妓楼の軍人

girou no gunjin

妓楼の軍人
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神80
  • 萌×233
  • 萌23
  • 中立7
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
20
得点
608
評価数
151
平均
4.1 / 5
神率
53%
著者
犬飼のの 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
妓楼の軍人
発売日
価格
¥630(税抜)  
ISBN
9784344833777

あらすじ

美しい笛の音に誘われ芙輝と出会った蓮。元帥にすべてを捧げないといけない親衛隊隊員なのに芙輝に惹かれる気持ちが止められず……。

表題作妓楼の軍人

28歳,帝国軍大将
24歳,親衛隊正隊員

その他の収録作品

  • 蜜月旅情
  • あとがき

レビュー投稿数20

「なんでお前はあいつのもんなんだ……!!」と苦悩する攻めに萌える

ほとんど中身を忘れた状態での再読だったので、え?え?この先どーなるの??とハラハラしながら楽しく読みました。

犬飼ののさんは、えとがみ(これは大好き)と、猫の王国と、シンデレラ王しか読んでないので、こういう作家さんという確固たるイメージはないんだけど、もしかして血飛沫とかグロ描写お好きですか??と思いました。
えとがみも焼けた肉の臭いがどうこうあってウッ!!と思ったけど、この作品も受けの母親が斬首されて血飛沫が降りかかってどうこうとか、攻め母の描写とかもかなり陰惨なものがありまして、ぎゃっ!!!と思ったんですよね。
ダラダラと陰惨な描写が続くわけではないので読めるけど、ギャッ!という描写が妙に生き生きとしているというか、鮮やかというか心臓に良くない。

軍隊、男娼、遊郭、愛人契約、親衛隊といった特殊設定が盛り込まれていて、笠井あゆみさんのイラストが電子にはないのが本当に残念。

私は芙輝に萌え転がりましたねぇ。

蓮は、元帥の愛妾の一人であり他の男のものなんですね。
「もっと早く来て其方と出会いたかった!」「お前が元帥のものになる前に出会いたかった!」「もっと早く出会いたかった!」

攻めの苦悩は蜜の味なので、「なんでお前はあいつのもんなんだ……!!」と苦悩し苦しげに吐露する攻めの姿が本当に良い。

そして蓮も芙輝に心惹かれ全てを差し出したいと思いながらも、元帥の愛妾である立場を忘れるわけにはいかずと超苦悩。
そもそも蓮がなぜ元帥の愛妾なんぞをしているかというと、逆賊遺子である妹の為であって……。
苦労人の100乗みたいな背景でしたね……。

蓮と芙輝は身分・立場が違いすぎるし、蓮にとって芙輝は雲の上のような存在なんだけど、蓮からうっかり呼び捨てにされて喜ぶ芙輝がかわいい。
芙輝は堂々たる雰囲気の偉丈夫だけど、中身は案外無邪気なお人なんだろなってところもギャップ萌え。
「健康長寿」のお守りが愛おしいし萌える!
こういう人、好き!

0

世界観が素敵

表紙の艶めかしさ、軍モノに惹かれて読んでみました。
電子なのでイラストは表紙だけ、とても煌びやかな衣装を身にまとってるんだろうなということは理解できても中華系の衣装は想像しきれず残念…

蓮が辛い境遇の中でも気丈に振る舞い強い精神であり続けるところ、芙輝にどんどん惹かれていくところにグッときました!!

芙輝は鷹揚で頼りがいがちょっと意地悪なところもあって男前っぷりがとんでもなくてクラクラしちゃいました!理想の攻め様~と思うくらいときめいたのに、本気で嫌がる蓮の真意を大切にせずに無理やりやろうとしたところはドン引きしてしまいました…自信があってのこと、蓮が可愛いからでしょうけど…

後半は怒涛の展開で何もかもうまい具合に解決してビックリ!!
言葉の違いが最後にも効いてて、うまい具合に終わった。

0

圧倒的な包容力を持つ執着攻めが最高すぎた


最高な作品って冒頭でもう面白いじゃないですか…まさにそれです!!

というのも、初めから攻めの執着臭がプンプン。
最初から最後まで攻めの性格が本っっ当に最高でした!!

