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正木由里(「関東・正竜会」組長の愛人の息子 「横浜・北辰会」五代目組長に就任)×東堂貴臣(由里の最愛の恋人 敵の手に落ちる)
由里(ユリ)の義兄・琢馬の手に落ち夜となく昼となく複数の男たちに凌辱される貴臣は、ユリに救出された後その手で殺されることだけを願い、体も精神もボロボロにされながらもユリを待ち続けます。一方ユリはあらゆる手段を使って貴臣の行方を追い、ようやく有力な手掛かりを掴みます。貴臣の救出をしようとするまさにその時、叔父である「北辰会」組長・北川が現れ、自分の跡目を継ぎ五代目組長に就任するよう取り計らいます。
※この作品は「ERシリーズ」の6作目になります。
前作「ENDLESS BEAT」のラストで、ユリの義兄でサディストの琢馬に捕らえられてしまった貴臣がどうなってしまったのか!?、恐る恐る読み始めたのですが……やっぱり最悪な鬼畜展開がのっけからMAXで繰り広げられおりました。「ENDLESS TIES」の中の短編で見せる貴臣の様子や、前作で貴臣と同様に琢馬に凌辱された佐久間の様子などを見ているため、貴臣に降りかかるであろう状況にはある程度覚悟はしていましたが、容赦ない仕打ちに読んでいて本当に痛々しくつらかったです。
結局ユリにより間一髪で命を救われた貴臣は、更に汚れてしまった自分を恥じて死ぬことを望みますが、ユリは所有の証しである竜の刺青を貴臣に彫ることで全てを受け入れ、今後何があっても一緒に生きていくことを誓います。とりあえずひとつの大きな山を越えたという事でほっと一安心しました。今までずっと苦手だと思っていた二人のHシーンですが、大変な状況を乗り越えた上でのHとして読むと、今までは大袈裟すぎて逆に白けてしまっていたセリフがすんなり頭に入ってきて、素直に良かったねぇとしみじみ感じることができました。
二人のハッピーエンドも感動なんですが、それよりも私の中で印象的だった大泣きシーンは、「北辰会」組長・北川が、親組織の「正竜会」を敵に回す事を覚悟したうえでユリを自分の跡目に推すシーンと、そのシーンでさらっと交わされるセリフなのですが、前作で琢馬によってめちゃくちゃにされながらも助け出された「藤川組」組長・佐久間を、恋人でもある若頭の新田が自分も大けがをしていながら佐久間にずっと寄り添っているという一言を読んで……もう涙腺決壊しました(涙)。
次巻がとりあえずシリーズ第1部のフィナーレのようです。実はまだユリと貴臣には安心できない状況があったりするので、その辺のことがどうなっているかを楽しみにしたいと思います。