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genwaku inmu
大好きなファンタジーものということで、手に取りました。異国の王子様と大学院生の、狙った獲物は逃がさない年下攻めのラブストーリーです。
教授から異国の王子様の世話を押し付けられた浅葱。断れずに、王子と同居するマンションに行くと、その王子様・セイランは6歳前後の子供で。浅葱と近い年齢だと聞いていたのに、おかしいと思いながらも奇妙な同居生活が始まります。
セイランの、とても子供だとは思えない口調といつも持ち歩く虎のぬいぐるみのギャップが可愛くて。子供のことがそんなに好きじゃなかった浅葱も、セイランの可愛さにハマっていきます。
ある天気の悪い夜に、一人で寝ているセイランが不安がっていないか心配になり、そっとセイランの部屋を覗いてみると、浅葱と年齢の変わらない綺麗で体格のいい外国人と大きな虎がいて…。
実は、ある目的のために魔法使いに頼んで、セイランは子供に、セイランの守護のソラ(虎)はぬいぐるみになっていたのでした。
そして、滞在予定の1ヵ月は瞬く間に過ぎて、目的を果たせたセイランは国に帰るのでした…。
このセイランが、子供の姿と大人の姿との、カッコイイのと可愛いのが堪能できて萌えます。第7王子だから継承権が低いのに、国のために一生懸命なのも良かったし。おまけに、一途で他に後宮を持たず、浅葱を手に入れるために画策してたのも萌えます。
一方の浅葱も、嘘が嫌いな真っ直ぐさや、王子様だからと言って態度を変えない実直さに好感が持てました。
そんな2人が恋に堕ちるのも自然な感じで、別れが近づいて臆病になる様子にキュンとなりました。ただ、最後の方が駆け足に感じて、別れの場面の切なさが少なく感じたのが残念でした。
でも、巨大な虎が懐く様子は可愛かったし、Cielさんのイラストのセイランはカッコイイしで、非日常な世界を楽しめました。
副題の「王子と魔法の夜」にぴったりの内容でした。
1冊丸ごと表題作です。浅葱(受け)の視点で進んで行きます。
魔法をかけてもらった結果、昼間は小学一年生くらいの姿で、夜だけ20歳の元の身体に戻れるという王子様セイラン(攻め)と、その世話を頼まれた浅葱の話です。
特にセイランや浅葱が危険な目に遭うこともなく、教授が登場したらセイランの目的もあっさりと達する事ができたので、お家騒動を期待したら拍子抜けしてしまいます。
セイランが帰国後に白虎ソラを送ってきましたが、実は本物じゃなく、良く似たただのぬいぐるみだったというオチかと思ってたので、本当にソラでビックリしました。
表紙イラストもそうですが、Ciel先生の描かれた王子が良いです!笑みを浮かべる青い目の二人が素敵です。
魔法と王子様という非日常な相手との恋愛をえがいた素直な作品です。ほっと一息つきたいときに読むのにお勧めだと思いました。
本編とは関係ないのですが、ホワイトタイガーに勝手に萌えてました。彼、喋らないのかしら。いや、獣だし無理ですね。
ホワイトタイガーに気を取られまくってましたが、概ね楽しく読みました。セイラン、かっこ良かった。イラストも素敵でした。