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threesome
発売を知った時からとても楽しみにしていました。
―が、到着してわくわくしつつ取り出して、美しい装丁と表紙をためすすがめつ眺めていましたら手が滑ってあるページが偶然開いてしまい、それがまた少々核心に触れる様なカットだったため読む前から何事かを察せざるを得なくなり、ややテンション下がりつつ読了いたしました……。あのページでなければまだ違ったと思うのですが、円陣さんのひときわ冴え渡る素晴らしい筆のおかげでそのカットから放たれる雰囲気の方向性を推察してしまい、もう読み始めからある種の予備知識がついてしまって。ああ、本当に失敗しました。知らないままで読みたかったです。未読で興味おありの方は、くれぐれも何かの拍子で先に挿絵をご覧になってしまわない様にお気をつけくださいませ。
―と、注意喚起&嘆きはこの辺にして、お話自体は面白く読みました。相変わらずの榎田さんの鮮やかな筆さばきが心地良く、軽快な文章や気の利いた表現に取り込まれ、大変楽しく読み進められます。全体のストーリーや事件自体は殊更に奇をてらったものでなく正統的で、実際の社会問題がうまく反映されているのでリアリティもありました。また、ごく一般的な3P作品で展開される様な交わり合いとちょっと違う、かなりしっかりした決まりや確立された力関係に基づいた3人の関係(まるで狼やライオン等、序列の厳しい野生の生き物の世界の様な感じです)、というのは自分はこれまであまり読んだことがありませんでしたので、非常に新鮮な気持ちでした。色々感想はあるのですが、もっとこの3人のお話を読みたい、それが一番かな。それと、これはぜひぜひドラマCDで聴いてみたいなぁ~。真剣にリクエストしてみようかと思うほど、音で聴いたら更に楽しさ倍増しそうなお話です。
―という風に、辻という人の内面や3人の関係性、それがどんなバランスの上に成り立っているのか等々、色々注目して読みましたし、彼ら3人での色っぽいシーンも堪能させて頂いたのですが、自分としてはこの本の最大の印象はもっと別の所に根付きました。そうです、櫛田とレンです。作者の意図にまんまと乗せられた様で幾分癪に障らないでもないのですが(苦笑)、幸せな鍋のシーンで泣いたのは私ですよ、ええ。ああ、もう何でこんなあからさまな泣かせ所に引っかかってるんだろうと自分でも判っちゃいるのですが、辻、櫛田、レン、3人それぞれの気持ちを考えながらそのシーンを読んでいると、この幸せが実現しなかったやるせなさや人生のままならなさを感じたり、自分自身も過去のよしなしごとを思い出したりしてしまって。極め付けにあの歌の一節ですよ……。辻の涙が移っちゃいますよ。こんなにありふれた、よくありそうな場面・状況設定でここまで仕立て上げる榎田さんの筆に完敗&乾杯です。
電子版が出版されたので、ちょっと高かったけど入手!
だってヤクザ。されどヤクザ。そして、そして組長受けです。
この贅沢さ。
この設定を考えただけでウキウキしてしまう。
だって利害的に弁護士先生はわかる。でも、舎弟にヤラレ・・って!そこが楽しみで読み進めていったんですが、内容は軽いように見えて、実はシリアス。
始めの本家での問いつめのシーンはどう収拾をつけるのか自分なりに想像してたんですが、全く予想と違っていて、面白かったです。
作中、オレオレ詐欺の仕組みをわかりやすく解説しつつ(いや、これマジでこういう仕組みなんじゃないかな、と思う。これじゃお年寄り騙されちゃうよ・・と心配になりました)、少ないキャラクターの中での疑惑には、内心、噓でしょ・・そこは噓でしょ・・と祈るばかり。
衝撃の結末と、何気なく呼び慣れた名前を呼んでしまう辻に、胸が締め付けられます。
艶かしいエロスも勿論、文句無しにいいんですが、冒頭の書き出しや、辻の胸中、淡々とした暴力の書き方に、魅力があります。
さすがは、引き出しが多い作家様だけあって、後を引く結末でした。
円陣闇丸先生の絵も表紙ともども素敵で、溜め息が漏れます。
安定の読み応え、美しく愛しいヤクザBLを読めてしあわせでしたv
表紙に目を奪われたのが購入のきっかけでした。
前作の短編集と今回のタイトルのthreesomeから、内容的にそちら重視かと思いきや予想外に個人的にはいい意味で裏切られました。
こんなに読まされるとは!