犬飼のの先生の本はシリーズなども集めていますが、今のところこちらの作品が一番好きかもしれません。

表紙でエロ満載かと思いきや、いい意味でストーリー重視!
でも雰囲気はめちゃくちゃ艶っぽく甘々!!

攻めは周りからの評判も良くハイスペ。
相手のことを尊重してくれる紳士かと思えば、強引なところもある。
同じ軍内で身分が上にも関わらず、離れようとする受けに追い縋る美丈夫。
長髪好きになってしまうくらい見た目もいい!!

対する受けも美人で強気。
気高く品性があり、攻めが強く惹かれるのも納得。

最初からお互い両想いなのにすれ違い…。
「妓楼」とありますが、複数と関係があるわけではなくお話の中心は軍内が多いです。
一見、設定に地雷が多そうですがそんなことはなくとても読みやすかったです。

時代は戦後くらいで3つの国名が変換されていますが、雰囲気バッチリです。
中華、身分、遊郭など素敵要素が詰め込まれていて、とにかくめちゃくちゃ面白い!

そして絵が綺麗すぎます、笠井あゆみ先生。
内容に合った美麗なイラストに思わずため息が出ます。

その後の二人が描かれている「蜜月旅情」も甘々で最高です。
辛さのある後の幸せが身に沁みます。

ハラハラ感も楽しめて、攻めに一途に愛される受けのお話が読みたい方にオススメです!

4

中華と日本が融合した近未来、独特な軍人もの。

軍服が大好きすぎるので、表紙買いでした。
なかなかセンセーショナルですね。股間部分が。
笠井あゆみ先生のイラストはどれも美しいけれど、たまに股間が気になって仕方ないです。ああ、こんな場所でそんなところを、ああ…。という妄想をかきたてる素晴らしい表紙です。ただ、それを上から下から凝視する自分は不審者以外の何者でもなさそうで辛いところです。はい。

藍華帝国とアレイア合衆国、二つの国に占領され力を失ってしまった大和の国。
蓮は大和の人間でありながら、生きるために敵国藍華の軍人として身をささげていた。
とある事件がきっかけで、妓楼で潜入捜査をしていた蓮のもとに、
かつて惹かれあった美貌の将軍、芙輝が乗り込んできてー
といった始まりです。

なかなか設定を理解するのに時間がかかりましたが、読んでいるうちにどんどん引き込まれました。冒頭から攻の芙輝が登場、その優しさや蓮への愛情がいかんなく発揮されるので、恋愛度も高かったです。
妓楼パート、軍人パートと緩急併せ持ったストーリーはすごくおもしろい!神がかってます。
萌2の理由は、蓮の…の死が軽く感じたこと。あと、芙輝の説明で謎が解明されることが多かったので、ちょっとご都合主義を感じたからかな。
とはいえ、本当にストーリーは面白いです。犬飼先生の他の作品も読みたくなりました。

2

どんどん引き込まれていった


最初歴史物なのかな?と思ったら特殊設定ものでちょいと引いたが、読むほどに引き込まれていった、BLは笠井あゆみ先生のイラストのものしか読んだことがないが、まだそれほど沢山読めてる訳ではないが、今のところ自分の中ではこの話のあらすじがよく練られていて波乱万丈で面白く最後まで引き込まれていった。
文章の表現も上手でキャラが動いて見えるよう。
特殊設定でなければならないことにも納得がいった。
その後ドラマCDももちろん買いました。

犬飼のの先生のファンになった一冊。

5

耐えに耐えて、乗り切った!

笠井先生たどりでこの本に到達。
この表紙なんでエロさ満点なのかと思い込み、そんなに力まず読み始めましたが。

あーらびっくり、シリアス、きゅんきゅんものじゃん!
私は ぐおんぐおん 引き込まれて止まらなかった!
今回はっきりわかったのは
「追い詰められて、今にも「ぽきっ」と折れそうな受け」に
私はめろめろになる ということ。

耐えて耐えて耐えて、最後に爆発し
そして万が一散ってしまったら号泣。
万が一奇跡の大逆転、満塁サヨナラホームラン的な展開になったら、それまた
喜びの涙という、どちらに転んでも、読んでる方にしてみたら
たまらん展開なのが大好き!

