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teiou no chouai
妃川先生ものが読みたくなった&ホテルものっぽかったので手に。表紙のとおり、受けさんが割合怖いものしらず系でした。ラグリュアリーホテルや美味しそうなお食事記載と、甘めテイストがお好きな方でしたら安心してお読みいただけるかなと思います。本編230P超+後日談10P超+妃川先生のあとがき+なんとCiel先生のあとがき1P でした。挿絵の先生のあとがきが入るか入らないかっていうルールがよく分かんない・・・いつも入ってると嬉しいんだけどなー。
突然姿を消した幼馴染を探して、唯一手掛かりっぽいものを見つけたホテルで張り込んでいた受けさん。
今日も手掛かりがなく帰ろうかとした時に、見覚えのある柄の悪い方々に囲まれてしまいます。腕に覚えはあったもののナイフで切り付けられ、やばくなった時に現れたのが・・・と二人は出会います。
攻め受け以外の登場人物は
雪人:受けさんの兄弟同然に育った幼馴染。祖母の四十九日の後、忽然と姿を消す。
友永:攻めさんの部屋付きの執事。
ぐらいかな。
*********以下はよりネタバレ含む個人的感想
安定の甘さではあるのですが、やんちゃさん系統の受けさんを、攻めさんが好きになるところのシンクロ率が低かったです。一緒にいて苦にならない関係とか、美味しいものを美味しいって一緒に食べる関係って大切だから、理解はできるんだけど、でもなんで受けさん?ちょっと黒あるスパダリ系で大好物な方なんですけどね。なんだか気性の荒い猫を一目ぼれで溺愛しているように思いました。
結局のところ、この攻めさんの正体というか裏の顔も、雪人の相手の人のことも分からずじまいで、これってもしかしてスピンオフあるのかな・・・と思ったら、先生のあとがきに「今はno idea」との記載が(涙)。こっちのカプのお話が気になるので、先生、スピンオフお願いします。
できればイタリアも舞台にいれて、可愛い子猫ちゃんが脱走して攻めがアワアワする系統のお話ください~♡
失踪した幼馴染みを探すフリージャーナリスト・絋也(受け)。
幼馴染みが最後に目撃された某有名ラグジュアリーホテルに潜入し、オーナーの神樂(攻め)に接触するが…。
紘也は、組織の不甲斐なさに嫌気がさし新聞社から独立した、正義感の強いジャーナリスト。
昔記事にした暴力団の構成員に狙われており、彼らに襲われたところを神樂に助けられます。
何かと黒い噂のある神樂。
怪我が治るまでホテルに泊めてもらえることになった紘也は、これ幸いと神樂の身辺を探るも、なかなか幼馴染みに関する情報はなく…。
ラストまでは、神樂と駆け引きしつつ情報を探るストーリー展開が面白く、それなりに楽しく読んでいました。
ラグジュアリーホテルならではの快適そうな客室や、和洋中豪華グルメなどの描写も楽しめます。
しかし、ラストが…。
情にほだされて特大スクープを握り潰す(すぐには記事にしない)なんて、紘也のキャラ設定にあるまじき行為だと思います。
幼馴染みが大事なのは分かりますが、もう少し葛藤してほしかった。
ヤクザの脅しにも屈しないタフなジャーナリストとしてのスタンスを貫き通してほしかったと思います。
神樂は、そんな紘也を掌で転がす喰えない大人。
彼の素性も本心もラストまで明かされないため、ミステリアスな魅力あるキャラクターです。
しかし、いつの間に「愛している」と言うほど紘也に興味を持ったのか、いまいちピンとこない。
最後まで余裕たっぷりだったのも気に入りませんでしたw
妃川さんのお仕事ものに外れはない印象でしたが、今回はBLドリーム感が強くいつもの堅実さはなかったように思います。