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katakoi romantic
これは愛を知らない琥藍(攻)が、愛を知る(自覚する)お話です。この物語、私にはピッタリと来ました。全て過不足なく、こんなに満足する小説は本当に稀で…。
本当はちゃんと親なりに愛情をかけて貰ったのに、それをうまくキャッチ出来ずに(親も上手に渡せなくて)、「愛ってなに。分からない。」「親にもロクに愛され無かった自分が他人に愛して貰える訳ない。」なんて一度でも考えたことがある人には是非読んで欲しい一冊です。
以外ネタバレです。
傷つかないように心を殺し続けてきた琥藍が切ないし、そんな「無」の琥藍を愛する椎名目線でも片想いの切なさで、キュンキュンです。両方を理解してしまうと矛盾なんですけどね、身動きとれずに平行線なんですけどね、、、、。
デザイナーとパタンナーという関係、ベストだと思いました。一対という感じがして。
いくら才能溢れるデザイナーでも構想を子細に理解してくれるパタンナーがいなければそのデザインが世に出ることは出来ないし(自分で1枚1枚パターンをひいてトワルを組む、というのは非効率的なのでおいといてw)、いくら腕の良いパタンナーでもデザインを書く人がいなければただの宝の持ち腐れ…。
どちらかが欠けたら成り立たない。そんな二人の作品は、これまでもこれからもずっと、二人の『愛の宝物』なんでしょう、うんうん。
琥藍があのタイミングで椎名の「裏切り」に遭うのも、ベストだと思った。それが無ければ、琥藍と織絵の和解はあり得なかった。自分の存在意義に関わるような重大なことについて意識を改めるって、余程の事がない限りは無理だと思う。やはり、同じ目に遭わないと理解出来ないものもあると思うし…。あの琥藍にはあれ以外は無かったと思う。
そして織絵の愛情の証拠も、あれがベストだったんだろうと思う。愛情は物で計るものじゃない。それでも、目に見えないものを、それ自体を信じていない人間に示すには、物は大きな材料だと思う。特に忙しい織絵が「ストーカー」レベルで息子の成長記録を丁寧に保管していたからこそ、嫌でもその愛情を理解することができた、せざるを得なかった、ということだと思うから。
というか何より何より、自分の首を絞めるにも等しい、そんな裏切り(愛情としか読めないw)を与えられる椎名の男前っぷりったら………ほんと、男前過ぎて、もう、もう、大好きな受けです。
出来れば想いが通じあった後のラブシーンをもっと見たかったのですが、琥藍、自覚が無いだけでセフレ関係でもあまあまメロメロのセックスをするので、まぁ、いっか(笑)
●恋◯◯◯と銘打ったシリーズ(何と呼べばいいんでしょ?)一作目です。
まず、攻めの琥藍のビジュアルがとっても格好良い(≧∇≦)
美形揃いのこのシリーズ内でもNo.1かと。
受けの椎名も美人顔だから、なんとも見栄えの良いCPです。
高校生の頃からセフレとして付き合ってる2人ですが、2人とも両思いだという事が分かります。
ただ琥藍は親の愛情の欠如(本当は愛はあったんですけどね…)により『愛する』という事が分からないからもどかしくって。
すれ違って一旦離れてた琥藍が再び椎名な前に現れ、発した言葉は無自覚の凄い殺し文句でした。
あの発言後の、椎名の男っぷりも良かった〜。
そんな後、琥藍が長年わだかまりがあった母親と向き合えた後、はじめて「椎名を愛してる」と言葉にしたのはキュンときました。
切ないところがありつつも、本当は両思いというのが分かっているため安心して読めた作品でした。
大好物の幼なじみでセフレ(`・ω・´)クワッ!
とワクワクしながら手に取ったんですが、
メインよりも攻めの母子関係の印象が強いのがちょっと残念かな。
出会ったのも、仲良くなったキッカケも、
すれ違いも、修復も、恋人関係成就へも、
全ての事柄に大なり小なり関わるのが攻めの母親の存在。
いや、そもそも母親と呼べるかどうか?
