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1byousaki no futari
一般小説ですが、かつて「風が強く吹いている」を読んで凄い衝撃を受け、それまであまり「走る」と言うことに関心がなかったのですがそれ以降は「走る人」に興味を持つようになりました。
実際に走ることにも興味はありつつも今のところはウォーキングのみのワタシですが^^;
書店で見かけて同じようなテイストかもと思い手に取りました。これでBLとなれば萌え確定です。
瑞生は短距離ランナーでインターハイ出場の実力があるが、ある事故がきっかけで走れなくなる。
高校時代のライバルの仁虎は常に隣のレーンにいた。だが、一度も話をしたことはなかった。
その仁虎と同じ大学で再び出会う。
事後の原因となった高校の同級生の智はけがは完治しているのに走らない瑞生に責任を感じ、陸上部への誘いをかけていた。
仁虎もまた瑞生に再び走ってほしいと願っていた。
だが瑞生が走れない原因は仁虎にあった。その仁虎に瑞生は壊してほしいと懇願し一線を越えるが…
なかなかに瑞生の複雑な想い、それはアスリートではないとわからない感情でもあるのかもしれません。
気持ちを追うのがとても難しいと思うところもありましたが、とても読み応えがありました。
言葉をかわしていないのにふたりの気持ちは競技に向けてもお互いに向けても同じだったその絆と言うか、そこまで想い合えるふたりに胸打たれます。
それだからこそ、瑞生は仁虎に対して今の自分の姿を見せたくないと苦しむのが切ないです。
仁虎も瑞生に無理をしてほしくはないでも再び走ってほしいと、瑞生に寄り添います。そのやさしさに切なさが募ります。
そして、きっと瑞生は走ることが出来るのだろうと予感させるラスト。
これは恋愛物語でもあり青春物語でもあり、ひとりの青年が障壁を乗り越える物語。
単純にライバルから恋人にということではない深いストーリーです。
イラストは爽やかなユニフォーム姿のふたり。素敵です。