今回の攻めさんの正体、設定には うおう、そう来たか。という気が激しくしますが
実際、宮廷の生存競争は激しいものがあるであろうと思いますし、
許容範囲でした。
受けさんにかなり気持ちが入り込んでしまったので
とにかく受けさんが幸せになってくれるなら なんでもいい!という気持ちが
強かったかも。
愛してますの一言を繰り返し言う受けさんの様子を読んで
こういう 「胸が痛む「愛してます」」っていうのがたまらないんだわと実感。
受けさんが愛人(アイレン)になれて、ほんとよかったです。

しかし、ドツボだったわ。面白かったー
(ああ、また受け攻め一部間違えてしまった。すいません訂正)

5

萌えのいいとこ取り

軍人で遊郭かあ、どんなだろうと購入。
ネット通販なので、この表紙でも余裕です!あとは家族に見つからなければ(汗)

内容としては架空の世界でのお話で、軍人ものですが戦争はしてるのかしてないのか?そっち関係は全く平和なので、時代は大正から昭和初期、軍服と遊郭とシノワズリーと萌えのいいとこ取りでした(笑)
その分、色々盛りすぎてどうかなあと思うところも多かったような。
愛人なのに手付かずだったり、ラストのネタバレといい。

何より最後に無口だった攻めがいきなりネタばらしでベラベラ話し出した時点で「お、おう」と萎えてしまいました。2時間ドラマの崖っぷちラストのような(汗)

好きな要素山盛りだったので、雰囲気は楽しめました。
主人公だけ都合が良くて妹さんが幸せになれなかったので、星はひとつ引きました。

5

ファンタジーって難しい

2015年の話題作の1つということで満を持して読みました!評価は…「中立」か「萌」で迷って「萌」です。笠井あゆみさんのイラストってどうしてこうも素敵なんでしょう。うっとり。

さて、舞台は島国・大和(≒日本)。表向きは自治国家ながら西の大国・藍華帝国(≒中国)の実効支配下に置かれて三十年が経った頃ーーという設定です。主人公の蓮は、大和に駐在する藍華帝国軍のトップである元帥の親衛隊に所属する青年ですが、その出自から心の奥に苛烈な執念を抱いています。そんな折に彼が出会ったのが藍大将こと芙輝という美丈夫の青年。二人は惹かれ合いますが、立場の違い、国の違い、そして蓮が抱える運命に翻弄されていきます。

設定は面白いなーと思って読みました。が、なんだろうなー…うまく言えないのですが…惜しい感じでした。こういう、半分リアル・半分ファンタジーのような世界観って破綻なく描いてくれないと途中でぽーんと現実に放り投げられてしまうのですが、まさにそんな印象を受けました。携帯電話もジムもシャワーもチョコレートもある「現代」が舞台なのですが、その割に描写の大半は大正時代~昭和初期を思わせる雰囲気で、都合よくイイトコ取りしてるのも気になったし、肝心な妓楼での一夜や襲撃のシーンがまるっとご都合主義な気がして、なんだか呆気なかったな…と思いました。…てゆーかあんまり妓楼が出てこなかったな?

また、途中までは重厚で耽美なものとして読んでいたのですが、敢えて小難しい言葉を選んで捏ねくり回して書いてます!という印象を受けたが最後、どうも表現が無駄にクドく感じてしまってダメでした。現代劇なんだし、無理に純文学っぽい書き方でなくてもいいのでは…。ファンタジーって難しいなぁ。

元帥と桂木少佐にはぜひ末永く幸せになって欲しいですネ。

5

辛口コメントですみません

軍人モノが好きで購入しました。
二人が幸せで良かった〜と思う反面、話が出来すぎな気がします…。
妾で妓楼に入れられているのにヴァージンは好きな人に捧げることができた受けと、世間では既婚者とされているが実はしてなかった攻め。
仇討ち場面も、なんだかメロドラマみたいな展開で少し盛り上がりに欠けたかなぁ。最初から最後までご都合主義な感じでした。
泣けたシーンは蓮が妹と電話するところ。身体の弱い妹、舞は電話口で咳が止まらなくなりますが、蓮は敢えて「大丈夫か?」などの言葉をかけることなくただ助けてほしいと祈る。
舞はもっと話していたい様子で数日後、兄に会うのを楽しみにしていたが、その願いご叶うことはなく…。
舞にも幸せになってほしかったです。

4

攻めがカッコイイ!