途中、うるっとしてしまい、この本でこんな気持ちになるとは!と。
辻が言う本当に悪い夢はいい夢って言うシーンのところが本当に好きで(´;ω;`)ブワッ
なんだかんだと女王様な辻はいいですね。
これはさらに続編が読みたいと思ったのですが、ありえるのでしょうか。
今回のように担当さまの熱烈なプッシュがもとで実現したわけだし、あると嬉しいかも。
榎田さんの本はたぶん初読みではないかと思うのですが、他の本も読んでみたくなりました。
組長(辻)と弁護士(財津)と舎弟で財津の甥(菊池)の3人だけの秘密の関係。
決められたルールの中で乱れる3人がエロかっこいいです。(紳士的で大人な3Pって感じでしょうか)
しかも主導権を握っている財津もお馬鹿な菊池も辻のことを大事に大事に扱っていて愛情たっぷり。
二人が「いかに辻を楽しませるか」を裏で相談している姿を想像するとにやけてきます。
本当に最高の3人です。
個人的にはお馬鹿で真直ぐな菊池が可愛くて癒されました。
リンゴでウサギは作れてもタヌキは難しいよね~(^^)
事件の方も面白かったです。
レン君は切なかったけど、孤独の中で生きてきた辻の素の顔がみれた気がしました。
そして絵もすごく綺麗でしびれました!
丸ごと一冊がひとつのストーリー。
短編集「erotica」の中にあった1つのストーリーの
続編となっています。
組長さんと弁護士さんと部下。
この3人がメインのお話です。
組長さんが2人に愛されまくります。
外で見せる顔と別人のようになっちゃいます。
これがかわいいw
でもストーリーはいつもの榎田さんの展開で
しっかり読ませてくれます。
極道さんなお話なので、怪我や裏切りなんかが出てきますね。
そういう硬派なお話の中、弁護士先生と部下の
組長へのあふれる(甘やかしの)愛が出て来て
癒され&笑わせてくれますw
甘辛とでもいいますか両方のテイストで楽しめました^^
three someものってなんかただの遊びとか誰かが嫌な思いをしそうで特に趣味じゃないんですが、この作品に出てくる3人のthree someには愛や尊重があり、読んでいて全く嫌な気分になりませんでした。
全ての濡れ場が3Pなのですが、どれも素晴らしいです。3Pだからこそできることを練りに練られているのでは、と思うほど官能的な描写でした。
3Pの大きな目的は攻めの竿が1本から2本になることですが、この小説はそれだけではありません。
1本増えた竿に重点を置いたプレイではなく、2つ増えた手、1つ増えた口・舌そして言葉を大いに活用したプレイです。まさしく"攻め"を1つ増やした3P内容でした。
描写の仕方も、何をしているか/されているかを細かく客観的に描き、読者に現場の想像を緻密なものにさせてくれます。
そして攻め2人により、受けがどのように高ぶっていくかを抽象的でありながら、受けが感じていることを鮮明にイメージさせる素晴らしいものでした。
物語が進むにつれて、受けの体が攻め2人によってどんどん変化させらていくところも胸を熱く滾らせます。
エロを題材にした『erotica』から続く3人の淫らな関係を、満足いくまで堪能できました。3Pだからこそ描ける淫蕩さを是非。
threesomeという言葉を知らずに手に取りました(苦笑)
Google先生に聞いてそういうことか〜って。
で、予め?eroticaは読んでたので、彼らの立ち位置はわかっていたんですが、、、
あの短編から長編につなげる、榎田尤利さんの力量を見せつけられた感じ。
あとがきにもありましたが、この辻という人物、暴力団の組長でありながら、暴力をコントロールする。彼の可愛さが、獰猛さが、優しさが、、、魅せられました。
お話自体はネタバレしない方が良い感じなのであまり触れないですが、この三人の関係が昇華されて描かれているような、そんな気がしました。
弁護士の財津とバカな舎弟の菊池、彼らを相手にする辻。なんてバランスなんでしょうね。辻を取り巻く周囲の人間との関係がさらに三人の関係を浮き彫りにするような。
ただ、、、小説だから良いのでしょうね。現実に側にいたらイヤかも。
あと、円陣闇丸さんのイラストがまた、良いんです。辻がもう、男前で、カッコいい。目の保養!
