条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
oresama nyanko gokudo no mofumofu ni naru
血統書つきの猫が捨てられ、おまけに川を流されていたところをヤクザの若頭に助けられ、人間になってヤクザに恩返しする話。
それだけだと微笑ましい話なのですが、攻めがヤクザなので人間になって現れた受けをよその組の鉄砲玉だと思ったり、元にゃんこの受けが物知らずなため色々やらかしたり、受けの「かつては可愛がられるのが仕事だった」という言葉により攻めがとんでもない勘違いをしたり、そんな誤解と行き違いが面白い展開をまねきます。
ドタバタコメディです。
猫が人間になるBL、とのことで、夏乃穂足さんの『くろねこのなみだ』を思い出したりしていました。
個人的に、あれは動物が人間になるファンタジーとして最高傑作だと思っているのですが、あれとはまた違ったかんじに面白かったです。
あちらの主役のクロと比べると、こちらの話の「アザミ」はかなりおバカです。でもそれもまた可愛い。攻めも、ヤクザで露悪的なところがあったり、基本オラオラなんですが、自分は大怪我をしてもとっさに猫を助けるとか、すごい微笑ましかった。
ケモミミもふもふファンタジーです。
血統書付のロシアンブルーの受は、人間の都合で勝手に捨てられ、箱に入ったまま川をどんぶらこしてた所を、攻の極道若頭に助けられ、恩返しをするために人間になる!
と、まぁ非常に分かりやすいお話でした。
鶴の恩返し猫版という感じで、もしも猫であることが人間にばれて忌み嫌われるようなことが有れば、毛玉になって消えてしまうという条件付。
なんか人魚姫的要素も入ってますね。
そして満月の夜は耳と尻尾が生え、新月の夜は完全に猫の姿になってしまうという美味しいオマケまで。
極道の若頭である故に、幼い頃から人に対して警戒心が強く、猜疑心の塊のような攻は、最初あらわれた受のことを余所の組のスパイと疑って様子見をしていました。
ですが、猫の本性(まるで去勢後の雄猫のようではありますが)はそのままに、つたないながらも一生懸命に攻に尽くし、まっすぐに気持ちをぶつけてくる受に徐々に絆されていきます。
これがもう秀逸で、受は人間になっただけで本当に猫そのまんまなんですよ。
新聞なんかのカサカサ大好き、紐も大好き、草むしりや虫に夢中になったり……。
猫の本能と人間となった自分の理性との格闘も非常にバランスがよくて面白い。
そしてそんな不思議な受を、攻や組の人達が警戒しながらも段々と受け入れていくんですが、猫の姿を見られてはまずいと新月のある日、受はこっそりと家を抜け出します。
野良の時にお世話になったキンメと待ち合わせをして一夜を凌ぐ予定が、攻に恨みを持つチンピラに拉致られ……あわや! という時に、キンメの機転によって受は救い出されたものの、結局は猫だとばれてしまいます。
展開見え見えなんですが、そんなことがどうでもよくなるくらい、受が可愛いです。
そしてキンメも可愛い。もふりて~!! とずっと身悶えしながら読んでたんですが、ファンタジー好きでショタ気味OKの猫好きさんには強くオススメしたい。
とにもかくにも可愛い可愛い可愛いの連続で、そしてちょっと切なくほろりとくる場面もあり、一冊で二冊分くらい美味しいできあがりになってます。
イラストも非常に合ってましたし、後日談の発情期ネタもウマウマでした。
ここまできてなんで神評価じゃないかというと、桃色シーンで受が「らめぇ」「やらぁ」で喘ぐんです。
私はこの「だ」が「ら」になると、急に熱が引いてしまうので、それがなければ間違いなく神にしてました。
初読み作家さんでしたが、文章に癖もなく読みやすい。
短時間でさらっと読めるけど、大事な要素はしっかり入ってる。お気に入りの一冊になりました。
猫の恩返しの話ですが…
猫のチビの「俺様」設定がとても面白かったです。
血統書付きでずっとご主人様に甘やかされて来たから純粋な我が儘なところもあり、気位が高い家猫の絵が浮かびます。
最初は受けの「俺様」付きの喋り方にちょっと違和感を覚えるが、なれていくと意外と大丈夫でしたね。
自分を助けてくれた人間に恩返しするために、猫のチビは人間になりたいと猫の神さまに願いをする。図らずとも本当に人間の姿になってしまい、しかももしバレたら毛玉になって消えてしまうという危険がある。
それでもチビは自分を助けてくれた人間に恩返しすることを選んだ。
そしてその恩人は極道の若頭である神名木。
恩返しを言い張る怪しげなチビを疑いながらも、そのまま受け入れてしまう。猫を助ける時に腕が怪我してしまって仕事も満足できないからチビはちょうどいい暇つぶしになるという理由で、チビをそばに置いたが、段々チビの純粋さと一生懸命さに惹きつけられる。
まあ、クールで人を信用できない攻めが健気な受けに心を許すようになるというありがちなくだりだが、この小説の場合は特に面白かったです。
猫であるからことごとく不思議な言動をしては神名木の誤解を招き、笑えるエピソードが続出。
初めての風呂の時は服をろくも着れず、下半身全裸の姿で攻めに毛づくろいをしてあげようとしたら「誘ってるな」と誤解されヤられてしまったり
前の仕事はなんだと聞かれたら「ご主人様に可愛がられています」と、また愛人業をしてきたと誤解される
一番ヤバイのは自分の身の上話をする時…
「家柄も血統も申し分のない家に生まれ、兄弟姉妹は数えきらん…なぜかというと父は母親だけではないからな…」猫の家事情を人間の姿で話したら超絶誤解されて攻めに同情される羽目になる…
もう無理、絶対電車で読んじゃダメです。声を立てて笑ってしまうから
攻めのキャラも好きです!硬派でクールな極道キャラにもふもふな家猫、美味しい組み合わせですねwww
猫ちゃんの中ではボスライオン同然の攻めはいつも厳ついな雰囲気を漂わせるが、照れるときほど不機嫌な顔したり舌打ちしたりするのも萌え萌えです!
