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usotsuki na gentle
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
家庭教師と教え子の叶わなかった初恋が、7年後に叶う甘いお話です。とにかく、攻めの一途さと溺愛ぶりにキュンとなります。
留学先のイギリスで家庭教師をしていたのは、剣道場の総師範の息子の遥人で、生徒はイギリス人の美少年アッシュ(アシュリー)です。
アッシュの真っ直ぐに自分を慕ってくれるところや、意外に甘えん坊なところや、天真爛漫さにいつしか惹かれる自分に気付く遥人。
アッシュの方もいつしか、遥人を好きだと告げてくるのです。
でも、年上なのと(2人の年の差は5歳です)大人の分別さで、アッシュの気持ちに素直に答えられなかったある日、アッシュの父親に言われます、息子のために永遠に身を引いてほしいと…。
悲しみの中、遥人は決死の覚悟で、別れを決めます。そして、アッシュに紳士になることを約束させて、別れは言わないまま、愛してると告げて姿を消します。
それから、2人の心に傷を残したまま7年が経ち、遥人は教師になり、交換派遣制度で赴任したイギリスの姉妹校で、理事長となったアッシュと再会します。
アッシュを見て狼狽える遥人に、アッシュは7年の空白を埋める熱いキスをしてきます。そのキスで、アッシュは酷い裏切りをした自分を許していないと、ショックを受けます。それでも、遥人はアッシュへの想いを捨てることはできなくて…。
題名の紳士は、主役の2人のことです。嘘つきなのも、2人ともだし。遥人はアッシュのために嘘をつくし、アッシュは全て分かった上で嘘をつかれたふりをするし。
だけど、遥人に嘘をつかれて離れることになっても、ずっと気持ちが変わらずに再会できるように画策してたアッシュの強い想いが良かったです。避けられても断られても、遥人と二人きりになろうと一生懸命なのもワンコのようで可愛いし。
遥人と生徒たちが仲良くなるエピソードも、面白かったです。
2人の仲を邪魔する、遥人に嫉妬する教師も登場するけど、アッシュの前では何の問題もありません(笑)
反対していた父親も後悔して2人の仲を認めたし、最後は甘々なハッピーエンドでした。
ただ一つ引っ掛かったのは、2回目に遥人がアッシュのために帰国すると決めたことです。任期が残ってるのに、生徒のことを考えずに教師を辞めると言い出したのは、無責任じゃないかなと思ってしまいました。
でも、それ以外は、攻めの溺愛ぶりと初恋の不器用さが堪能できて面白かったです。
外国のパブリックスクールが舞台のお話。けれど生徒たちのお話ではなく、日本から派遣された国語教師と、若き理事長の恋物語です。
主人公の遥人とアシュリーは遥人が留学中に知り合い恋に落ちますが、遥人はまだ15歳だった彼の未来を潰したくないと黙って帰国、大人になってから再会という再会ものです。
学校ではいろいろあって、お仕事ものと恋愛ものが混ざった感じでした。
しかし意外とあっさりしているというか、設定と、最初に二人が知り合い、恋に落ちて、別れて…というくだりがかなり壮大な感じがしたために、中身がもう少ししっとりと壮大なお話かと思ったら、う~ん、すこしさらさらしすぎていて個人的には物足りなかったです。
おそらく、誤解がいろいろあったものの、アシュリーは最初から遥人にべたぼれだし、遥人ももちろんアシュリーが好きなので、再会した時点である意味ではもうめでたしみたいな感じに思えなくもないからかもしれません。そこからもう一押し、発展していくにはプラスアルファが足りない気もしました。
学園の生徒たちも、最初は一筋縄ではいかないのですが、それでもそこまで厄介な子たちかというとそうでもなく、基本は素直でいい子達。全体的に安心感のあるお話だったかなと思います。
遥人が剣道が得意で、生徒たちからサムライと呼ばれ、立ち向かっていくところがかっこよく、守られる受けというだけでなくて男らしくて良かったと思います。
外国が舞台で外国人×日本人という組み合わせもとても好きなのですが、このアシュリーは遥人よりだいぶ歳下、というのは外国人攻めでは珍しくて、カップリングの組み合わせは楽しめました。
歳下攻め好きな方にはおすすめです。
ホームステイ先で家庭教師をしていた先の、年下の伯爵家の嫡男に対して芽生えていた恋心を押し隠して日本へ帰国した遥人。
七年後に高校教師となった遥人をイギリスのパブリックスクールに呼び寄せたのは、彼がその当時に身を引いた元教え子のアッシュだった…。
今回の御堂さんの話は年下攻め。
15歳の頃のアッシュは身体だけ大きくなっても内心はまだ子供なんだなって自覚を持っていて、初恋の人への想いが一途で熱い子だな、と感じた。
読み終わるまでそのまま一途な切なさに浸れれば良かったんだろうけれど…。
22歳になったアッシュは、どうも再会の手段や遥人を口説く行動が新理事長の立場を利用した公私混同じゃないか?って思った。
自分からは譲歩しない独善的な性格に感じてしまい、読んでいて段々と印象が変わっていくのに内心焦った。
年下攻めの一途さと貴族としての独善的な面は紙一重で、英国紳士なスマートさよりも、まだお坊ちゃまなところが残っているんだなと見方を変えれば年下攻め萌えの良さに繋がるのかも知れない…。
受けの遥人のほうは、結局はアッシュのNOと言わせない雰囲気に押されたみたいに見えた。
しかし、自ら一度身を引いたのに再会してアッシュの一途さ、熱さに押されて過去の決心がぐらつく様子は感じ取れた。
他は、全体の雰囲気の中でいいなと感じた描写もあった。
イギリスのパブリックスクールの生徒たちの様子が伝統や上下関係を汲んでいながらも和気藹々とした馴染みやすさがあったり、アッシュと遥人が結ばれるまでの5年という年月を意識しての、過去と現在を上手く織り交ぜての話の進み具合は良かった。