あらすじ
思い出したくもない、一年前。
大輝には、誰にも言えない悩みがあった。
「ごめん……」
謝りながらも、止まらなかった暴虐。
記憶の底で風化することを祈るその悪夢は、大輝の身に現実に起きた事実で、消すことのできない記憶だった。
大輝に想いを寄せるクラスメート・哲と、生意気で喧嘩っ早い後輩・吉宗。
トラウマに苦しむ大輝が伸ばした指は、ただ一人を求めていた……。
「オレの方が好きだよ。ソイツよりずっと」
弟みたいだったアイツ……いつから『男』の目で俺を見ていた……?
学園を舞台に再び回りだした歯車が織りなすのは、ようやく見つけた唯一の想いなのか──。