イラストも可愛くてメロメロします~
ちなみに私が一番の気に入りは一枚目の、チビを助ける時の挿絵です。
怖がってビクビク震える小さな猫ちゃんが可愛すぎです!
ケモノものの好きな方にはオススメです~~
正直けもみみもふもふは苦手なので、いつもなら手に取らないのですが、浅香りくさん大好きなのでチャレンジ。結果、すごく良かったです~。何といっても受けのアザミがかわいい!かわいい系の受けは苦手だったはずなのに、あれれ?って感じです。俺様喋りなのが良いのかな?
受け様は猫なので、やることなすこととんちんかんなのですが、攻め様に恩返ししようとすごく一生懸命なんです。何だけど何処かずれてるので、健気って感じはしないんですよねぇ。なんだか微笑ましい感じでした。
そして、受け様が今までどんな生活をしてきたか聞いた攻め様、なんてひどい境遇なんだと盛大にかん違い(笑)人身売買じゃなくて、それ、ペットショップだからね?
可愛いくてちょっと切なくて心がほわんとする、読み終わった後、また読み返したくなるようなすてきなお話でした☆
ヤクザに助けられた猫が恩返ししたいと神に願い、人間になって恩返しするお話し。 だけど中身は猫のままなので、今まで飼われてきた事のなかでの常識しか持たず、口のきき方とか行動とか一生懸命に頑張ってるところが可愛い。 一応恩返しものなのでバレた時のパターンとかどうなるのかと思ってましたが、なるほど毛玉とは猫ならではですね。 そして満月になると猫ミミにシッポ、新月になると完全猫化…。 神名木にとってはかなりおいしいのでは? ショートでは発情編とかラブラブなお話でした。
『もふもふ』とみろくことこさんの可愛いイラストに惹かれ、手に取った1冊です。あらすじにある通りに、助けてもらった猫の健気な恩返しのファンタジーものです。
その恩返しの相手は、ヤクザの若頭・神名木です。怒らせると容赦が無くて怖いけど、猫に優しく部下には慕われている、男気溢れるタイプです。
そして、神名木に命を助けてもらった猫のチビは、恩返しするために神様に人間にしてもらいます(人間の時の名前は、アザミです)。でも、猫の習性が出てしまうのと、人間界の常識を知らないから、突飛な行動を取るのが微笑ましくて笑えます。だけど、いつも一生懸命で、おまけに真っ直ぐで純真で。
そんなアザミの不信な行動に、飼い猫のお礼に来たと言われても自分の命を狙ってるんじゃないかと最初は疑っていたのに、神名木はどんどんほだされながら癒されていきます。
お互いに一緒に暮らす生活が手離せなくなった満月のある日、アザミにシッポとネコミミが生えてしまいます。それを運悪く、神名木に見られてしまって…。
実は、人間にはなれたけど、新月や満月には猫に戻るし、正体がばれたり嫌われると毛玉になって存在が無くなってしまう…という決まりがあったのです。
それを知っても、恩返しの決意を変えなかったアザミの健気さにキュンとなります。飼い主に甘やかされてたから、口調が俺様で、神名木にも恐れずに偉そうな言葉遣いをするのも可愛いし。
昔話だと正体がバレたら悲しいお別れだけど、このお話では逆にプロポーズと、神様に喧嘩を吹っかけてまで(未遂で終わったけど)アザミを手放そうとしなかった神名木が見れて、満足のハッピーエンドです。
ずっとアザミが、神名木に愛する人がいると勘違いするんだけど、すぐタバコのことだと分かって、甘々な感じで進むので安心して読めました。
おまけに、アザミに協力してくれる親友の猫・キンメの存在や、キンメとアザミの友情がホノボノとしてて癒されました。
可愛くて健気な俺様にゃんこと、若頭の溺愛と、カバー下のオマケの話まで堪能できて満足です。