軍隊、愛人、遊郭など独特の世界観を感じる作品です。攻めの正体のオチが少し無理があるかな~?という感じでしたが、全体的に醸し出す雰囲気と内容がマッチしていてとてもよかったです。
個人的には攻めがとても好みでした。凛々しい長髪イケメンで頭が良くて、体格もがっちり系、、ああ素晴らしい攻めでした。
受けは儚げな感じが美しさに拍車をかけていて、笠井さんのイラストもぴったりでした。白い軍服とか!愛人なのに軍服!しかも白ですよ!すごい趣味ですよ!
しかし、こんだけ一途に思われて蓮は幸せものですよ。なのに途中遠ざけるのは歯がゆい~感じがしましたが、最後は納まる所に納まったので読み終わってもスッキリしました。

4

健気な蓮の様子に心打たれます

背景や人物に特殊な世界観があるものの、恋愛要素だけを見詰めてみると、とても王道的なBL作品のような気がします。それも、特別綺麗で切ない。
恋が始まる入口さえも、とても可憐で控えめで美しく、その後関係が近付いていっても、上司に忠誠を立てて身を守る様子や、攻めの(後には勘違いだと判明しますが)素性を知った後に身を引こうとする様子、結ばれた後も人知れず涙を流す姿、その全てが好みで最後を迎えるまで、どうか幸せになってほしいとばかり思っていました。
そんな健気な受けを裏切ることなく、情熱的で真っ直ぐに愛情を注ぐ攻めも好感度が高いです。受けが一番引っ掛かっていた事柄への種明かしは正直予想がついてしまっていたものの、それの説明の仕方は王道かもしれませんが素敵です。
また、受けへの嫌がらせをしてくる先輩も、少し歪んではいますが自分の想い人への強い愛を示していて、憎めない存在かなと私は思えます。
設定上、目を背けたくなるような残虐性を感じる部分はあるのですが、それを背負った受けへと(もしかしたら嫌味かもしれませんが)終盤に言葉を投げ掛ける男娼の子のお陰で、最後には重くなりすぎず、良い意味で中和された気がします。
色々な愛情が表現され、途中で凍り付くような展開はあるものの、最後にはキチンとハッピーエンドとして収まってくれる安心して読める作品です。

6

健気受けが好きな人に推したい

表紙も設定もエロも凄くイイ!!私は大好きです!!

まず、「妓楼の軍人」というタイトルから…
同人3大パロは軍パロ・遊郭パロ・学パロと言いますが(多分)
そのうち2つが入っています。
軍人でありながら、特殊任務で男娼になる。
はあ。なんと美味しい設定でしょうか?!

時代設定は電子機器から察するに現代とさほど変わらないと思いますが、
どことなく高貴な時代物のような雰囲気があります。
作中人物の思想や言葉遣いが、そう思わせる一定の品があります。

エロも、軍ものなので主従あり、身体検査あり、
攻めさんとは、本心を押し殺した切ない廓での初回、氷解してラブラブな2回目とバリエーションの面でも内容的にも楽しめました。
健気受けが好きな人に推したいです。

最後の種明かしで攻めが急に喋りだします。
それまでは必要なことも言葉を選んで寡黙な印象の攻めでしたが、ここは非常に長台詞です。
これはCD化の際に聴いていてしんどいパターン。
こういう終盤で一気に喋らせて解決に持っていく構成は興醒めしがちですが、
それを差し引いても、作者の熱量を感じる作品でした。

8

表紙萌えだけど中身は普通

まず例によって笠井先生の気合いの入ったすばらしい表紙。そしてレビューの高さ。期待感満載で読みましたが、中身は現実世界の国際情勢をモチーフにしながら、骨子は割とよくある純愛ストーリーでした。

