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esperanza
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
悲しくなるくらい愛に飢えていて、愛も溢れてる作品だったと思う。
雪舟薫先生のイラストが綺麗で、中の挿し絵を見ると当時と変わらないなーって思ってたら、この作品は2003年12月 2004年2月に雑誌に掲載された物なんですね。
あらすじで一時の相手が欲しかったとあるけど、
フェルナンドも卓人を求めてるな、愛があるよ、と思いながら読んでましたが…。
フェルナンドは本当に闘牛士として死ぬことしか考えてなかったんですね。
卓人はフェルナンドを好きなのに、自分のせいでフェルナンドを駄目にしてしまう、だから離れなきゃならない…離れたくないという葛藤とか。
(フェルナンドは死への恐怖が一切なくて、卓人を愛してしまったことで死への恐怖が目覚めてしまうんです)
フェルナンドは卓人を愛してるけど、闘牛士という生き方を捨てられない。
自分の死体を受け取って欲しい、そのあと父親に渡して欲しいと卓人に言うけど…そんなのは無理です。(卓人も断ってます)
本当に馬鹿じゃないの…と思いました。
卓人のために生きて欲しいです。
でも、卓人は決断する。
フェルナンドを愛してしまったから、もう離れられないから。
涙腺緩みました。
二人のやり取りは微笑ましい部分もあって面白かったです。
好きなやり取りは、卓人が夢を語るシーンです。
「僕の夢は、家を買って優しくて明るい女の子と犬を飼って暮らすことなんですよ」
って言う卓人にフェルナンドが「なんだ、あとは子犬飼えばいいだけだ。優しくて明るい女の子もいる」って言って卓人を指差しシーン。
ここ好きです。
拗ねる卓人に「拗ねるな」「拗ねてません」という二人のやり取りも好きです。
華藤えれな先生の闘牛士もの。
実はこれこそが第1作だったということを、あとがきで初めて知った。
(雪舟さんの挿絵?!と思ったのだが、
これは全部が昔の再録なのだろうか?)
既にほかの3作の闘牛士ものに加え、同人誌も読んでいるのだが
それらに比べると独特の暗い情念のようなものは薄く、
読みやすいとも言えるが、物足りないとも言える。
アベルも出演しており、他の闘牛士達も名前だけだが出演。
:
若き天才と言われる、死を恐れない闘牛士のフェルナンドと、
日本の車メーカー勤務、海外研修の最後にフェルに車を売りに来た卓人。
平凡で後ろ向きな卓人が、
フェルに出会い惹かれ巻き込まれ、人生が変わっていく。
一方のフェルも生きる指針が「死」から「希望」へと変わっていく。
フェルナンド21歳、卓人26歳、年下攻め。
卓人は、いまひとつスパイスのきかないキャラで
個人的には好きも嫌いも思い入れにくいキャラだった。
一方厳しい世界で生き延びてきて大人に見えるフェルが
恋人の前で見せる、若さや初々しさは可愛らしい。
鮮やかな闘牛場のシーンはもちろんだが、
一面のひまわり畑を代表とする、スペインらしい描写が美しく、
ドラマチックさや暗さはシリーズの他の作品より少なめだが、
闘牛士シリーズ入門編としては、読みやすいかと思う。