少なくとも私には理解しがたい女性だったため萎えました。
でもそれ以外の部分は楽しく読了♪
幼なじみでセフレでサバサバした関係だと本人達は認識してましたが
読者的には溺愛っぷりが見て取れてイチャイチャにしか見えないぞー(∩´///`∩)
また、愛され下手の不器用さにはキュンキュンと涙そそられました。
さて。
攻めは特殊な家庭環境で育ち…というか"家庭"ですらない家で
産まれたときからシッターや家政婦とともに成長しました。
親からの無償の愛とされるものを知らない事実を幼い頃から知性で理解。
愛なんて知らないし、自分の中には生まれることのない感情だと割り切っています。
とうの昔に"母親"という存在は切り捨てた攻めにとって
幼なじみである受けだけは常に側にいて気を許せる特別な存在。
けれど愛を知らない男は特別な感情の名を知りませんでした。
受けが攻めを恋愛の意味で初めて意識したのは、
攻めから「セックスしてみないか」と誘われた時です。
恋の自覚が皮肉にもセフレの始まりだという…;
受け視点だと「切ない片想い」となるのですが、
攻め視点だと受けを大切に思っているのが伝わって。
気持ちは繋がっていないけど甘々な両片思いにニヤニヤしました(∩´///`∩)
そもそもこれをセフレと言っちゃうの?というぐらい甘いッ!
そこらの恋人よりしっかり愛情のあるセックスじゃないのかな、コレ。
受けが嫌がることはしない・痛がることはしない・意識飛んでるときは手を出さない。
次の日足腰立たなくなった受けのためにベッドまで食事を運び"あーん"で食べさせる。
これをサバサバしたセフレというのか…?否だよ!否!!!←
ここまで甘々なのに恋人ではない理由は攻めの性格が大きく作用します。
大切だと思える人が居て、相手を尊重し慈しむような行動が取れるのに、好きではないという…。
愛そのものを知らない攻めが個人的にはとても切なく感じました。
何かしてもらうには相応の対価が必要であり、それは恋愛の上でも同様で。
ようやく受けを特別に思う感情に名前がついたときですら、
自分には受けに返せるものがないからと絶望に駆られてしまうのがもぅ…(;ω;)
攻めの愛され下手っぷりが切なくてウルリときました。
そんな攻めを大きな愛情で支えている受けも良かったです。
自分が攻めにとって特別であることはわかるけど、
恋愛にはなりえないと切なさを滲ませている時のすれ違いにキュンキュンしました。
上にも書いたけどとにかく残念なのが攻めの母親。
世界で活躍している設定ですがとてもそういう風には見えなかったな…。
言動が深窓のお嬢様みたいだなーと。(挿絵も少女っぽさがあって;)
子供を遠ざけた理由を聞けば聞くほど首を傾げてしまいました。
幼馴染で同い年な2人がセフレの関係。愛がわからない、愛せないという琥藍のために、椎名は恋人ではなくセックスもする友達としてずっと一緒に過ごしています。でも、琥藍は無自覚ながらも椎名が好きで好きで、らぶらぶなんですよね。それが読んでて初めからわかるので、「早く自覚しなよー」とツッコミを入れながらも、安心して読み進めることができました笑
すれ違いもあるんですが、それも自覚するためのもの。
思いが通じあった2人のらぶらぶ度合いが、甘くて甘くて!
間之先生のは、前読んだ1作があまり好みのものではなくて、
これも足踏みしてたんですが、読んでよかった!
大人同士の甘いお話で、大変癒されました。
(ところで、この一連の〇恋~ってどんなシリーズ名を付けたらいいのだろうね?)