健気で芯も強い受け、そして高貴で武術にも長け、人格者で美丈夫のスーパー攻め様。受けの月里は別の権力者の愛妾(ただし未通)のため、このカップルは許されない関係だが、純潔を貫きつつも惹かれ合う気持ちは止められない。やがて時勢も変わり、最後にはハッピーエンド(Hもあるよ)。

笠井&犬飼さんの組み合わせにしてはエロは控えめで、甘いラブストーリーが中心。ちょっと物足りなかったかな。最後の展開も読めたのであまり驚きもなく、普通に楽しんだ印象。ここまで評価が高い理由は正直ちょっと分からない。

3

これは秀逸なBL小説。

これは、本当に秀逸なBL作品。
軍の親衛隊という萌え設定、白い軍服に膝丈の軍靴、その美しい容姿だけで無く、主人公が妹を護るために自分の心を殺して親衛隊の一員(愛妾)となり、元帥に仕えるというストーリーは、彼を取り巻くその背景も含み、とても興味深い作品でした。
この作品の秀逸さは、どんなに主人公を貶める設定に置いたとしても、そう読者にハラハラ思わせながら、きちんと裏の設定で救済措置を用意してくれているという事ーーー

ああ、やっぱり来てくれたーーーこの安堵は、幸福感以外にありません。
その書き方に、思わず、巧いなあ!と、口元がニヤケました。

こういう作品の中には、どうしても避けられない辛い性交渉が存在し、結果、自分もパートナーも裏切る結果を強いられるものが、時々あります。
それは、物語の深みを産むために必要な要素の一つなのかも知れませんが、やはり、哀しい。
やっぱり、主人公には好きな人と結ばれて欲しい。

好きになってはいけない人、だけど、恋してしまった。
その一途な気持ちが、読んでいて本当に心地よい作品でした。

7

先入観で判断するな!

ランキング上位なのは知ってました。
しかし、あらすじと表紙を見て
「いや、これは私とは絶対合わない!」と
思って、完全にスルーしていました。

でも、だんだん小説初心者として、
「これを読んだら新しい扉が開けるかも…」という期待感が膨らみ、
とりあえず読んでみるだけ読んでみようと思って、購入を決めました。

読んでも、「しゅみじゃない」マークをつけてしまうことに
なるんだろうなぁと思いつつ、ページをめくってみたんですが……

文体が凄く私好み!
しかも最初から架空の国を想定したヒストリカルな感じで
冒頭から、のめり込んで一気に最後まで読んでしまいました。

思い込みで判断していた私は莫迦だー!
こんなに面白い小説をずっと避けて通っていたなんて!><

ホント、私は愚か者です。

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架空の国大和を舞台にした主人公の蓮(受け)と芙輝(攻め)の
軍人ラブストーリーです。
蓮も芙輝も軍人なのですが、物語の冒頭から
蓮は妓楼にいて、男娼としてそこで住み込みで暮らしています。
そこに訪れる美しい軍人芙輝。
冒頭から蓮に熱烈な恋をしていることが分かり、否が応でも
期待感が高まります。
キスシーンは美しかったなぁ…(笠井あゆみさんの挿絵も!)


でも、蓮が妓楼でマダムの力を借りながらも
処女を貫いていたという設定は
ちょっと無理があったかも……。

軍務だったとしても、何と言っても妓楼ですからね。
他のシン等の男娼の目もありますし、
どうしても違和感を感じざるを得ませんでした。
そうまでして、その処女はだれのためにとってあるの?
という感じもしましたが……

しかし!
物語の上で、その処女を芙輝に捧げられたのは、
やっぱりどうしても嬉しかったです。
顔がニヤけてしまいました。
うーん、処女って言葉はやはり魔力があるのでしょうか??(笑)


でも芙輝も言っていましたが、
重要なのは「最初の男」になることではなく、
「最後の男」になること…というのには、凄く納得しました。
そうですよね、最初がどうあれ、
その人が最後であれば、一生を添い遂げる…という意味にも
なることがあるわけですから。



