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ryoukataomoi bokura no road
とっても面白かったんですが、気持ちも距離も離れ離れ、すれ違いの続くせつない作品でした。
最後まで我慢して読むと素敵なラストなんですが、それまでが結構辛かったです。
自転車ロードレースのプロを目指して高校卒業後、単身フランスへ渡る兼行。恋人の天城は地元で大学に通い、祖父の自転車屋の手伝いをしながら日本から兼行の応援をします。
結ばれるまでのくだりは回想でさらっとしかなく、最初から恋人、それも出だしはお別れのシーンという、珍しいタイプの作品だと思います。
その兼行が日本に帰って来るのはお話の中、6年間で2回だけ…。
最初はネットで話したり、テレホンならぬパソコンセックスをしていて恋人らしいのですが、月日が経ってだんだん連絡も少なくなり、天城のほうには支えてくれる後輩も現れ…。
一般的に見れば、もうとても付き合ってるなんて言えないと思います。
天城は家に何かあっても兼行の邪魔をしたくないからと連絡をせず、兼行はプロになれば天城をフランスに連れていきたいと思っていますが、なるまで無責任なことは言えないと確実なことも何もいわずに連絡もあまりしない。
なら天城が心変わりしてもしかたないのではと思う状況です。
これだけ離れているなら努力しなければ、「好き」だけじゃ続かないはず。
それは何が悪いのではなく、仕方ないことだと思うのですが、プロに近い兼行と、一般人の天城では立場が違うのだから、これはほんのちょっとだけ、「邪魔になりたくない」から連絡をしない天城より、「練習が忙しいから」と連絡をおろそかにした兼行がよくないと思いました。
寝る前や休みの日など、一言でも、電話でなくメールでもいいから、一分でも本当に時間はなかったの?と思います。
6年離れていて帰ってくることもなく、近況報告のようなメールがたまにくるだけって・・・。
やっと兼行がプロになり、天城を迎えに来たものの、天城には今の生活があり、フランスにはいけない。兼行は色々なことが遅すぎたのだと思い知ります。
ここで終わってしまうカップルもあるでしょうが、やはり好きだという気持ちがギリギリで二人をつなぎ止めます。
別れそうなところまで何度も行くけど、ギリギリで繋がっている関係に最後まで安心できなくて心臓に悪いお話でした。
最後は今まで辛かったことが帳消しになるようなあまあまなシーンのラッシュです。
あまりに急にとても距離が詰まるので展開が早すぎる気もしましたが、天城が何度も泣いた分、このくらいの幸せなラストが丁度いいかもしれません。
後輩の真柴は天城が好きでずっと側にいますが、とても控えめだったので勿体ないというか、物足りない気がしました。
離れた場所にいる兼行にハッパをかける役になってくれたらストーリーが盛り上がって面白かったのに…とちょっと残念。
展開はけっこうもやもやするところが多かったのですが、せつないすれ違いが好きというかたには良作でオススメだと思います。
ちょっと前の作品ですが、前から気になっていたので思い切って購入し読破しました。
結構な分厚さで読むのが遅いのか、普段より少々時間がかかりました。
日本とフランスの遠距離恋愛物、遠距離は時差もあるし、遠慮もあり、久々に連絡取り合うも、自分の知らない相手の近況に嫉妬とか、悩みとかがあって、お互いマメじゃないと無理なんだなぁ〜と少しイラっと感じました。
表紙から(勝手な想像で)Hは淡白なのかな?と思ってたらテレビ越しとかもあって結構がっつりでした。