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古い作品ですが、森本さんお得意の甘くて可愛いお話でした。片思いしていた相手を女の子と勘違いしていた高校生と怖がりな大学生の不器用なラブストーリーになります。前半は攻め視点で、後半は受け視点になってるので、2人の気持ちが分かりやすかったです。
短期間のバイトとして、翔太がコンビニ店員をしていた時に知り合ったのは、女子大の夏季特別講座に参加していた可愛くて優しい佳輪でした。毎日コンビニに来てくれて、その数分に言葉を交わすのが楽しみで、いつしか恋心を抱いていました。だから、夏季講座も今日で終わるというその日、意を決して告白しようとします。
そこで明らかになったのは、佳輪の性別でした。ずっと女の子だと思っていた佳輪は、実は男の子だったのです。
動揺した翔太は佳輪に素っ気ない態度を取ってしまったけど、男の子だと分かっても恋心は消えなくて。そんな翔太が佳輪に対して取った行動は…。
この翔太が高校生ながらも包容力たっぷりで、いつでも佳輪に対して真っ直ぐな想いをぶつけてくるのが萌えます。佳輪が黙って実家に帰った時も、探して追いかけて佳輪を許しちゃう懐の広さにもキュンとなります。反対に、佳輪が怖がり過ぎて翔太と距離を取ろうとしたり、引っ越すことを言えなかったりしたのは、ちょっとイライラしたけど…。
でも、2人の一生懸命な気持ちにキュンとなった1冊でした。