話は変わって、蓮と芙輝がどのようにして出会い、
どのようにお互い惹かれていったかという話に移ります。

うん、ここは良かったです。
歴史物語的な抒情詩のような雰囲気で、美しかったです。

そう!
この物語は全体を通し、蓮と芙輝の美貌も手伝って、
雰囲気全てが美しいのです!
あまりに美しすぎる設定に無理があるという人も
いるかもしれませんが、私はこういう雰囲気は結構好きですね。
笛の音に惹かれて、こっそりと聴きいる…とか。


それに対し、残忍な部分もあります。
蓮の両親の話。
そこまで凄惨な話にする必要があったんでしょうか……?
共に蓮の目の前で斬首になって、蓮にもその返り血がかかったとか…
物語をより深めるためのバックボーンかもしれませんが、
私は、うーん?って感じでした。



そして、最後の決闘のシーン!!
これはハラハラしましたね。
ラブシーンよりずっと萌えたかも!!
蓮が予想以上にめっちゃ強いのも驚きましたし、ドキドキしました。

総督の正体?は、相当無理があると思いましたが、
(声とかで普通ばれるだろ!!とか)
何とか二人とも無事でよかった。


最後のエッチシーンは、
ふたりとも大怪我を負ってすぐ後のことでしたから、
「痛いのに無理するなー!エッチは後でもできる!」とか
言いたくなりました(笑)


大団円は嬉しかったです。

-------------------

あとがきに書いてましたが、
こんな作品をずっと眠らせていたなんて、
勿体ないです!

犬飼ののさん、早く世に出して欲しかったなぁ。



ちょっと無理な設定のところもあったかな…と
思わせるところもありましたが、
全体的な叙情的な雰囲気には酔わせてもらいました。

良かったです。

6

Krovopizza

あやちゅけさま

こんばんは!
「ブライト・プリズン」3巻のレビューにコメントありがとうございます(*^.^*)

犬飼ののさんの作品、個人的にはブライト・プリズンシリーズと薔薇シリーズがオススメです(薔薇シリーズの方はスピンオフの「慈愛の翼」が特に大好きです♪)

あやちゅけさまがレビューで書かれているように、全体に漂う美しい雰囲気は犬飼作品の魅力の一つだと思います☆

純愛肉食攻め最高

大好きな作家さんの作品ですが、表紙が凄いので驚きました。
あらすじと表紙で、凄くアダルトな物を想像しました。
実際には攻めの芙輝と受けの蓮の純愛物で、軍服・長袍・愛人契約などの萌え設定の中に、二人の切ない恋と、二人の家族愛などの感動が詰まっています。
攻めの芙輝様が、性格の良い上品な人なのに、とっても助平で肉食で最高でした。

以下、ネタバレです。
妓楼物なのに攻めとしか寝ないとかいう設定は、あまり好きでは無いですが、このお話は主人公の蓮が妓楼に居る理由が、スパイを炙り出す為の特殊任務だった為、違和感無く貞操を守る設定を受け入れられました。
男妾なのに処女という設定ですが、ヤンデレ美人の上司の存在で納得行くので、攻めとしかエッチしないBLが良いライトな読者の事を、よく考えてるんだと思いました。同人時代の犬飼さんは凌辱物とか書いていたので、商業作品は大人しくてちょっぴり寂しい所もありますが、この作品ではこれで良かったと思えました。主人公の処女設定がご都合主義にならずに、きちんと説得力があって、やっぱり上手ですね。

最後に判明する攻めの設定と過去が、珍しい物だと思います。
国や身分違いの所為で起こった勘違いとか擦れ違いも切ないです。
でも解決する時は可愛くて笑えたりもして、全体的に緊張感のあるエロティックな作品なのに、読後は凄く幸せな気分になれました。
犬飼さんは悲惨な設定でも最後はハッピーエンドにしてくれるから、凄く好きです。

イラストの笠井あゆみ先生も大好きなので、満足度の高い作品でした。

17

世界観は良いですが、あと一歩!!

