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ylang-ylangbunko B+ LABEL
この電子無料本、初めて見たなあと思ったらこの7月(2015年)に発行された物でした。
小説のこの手のお試しは花丸文庫さんしかほぼ見たことがないため、大歓迎です。
漫画は色々な出版社が出しているのですが。
ただ、過去にパレット文庫から出されたBL作品から選んだということですが、このお試し読みのコンセプトはオトナのドリームらしいのですが…どうかなあ?大人向けかなあ?という疑問が残るラインナップではあります。
『オトナ』って大人向けということでなくエロいってことなのかな?というくらい、若者向けというか低年齢向けかなと思いました。
今はなきパレット文庫から発掘して下さった出版社さんの心意気には天晴れ!頭が下がりますが、なんか怪しい雲行きです。
★南原兼さん『きみはかわいい僕の奴隷♡』
→南原さんとこうじま奈月さんという、ゴールデン?コンビですね。
しかも受けが高校生で一人称という、今ではほとんど小説では見かけなくなった設定に懐かしさが。
親同士の再婚による同い年の義兄(生徒会長で親衛隊まである)とのカップルなのですが、ドタバタ感が南原さん好きの方にはたまらないのでしょうが、わたしはもう大人になってしまったんだなあなどとボンヤリと思ったり…
どうやらこちら続編も出ているようです。
★水戸泉さん『その指も聲も』
→オカルト?という雰囲気でのスタートでした。
水戸さんですからその線もあるかなあと思いながら読み進めましたが、けっこう面白い。
文章も硬過ぎないわりに軟弱な様子もなく、霊や妖のものを絡めたラノベちっくで、ひじょうに読みやすいのでは。
大学生の受けは幼少時親を亡くし親類もことごとく死亡しているため、その時彼を引き取ったのが作家の攻め(29歳)。
彼は飄々としながらも受けに対しては過保護ですし、受けは受けでそれがウザったく感じる年頃。
ただ攻めのその行動は、理由あってのことなんですね。(霊的方面の)
受けもツンツンしながらも心の中では片想いの切ない気持ちを抱えていて、続きも読みたくなりましたが…水戸さんの受けは性的なひどい目に合うこともあるので迷うところであります。
既に試し読みの段階で触手にアレコレされておりました。
★五百香ノエルさん『王子様のお気に入り』
→五百香さんは、勝手にわたし痛い専門の作家さんだとばかり思っておりました(わたしの読んだことのある二冊で判断してしまってました)ので、こんなラノベっぽいファンタジーも書かれるのかと目から鱗でした。
だってラブリン魔法王国だし…この設定について行くには少々キツイ自分の歳を、このお試し読みで二回もまざまざと見せつけれた気分(涙
読んでいきますと、これはシリーズ物?という書かれ方をしております。
攻めは魔法使いと日本人のハーフですし、受けはラブリン王国(汗)の第14王子だし、しかも他の13人も同性と結婚したというからにはこれは続編でしょう!
そして設定のついて行けなさもありましたが、それ以上の読みにくさは文章の視点主が定まっていないわりに神視点でもないというこの座りの悪さ。
この書き方は五百香さんの狙いなのか、それとも現在のBL小説の視点主をハッキリさせる手法にわたしが慣れてしまったからなのかわかりませんが…
★真船るのあさん『魅惑のカジノロマンス 服従は恋のギャンブル』
→ラスベガスのホテルオーナー×ぼんぼん大学生。
うーん、久々にムカムカする受けに当たりましたね。
親のすねかじりなのに、自分の思い通りに事が運ばないと逆ギレ。
大学までぬくぬくおぼっちゃま学校でぬるま湯に漬かってきたのだから、卒業したら真面目に働け!
やりたいことも目標もないなら、働く場所が親に(しかも大企業)用意されてるだけ幸せだろーがと、もう出だしからイライラさせられっぱなしでした。
攻めの「無能という言葉はおまえのためにあるようだな」という台詞に大きく頷いてしまいました。
ダメダメな受けが最後には使えるような子になるという成長物語なのかもしれませんが、個人的にはどれだけ一所懸命働こうとも好感はもてなそうです。
★水上ルイさん『誘惑の部屋に捕らわれて』
→受けと攻めの一人称。
これはしっかりと章で分けられていて、お試し読み出来る範囲では一人称人物の名前が章の始めに明記されておりました。
こちらの受けはまだ一応努力はしてますが、なんだろうまったくそれが心に響きませんでした。
うちは庶民だからと言いながらも私立のエスカレーター校に通っていたとか、そのちぐはぐ具合も一因かなあ。
水上さんの書かれる世界はゴージャスと知ってはいましたから、本当はその雰囲気に浸れると良かったのですが…
ただ、もうす少し読みたかった…あと3〜4ページくらい読めたら良かったのにー。
★あさぎり夕さん『泉&由鷹シリーズ1 僕達の始まり』
→こちらも一人称作品。
昔は多かったので仕方ないのですが、受け一人称は苦手です。特に自己紹介でずらずら『僕、○○』とか並べられると引いてしまいます。
あさぎりさんは個人的には少女漫画家さん(実際子供の頃読んでましたし)なので、今まで一度も小説を手に取ったことはありません。
こちらシリーズ作品のようで高校生物で、さすが漫画家さん。挿絵枚数、お試しだけでもけっこう出てきました。
ただなー、やはり古さは否めません。