攻め・琥藍(くらん)は世界に通用するトップモデルというだけではなく、匿名でインディゴなるブランドのデザイナーとしても活躍している。
同い年の美人受け・椎名はアパレルメーカーのパタンナーとして手腕を発揮している、公私共に付き合いが充実している友人同士だ。
はた目から見ても既に見目麗しいカップルにしか見えないこの二人、実は『恋愛感情を持っていないが椎名なら試しでも抱ける』と琥藍が言った提案に椎名が乗ったきっかけから、10年余りセフレ関係が続いているのだ。
身体だけの関係に甘んじる一方で愛している本心を隠している、しかも身体の相性は抜群だなんてBLでは両片想いのフラグとしてお約束なんだけどね。
琥藍の帰国早々にバスルーム内で、更にマンションに籠って服を着る間もないという程にラブシーンが多かったが、イヤらしさってのはなかったかな。
これだけ琥藍の溺愛ぶりが駄々洩れで、ただのセフレで済む訳がないじゃぁないの(笑)
ただこの話、琥藍と椎名がきちんとした恋人同士になる過程以上に、絶縁状態となっている琥藍と母親・織絵の絆の修復に重きを置いているなとは感じたが、さすがに復縁は厳しいのでは、と案じた。
育児放棄した母親を許すって相当厳しい事だからね。
それを望んでいない琥藍が、椎名が織絵と通じていたのにショックを受けて音信不通になるのも無理はない。
しかし、どん底な気持ちの時に琥藍が椎名への想いを見つめ直す過程が読めた事で、彼の不器用な恋愛表現が愛しく思えてきたのだった。
最初、織絵と琥藍はどうも母子して体温を感じさせないキャラクターという印象故に馴染み辛い部分もあったが、終盤ではほっこりする場面もあって、期待通りのキラキラした話に満足できた。
そして、評判通りの甘々も堪能できたのだった。
作家様買いです。
恋を知らない琥藍と、琥藍の幼馴染み兼セフレの椎名とのお話。
椎名は琥藍の事が好きなのですが、自分の気持ちを伝えて関係が壊れるのを恐れている為、自分の気持ちを琥藍に伝えません。
その椎名の気持ちに切なさを感じました。
二人がセフレになった経緯にちょっと…って思っちゃって
最初は琥藍のことがあまり好きじゃありませんでした。
椎名の気持ちを知らなかったから仕方ないのですが
「椎名なら抱けそうな気がした」とか「男同士でヤるのがものすごく快いって聞いたから抱きたい」とか
誠実じゃないなぁって思っちゃって…。
でも、まさかのきっかけを知って、えぇ…!?琥藍ってすごく一途じゃん…!って思ってびっくりしました。
これは見事なすれ違い…。
しかもその後より心が痛くなる展開があって、涙が出てきて辛くて仕方なかったです。
最終的にはちゃんとハッピーエンドなのですが
いやぁ…長かったね…。
でもほんとによかったと思える最後でした。
アパレルのパタンナー・椎名(受)と
幼馴染みでトップモデルの琥藍(くらん・攻)。
学生時代から身体関係にある二人だが
お互い恋人になろうとは切り出せず…。
琥藍は世界的デザイナーを母親にもつ
日本人離れした美貌のモデル、
椎名は目力の強い(気も強い)美人
という大変華やかなカップリング。
ファッション業界が舞台ということで
個性的な脇キャラも多く
非常にキラキラした世界観です。
受の椎名は、世話好きの優しい性格で
情事の最中、モデルの琥藍の身体に爪を立てないよう触れるのを我慢しているような健気さが良いです。
幼少から無愛想な琥藍に何度も話しかけたことや
琥藍と母親との仲を取り持とうと裏で動いていたことなど、本書の展開のほとんどが彼に端を発するものであることを考えると、とても行動力のある人物だと思います。
攻の琥藍は、海外在住の母親が育児を使用人に任せきりだったため、愛を知らず育ってしまった人。
ほとんど感情を表に出さない彼が
椎名にだけは執着していて
ラストには最高に甘い愛の告白を!!
とてもカッコいい攻ではあるのですが
最初から最後まで達観しているため
感情を追いにくいという難点も。
本書の大きなテーマは「琥藍と母親の和解&琥藍の成長」だと思うので、もう少し感情を出すなり自分から行動を起こすなりして欲しかったです。
また、読み終わってみれば
琥藍と母親との和解シーンに最もインパクトがあり
椎名との恋愛や、業界描写については
やや印象が弱い気がします。
椎名と琥藍が両片想いであることは
両視点あるためすぐ分かりますし
誤解が解けるシーンもあっさりめ。
二人の関係が、母親との和解というクライマックスの通過点のように見えてしまうのが少しだけ物足りなく感じます。
琥藍がデザインし、椎名がパターンをひくという仕事面での二人の絆ももっと詳しく見てみたかったかも。
しかしフランスでの母親との再会には
最高の舞台が用意されておりとても感動的です。
母親の乙女チックなキャラクターは
好みが別れそうですが