ブライト・プリズン、暴君竜と好みのお話を書かれていた犬飼ののさんの作品だったので、カナリ期待していたのですが、残念ながらハマりきれませんでした。。
軍事物ファンタジーな世界観は嫌いではなかったのですが、ご都合主義というか、そりゃないだろという突っ込みどころが多いのが気になりました。
ネタバレですが、あの立ち位置にいながら、受けがこれまで純潔守れてたのも無理があるだろうと思いますし、受けの暗殺への思いもなんだか真に迫らず、そんな反乱分子を起用してるのもどうなのかと思いますし、警備甘いだろ。。みたいな点も気になりました。
攻めにいつもの強引な男臭さがなかったのもハマれなかった要素かもしれません。
受け、攻め共に特に魅力を感じず、最後は飛ばし読みしてしまいました。
また次回作に期待しております!!

5

今回は犬飼さんの作り出す世界観に馴染めず

まず話の舞台となる空想の国名がどこの国を基にしたかすぐに分かるが、大正から昭和初期にかけて影のある時代背景を思い浮かべていたらWIPなる通信機器が出てきたり、物語の設定上必要とはいえ、特権階級が幅を利かせている軍隊が出てきて何だか時代錯誤感が強い。

登場人物の服装も軍服、長袍、藍華ドレスとどれも装飾的色合いが強くて特に軍服は白、黒ときらびやか。
多分制服萌え要素も含まれているのだろうな~と感じつつも、萌える事はなかった。

あと、犬飼さんの小説の受けって生まれ持った苦悩を抱えながら攻めを愛し続けるってイメージが強くて今回の蓮にもそんな内心の激しさがあるものの…。

そんな蓮の行動の原動力が、憎しみか逆境に屈しない誇りか自己犠牲か…ってのが自分の頭の中でいまいちはっきりせず、芙輝に言い寄られても毅然として拒めずに惹かれていく辺りも、意志がぶれるのではなく芯のない曖昧さに感じて歯痒かった。

両親を処刑された凄惨な過去や出自による差別を受けていながらも、妹の為に藍華帝国の李元師の男娼でいるという葛藤が弱い気がした。
この辺り、好きでもない李元師の言い付けとはいえ純潔を守る事で庇護を受けている蓮と比べて、たとえ男娼であってもどん底を這い上がってきた脇役のほうが気迫がある。

…てな訳で、今回の犬飼さんの小説はどうも趣味じゃないっす…
好き作家さんの作品なのに世界観にもキャラにも浸れずにテンションが低いまま読み終えてしまって内心ショック…。

しかしまぁ…
本の内容とは別に、表紙がスゴいっすね!!
本屋で買うのをためらわせる際どさなんてお構いなしですな。
目のやり場がないのに妙にキラキラしてて困ります、笠井さん(ノД`)…
と言いながら私はポチっとネット注文で済ませましたが(笑)。

7

うちの地元で激推し本

こちらの本、うちの地元のとある書店のBL小説の新刊コーナーに異常に高くそびえたつほど積まれていました。
他の新刊が5~6冊程度積んであるのに対し、こちらの作品20冊ぐらい積んでありました。
いや~、表紙の受けさんが乳首ツンの股間があぶない状態のイヤン♡な格好しているし、書店で購入するには結構勇気が要りそうなのに店員さんが強気で推してる所がいいなと思い、迷わず購入しました。

読む前に、犬飼さんなのできっと中二設定×エロエロに違いない!!
と予想していたのですが、やはり中二設定全開でした。

受け・攻めは供に軍人で、受けのほうは親衛隊(喜び組的な)に所属していて、愛妾という設定でした。しかも国自体も、大和国が藍華帝国、アレイア合衆国の支配下に置かれるというパラレル設定でさすが犬飼さん、期待をはずさない。

内容は身分違い、人種違い、勘違い。とにかくすれ違いの連続でした。
何ゆえこんなにすれ違うのか!?と思うほどなかなかくっつかない二人。
その原因は受けさんが頑な性格のタイプだから、なのでした。

何度も「はよぉ抱かれなさい!!」と思ったのですが、
なかなか体を許さない受けさんでありました。

受けさんは、本当は今すぐにでも結ばれたいのに、
意固地に自分の考えを貫いて更にあれこれ考えて、
なかなか体まで進展しないという…。
そして攻めも受けが嫌がることは決してしない、超絶男前なので手を出さない。

