捕まって無い為、家まで送って欲しいと頼まれます。
送って行ったアパートメントのエレベーターで、カミソリを握った普通の状態では無い男と出くわしてしまい、首を締め上げられ死にそうになっている所に彼が現れアカネを助けてくれます。
アカネが自分のアパートメントに帰ると部屋の中には彼がいました。
その彼がフェランド(攻)で、本当はアカネとフェランドは初対面では無く、浅からぬ関係があるのですが、そんな事は御構いなしに、どこまでも己の欲望に忠実なアカネはビッチさながらフェランドにセックスをしようと誘います。
本来ならアカネにとってフェランドは敵と言ってもいい相手なのですが…
まだ20代のフェランドは、自分はまともな恋愛は出来ないから、遊びなら相手を楽しませられると言ってます。誰に対しても。
成瀬さんも、あとがきに書いてますが本当にまだまだ青い感じですよね(笑)
相手も取っ替え引っ替えで真剣な恋愛経験も無さそうだし、なんだか幸せな生活を送って来たイメージも無いし、
この話の中でも中途半端に終わっています。
成瀬さんは、フェランドはシチリアに渡ってから本格的な恋愛をするんじゃあないかなと書いてありますが、私的にはフェランドは死神のイメージ通りに悲恋で終わって欲しいかなと…(ごめんなさい)
溺愛甘々はクラウディオとリクのお話で読みたいです。
この話の受のアカネは、ビッチでは無いんでしょうが、ビッチさながらの積極的な誘いが肉食系であまり好きにはなれませんでした。
リクと出会ったときの鳩に餌をあげるフェランドは、アカネが公園でいつもしていた行為であった事みたいで、ある程度アカネに対して愛情を持っていたとは思われますが、フェランドの相手はもっと純真無垢な感じの相手を勝手に希望します。(笑)
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