作品のロマンティックな雰囲気には
合っていたかなと思います。
全体の雰囲気は好みだったので萌評価で。
親からの愛情を受ける事なく育った、世界的人気モデル琥藍(攻)と、小学校入学の時からの付き合いのパタンナーの椎名(受)。
椎名は早くから琥藍に対しての気持ちを自覚していたが、琥藍は親からの愛情を受ける事なく育ってしまったため、何事に対しても感情が欠落している。それ故に、高校二年生の時に、琥藍が必要以上に学校に来ない事を寂しく思った椎名が学校に来るようにと誘ったとき、仕事現場で
「男同士でヤるとものすごく快いって話が出て試してみたい」
でも話を振ってきた相手はやだから
「ご褒美をくれる?椎名がほしい」
とか
今まで付き合ってきた相手は椎名に何気に似てる
とか
琥藍は世界的人気モデルでありながら椎名以外はずっと会えなくても他の人には興味がなかったりと、読んでいるこちらは、がっつり両思いとハッキリわかるのですが、そこはそれ琥藍は愛情がどういう形の物かと言う事がわかりませんというパターンです。
で、椎名は側にいられるならと、セフレ状態を受け入れています。
一ヶ月ぶりに帰ってくる琥藍の為にお風呂場で準備をしている椎名。
いかなりそのまさにの場面に帰って来ます(笑)
いろいろ甘い椎名はいろいろ許します(笑)
後はややお決まりの展開で、椎名が琥藍と母親との間を取り持とうとしますが、琥藍にとっては裏切りでしか無く、喧嘩別れしてしまいます。
椎名が居ないと、眠れないし食べられないし。無自覚さんです。
でも…
そんなに大きな事件や出来事はおこりません。
さいごは、琥藍は椎名を愛していると理解し、母親の心情も理解でき
いろいろな感情が溢れてきます。
椎名の健気な一途さとか、琥藍の心情とかはよく伝わってきたのですがパタンナーとデザイナーの関係性あたりがイマイチ取って付けた感がありました。
琥藍が無自覚ながら急展開の告白するシーンは、先が読めるようなパターンではあるのですが、グッときました。
キラキラしたロマンティックな世界に高星麻子さんの美しいイラストがマッチしていて楽しめました。
母親から愛されていないと思い込んで育ってしまったために「愛」がどういうものかわからずに育ってしまった攻めと、そんな攻めに片思いをしながらも高校生の頃から体の関係を続けている受けという二人を描いています。
恋愛感情が欠落している相手に片思いしつつセフレで我慢してる受けなんて、めっちゃ不毛なストーリーに感じますが、攻めは無自覚だけど受けを執着溺愛してるのが判るので読んでて恋愛描写で辛さはないです。
受けは、愛を知らず苦しむ攻めを黙って支える健気かつしっかりとした男前でしたし、攻めも愛についてはわからないと言いつつも受けがいない世界では生きていたくないなんて事を言ってしまうので、そこらへんはなかなか良いのですが、私は攻め母の存在が無理です。
読んでいる最中は、攻め母の事情や言い分にもなるほどなぁ、仕方ないのかもなぁ……と納得しかけるのだけど、いやいやいや!やっぱりそれは違うだろ!みたいに思ってしまってモヤモヤするんです。
たった一人の母に愛されずに育つ我が子の苦しみなんかをまるっきり無視して、愛する男に突然去られてしまった自分の哀しみにどっぷりと骨の髄まで浸りきってる様子に辟易します。
子供にとっての一番の不幸は「自分が親から愛されていない」と思ってしまうこと、そしてそういう育て方をする親は罪だなと思ってしまうんですよね。
その後、ようやく立ち直って(立ち直るまでに至る時間が通常の人の数倍はかかっている)我が子に対する仕打ちを反省して、陰ながらストーカーというか我が子のコレクターみたいになって愛している様子はあるけど、何を今更……遅いわ……と思ってしまう。
我が子とようやく再会できて、感情が高まりすぎて失神しちゃうような繊細なキャラ(失笑)なので、思考回路が極端すぎてついていけないというのが素直な感想。
二人はなかなか良かったんだけどなぁ……。
電子書籍なので、表紙しか絵がなく挿絵が皆無なのが悔しい……
だって攻めは東洋と西洋が絶妙に入り混じった独特の雰囲気を持つノーブルで完璧な美貌を持つ世界的なトップモデル。
受けも世界レベルではないけれど、充分な美人さんという組み合わせなのに、電子には挿絵がないなんて……!!
この作家さんの本を読むのは2冊目です。
作者さん自ら、「甘い話が好き」と書かれているくらい、
ハッピーエンドで終わりますね。
琥藍は「愛がわからない」と言うけれど、
読者的には琥藍サイドの話も読んでいるので、
めっちゃ椎名のことすきじゃ~~ん
と、わかるので、
あとはどういう風にくっつくのか見守っている感じです。
なので、特にこちらがハラハラしたりはしなかったです。
安心して読めてほっこりしたい方にはおすすめ。
高星先生のイラストは美しくてよいです。