というわけで、エロエロは期待したほどではなかったです。
焦らされて焦らされて焦らされて…でした。
あ、一ページ目から激エロみたいなのを期待して買ったからそう感じただけですが。
でもこの焦れったいのを我慢したら、
きっとエロ場面で心臓が大爆発するんだ…
だからそれまでの辛抱だ…!と思って読みました(笑)
焦らされたぶんだけ楽しめた気は…した!!w

あと男娼・軍人ものというだけで複数・強姦などのドギツイ内容もあるかも?と薄ら予想していたのですが、それらがなかったのでこの世界観にしては意外とやさし目かな?と感じました。多少は貞操の危機っぽいものもありますが寸止め表現です。
かなりきわどい位置にいるのに、受けさんの貞操が真っ白というミラクル!
受けが攻め以外にやられるのがダメ!な人には嬉しいお知らせです。
安心して読んでください。

とりあえずコミック化して欲しいです。
軍服とかチャイナドレスとか攻めが長髪とか視覚的に萌え萌え要素満点の中二設定なので、
本当に、心から笠井先生の超美麗神グラフィックで漫画が読みたかったです。

もろネタバレになるので何の言葉かは書きませんが、
芙輝(攻め)が月里(受け)に対して使っていたあの言葉、
中国語専攻の友達に中国語を教えてもらったことがありまして、
それで読みながらもしかして?と思っていたのですが、やっぱりでしたね。
意外と知ってる人、多いかも^^

中二設定&勘違いすれ違いでじれったい展開の末に結ばれる系のお話がお好きな人には向いているかもしれません。

ところで、あのタワーは今頃どうなっているかなぁ…
また行く機会があったら確かめてみたいです。
各書店の推し作品がそれぞれ違って、書店めぐりも面白いです。
店員さんの強気が当たっていることをお祈りします。

10

糖度高めの軍国ファンタジー

近隣の帝国に支配される島国大和という
近代パラレルのような設定。
言語や文化などかなり中国や日本に似ていますが
特に政治思想的なテーマはないので
気軽にファンタジーとして楽しめました。

処刑された攘夷党員の遺児で
施設育ちの大和人・蓮(受け)。
優秀な軍人ながら、逆賊遺児であることから
親衛隊隊員(元帥の男妾)の地位に甘んじている。
両親を殺した大和総督を暗殺するため、
そして離れて暮らす妹を幸せにするため、
自分のプライドや恋心を犠牲にして
職務に殉じることのできる、
とても実直でひたむきな人物です。

攻めの芙輝は、貴族出身ながらとても気さくで温厚。
悠李にベタ惚れで、どれだけ拒まれても
めげずに会いに来る姿が健気なワンコのようです。
蓮も芙輝にメロメロで、彼の前では乙女のように可愛らしいのですが、愛妾という立場上、元帥を愛していると嘘をつかなければならず…というすれ違い。


こう書くとなんだかシリアスな話のようですが
読んでみると甘さやコミカルさも。
女装して男娼になりすます蓮、
元帥を愛する美人上官による蓮イビり、
蓮と芙輝のほのぼの異文化交流など
とにかく犬飼ののさんの好きなものがこれでもかと詰め込まれたディープな世界観が楽しいです。

身持ちの固い蓮はクライマックスまで童貞ですが
元帥に尻の穴を「検査」されたり
件のヤンデレ美人にフェラされたりと
きわどいシーンは多々あり、
快楽に戸惑う蓮に大変そそられます。
芙輝とのラブシーンは前半がプラトニックだった分
タガが外れたように恥ずかしい台詞のオンパレードで
何だこのバカップルは!と卒倒する程ラブラブですv


総督と蓮との対決~クライマックスは(すごく盛り上がりますが)ちょっとご都合主義的かな。
しかし濃密でドラマティックな世界に浸ることができ
全体的には大変楽しい読書となりました。
犬飼作品は、「こういうのが好き!」という
作家の愛情と情熱がビシバシ伝わってきて
読み進めるほど引き込まれるのが魅力だと思います。

笠井あゆみさんの挿絵は、蓮が可愛すぎて
イメージとは違いましたが、いつもながら美麗でした。表紙の、受けの股間部をブリーフとキラキラベルトで隠すセンスが大好きですv

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