エロに関してはこれでもか!というくらいにエロい(笑)榎田尤利さんってこんなエロを書く人だったのか?!と思ったくらいです。「永遠の昨日」「犬ほど素敵な商売はない」に続いてコレもKADOKAWAから出るそうですが、その二作とはまた違った味わいのお話ですね。だんだんエロくなる?(笑)
書き下ろしが入ってたらまた読みたくなるなぁ。
エロティカとスリーサムどちらも買って満足して積んでましたが、文庫版発売を機に読みました。
エロティカの短編、10×3の続編。
ちるちるさんの作品インタビューによると編集者さんが、榎田尤利先生を口説き落としてこのお話が生まれたらしい。担当編集者さん、グッジョブです!ありがとうございました。こんな素敵な作品が読めたのは編集者さんと生み出してくださった榎田尤利先生のおかげです。
やはり、榎田作品は素晴らしい。
人間の描き方が秀逸。
単なる3Pでエロエロしてる話じゃないんですよ。
闇社会に巻き込まれてしまったお人好しの青年と出会ってしまった事からややこしい事になり、果てはなんとも言えない事態になっていきます。
まさかでしたが泣いてしまいました。
ヤクザの組長である辻さんは、モテモテで女遊びも派手で親分の愛娘に手を出して修羅場迎えた事もある魅力的なオトコなのですが、女だけでなくオトコにも惚れられちゃうんだな。
全てのトラブルは辻さんが愛され過ぎる事、それによって嫉妬が生まれてしまう。
性愛の意味でも情愛の意味でも。
作中で出てきたサザンオールスターズの[いとしのエリー]の歌詞についてつい検索しちゃったらさらに泣けてきたよ。超有名曲だけど、割と歌詞聴き流してしまってたから改めて読んでみると話の流れと相まって泣けた。
作品の大きな流れで泣かされ、プレイシーンは昂まるエロス!最高です。
3人のバランスもとてもよい。
顧問弁護士・舎弟(この2人は、叔父と甥の関係)とヤクザの組長の攻め2受け1
舎弟の菊池が若くてちょいおバカな犬みたいなのに巨根ってのが面白い。大き過ぎて尻が壊れそうだからってずっとお預け喰らってる不憫な子。大きけりゃいいってもんでも無いんだな〜。でも今回菊池に辻さんからご褒美が。
弁護士の財津は、メガネのインテリで卒無くスマートかつSっ気たっぷりにプレイをリード。
もう、色っぽいシーンの3人堪りません。
今回、ティアドロップ型のコックリングが出てきます。どんなの?ってこちらも思わず検索して納得。雫型の丸い部分を球と竿の根元に装着して尖ってる方が後ろ側になるようにすると会陰部が圧迫されるというシロモノ。BLで初めて出会いましたよ!
シルバーでスタイリッシュ。実際に装着してる姿見てみたいな。
辻さんが2人に責められて快楽に翻弄されてる姿が割と長丁場で描かれているので読み応えありです。
快楽主義ゆえ異性愛者なのに、3人での関係を続けてる辻さん。時折、冷静にこんなところをしゃぶってるなんて以前なら考えられないなって思いながら夢中になってるのがいい。
愛を気安く受け入れられない辻さんをいつまでも2人で癒して愛してあげて欲しいな。
短編から始まった作品とは知らず、こちらのみを読んでしまった
悪いお仕事について勉強になった
気をつけなきゃな
お仕事関係の大きな山場が終わったところで(やめてよ?ちょっと、それはやめて欲しい)て展開になって、結果泣いてしまった
泣いたよ
辻もキツかったね しんどかった
3人の絡みに関しては、そうなの?その子とそんなんしても変わらない関係でいられるの?って思っちゃうけれど、もう半年もそうならまぁ良いんですかね?
ずっと3人ってんじゃなきゃ何かが起こるってことになっちゃうから、ずっと3人で良いのか??
女とももう遊ばないんだろうか???
rhodorite
白桃さま、こんにちは、はじめまして。
コメントをくださりありがとうございました(^^*
こんなしょーもない長文をお読みになって下さったことも、
ありがとうございます。とても光栄で、嬉しいです。
そう、そうなんです……手紙のとこです……。
やっぱりあれはそのものズバリな絵でしたよね、
とても穏やかなのにただならぬものを秘めていて、雄弁で。
円陣さんの素晴らしい技量を改めて感じますと共に、
私も白桃さまと同じくこの本の中で一番心にしみました。
手紙そのものも、こんなありふれた手で泣かされるとは……とか、
アルジャーノンかい、とかツッコミを入れつつも、
どうにもやりきれなくて悲しくて。
歌詞、本当にあの場面において途轍もない存在感でしたね。
あんなに短い一節なのに、私も深く考えさせられました。
>エロスも充分堪能できたけど、やっぱり榎田先生はそれだけじゃ終わらせないですね~。
私も白桃さまのこのお言葉に全く同感です!
まさに先生の面目躍如といった感じの一冊でしたよね。
3Pのインパクトを置いておいても、心に残るお話になりました。
裏表紙の、最初見た時は何なのか解らなかったのですが、
あれがそうだったんですね~。円陣さんの細やかさに感心しました(^^*
私は辻の足を伝うものにばかり気を取られる(/ω\)始末でして……(笑)
楽しくお話出来て嬉しいです、ありがとうございました(_ _*
白桃
rhodoriteさま、はじめまして。
私も鍋と手紙のところにはまんまと泣かされました。
あの歌詞もこんなにじっくりと受け止めたことはなかったです。
うっかり見てしまったというのは手紙のところでしょうか。
もしそこでしたら、私の一番好きなカットです。
どーんと見開きのイラストよりも焼き付いてます。
エロスも充分堪能できたけど、やっぱり榎田先生はそれだけじゃ終わらせないですね~。
でも帯取った裏表紙の辻の足元にはニヤけてしまいます(#^^#)